2024 年 7 月 19 日公開
リハビリに効果的な食事
「リハビリはしているけど、なかなか筋力がつかない。」
「脳梗塞後で、身体が疲れやすい。」
「最近、フラつくことが多くなっている。」
このように感じた経験はありませんか?
病気が起きる前の予防 という観点からも、食事 はとても大切になってきます。
今回は、リハビリ回復に必要な食事や栄養に関して、重要な点を話していきます。
リハビリにおける栄養の重要性
栄養不足や食事の変化が原因となり得る疾患としては、
廃用はいよう 症候群、
脳卒中 、
褥瘡じょくそう 、
整形疾患 などが挙げられます。廃用は、広い意味では最近よく聞かれるサルコペニアの一種で、加齢に伴う筋肉量の低下を指します。
どんな疾患に至っても、リハビリ回復では基礎として、
食事がしっかり摂れているか が、とても重要です。
しかし、リハビリを必要としている方の中で、約4割の方が、十分な栄養が取れていないという事実があります
1) 。
以下のような変化を感じたことはありませんか?
・体重が減っている。
・日中、起きている時間より、寝ている時間が長い。
・最近、フラつくことが多くなった。
・疲れやすい。
骨折や病気をして一時的に寝ている時間が長くなり、筋力や体重が減ることは、当然の過程です。
ですが、リハビリで改善を図るためには、体重を取り戻し、また強い身体を作っていくことが必要不可欠です。
筋肉をつけ、運動に耐え得る持久性をつけていくために、エネルギー源となる食事の量と内容を考えていきましょう。
栄養による回復過程
リハビリで麻痺の状態の改善を図る、弱くなった部分を強くするためには、運動が必須です。
ですが、摂取カロリーよりも消費カロリーが上回っている場合は体重減少が起こり、運動をしても筋力がつきづらい状態となっています。また、寝たきりであったり活動量が少なかったりすると、食欲が低下し、食事量と体重が減る悪循環に陥ってしまっていることがあります。
65歳以上の方で起こるサルコペニアに対しても、体重を減らさない、必要であれば増やす取り組みをした上で、リハビリによる筋力向上を図ることが必要です。
ですから、適正体重よりも少なくなっている場合には、適正体重を目指して体重増加と筋力強化を行っていきます。
まず、目指すべき体重を決めてから、カロリー計算を行います。そして、想定した消費カロリーを上回る食事量を摂取します。
目安として、体重増加を目指す場合は、+200~500kcalです。
約7000kcalで体重1kgの増減がみられるため、上の数値を1ヶ月重ねると、1~2kgの体重増が起こることになります。
ただし、実際には消費と摂取の細かな動きには誤差が生じるため、運動量と、体重測定を小まめに行い、経過を追うことが必要です。
下の図の計算式に当てはめることで、大まかな消費カロリー計算をすることができます。
●消費カロリー計算式
エネルギー消費カロリー(kcal)= 1.05 × 体重 × メッツ × 運動時間(h)
●活動指標(メッツ)
1.0:座る、座っての活動(T V鑑賞、新聞や本を読む)
1.8:立位、たっての軽作業(料理、洗濯)
2.0:ゆっくりした歩行(53m/分)、更衣、整容、シャワー、ガーデニング
3.0:普通歩行(67m/分)、レジスタンストレーニング(軽度・中等度)、階段を降りる
、掃除、軽い荷物を運ぶ、介護
4.0: 自転車に乗る、階段をゆっくり登る
5.0:速歩、水泳
6.0:山登り
7.0:ジョギング
重要な栄養素
リハビリをより効果的に進めていくためには、具体的に、どの栄養素が必要でしょうか。
最近は、特定健康保険食品(トクホ)、機能性表示食品など、科学的な根拠に基づいた商品が多く出されるようになりました。他にもサプリメントなど、健康にまつわる多種多様な商品が出されています。
ですが、基本的には、バランスの取れた適量の食事 を摂ることが一番大切です。
バランスの取れた食事とは、「一汁三菜」 のことを指します。主食の炭水化物 に汁物、そして三種類のおかずです。おかずの1つ目は主菜となるお肉や魚などのタンパク質 、残りの2つは副菜として野菜 を摂り入れます。
食事バランスガイド(厚生労働省)
主食5~7V + 副菜5~6V + 主菜3~5V + 乳製品2V + 果物2V
上記の図は、厚生労働省・農林水産省が掲示している、食事バランスガイドです。
上から、主食である炭水化物。2つ目のおかずとしてサラダや、お浸し、煮物。3つ目にメインディッシュとなる肉や魚などのタンパク質が挙げられています。
一日に必要な割合が
○V で表示されており、代表的な栄養素が含まれる食材と、摂取すべき割合が示されています。
具体的な、一つ一つの食事にかかるカロリー数は、文部科学省の日本食品標準成分表をご参照下さい。
こちら→
文部科学省日本食品標準成分表
具体的な食事量カロリーは、先ほど述べたリハビリを通して目指すべき、体重の増減によります。
あくまでも目安となりますが、年代別の平均消費カロリーは以下の通りです。
●年代別平均消費カロリー(厚生労働省)
20代 1750~2300kcal
30~40代 1700~2250kcal
50~70代 1650~2050kcal
70歳以上 1350~1600kcal
このような基本的な、摂取と消費カロリーのバランスと、栄養素のバランスをとることが、リハビリを効果的に進めていくためには必要です。
特に、筋力強化には、肉や魚などのタンパク質が欠かせません。
筋力をつけるには、リハビリを開始してから、
8週〜12週 かかると通例で言われています
2) 。 筋力強化や、動作練習をすることで
筋の発火頻度 (神経と筋の伝達)が向上し、2週間目でも向上がみられますが、純粋に
筋肉が大きくなるのには2ヶ月以上 を要します。
その過程でも、
エネルギー源となる炭水化物を摂り、運動量を挙げていくこと 。
2ヶ月の経過でタンパク質から、筋肥大を作っていくこと 。
このような点を意識しましょう。
注意すべき食事
日本は、透析患者が他国と比較し、非常に多いことでも有名です。透析にいかないまでも、腎不全の予備軍は、8人に1人いるとも言われています。
その背景には、糖尿病や高血圧の人が多いという理由があります。脳卒中の起こる前の予防から、再発予防、糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも、
食事と運動は欠かせません 。
実際に注意すべき食事としては、塩分過多な食事、食品添加物を多く含むファーストフード、または無機リンを多く含む麺類や加工食品などが挙げられます。
もちろんお酒も含まれますが、特に塩分や脂が多い食事はご存知の通り、高コレステロール結晶、高血圧を引き起こし、脳卒中につながるリスクが非常に高いです。
脳卒中後の再発を防ぐためにも、食事の管理は非常に大切です。
脳卒中を防ぐ栄養素
脳卒中の因子は、運動習慣や、体重、脳血管疾患のある家族歴など様々です。これをしていれば大丈夫、とは、一概に言うことはできません。
ただ、日常生活で消費される食品の中には、脳卒中のリスクを回避できる栄養素が存在します。
血圧を抑えて脳卒中のリスクを低下させるには、K(カリウム)、CA(カルシウム)、Mg(マグネシウム)が効果的というデータがあります3)
特に野菜や果物、海藻類に多く含まれるカリウムは、血圧を抑え、脳卒中のリスクを低下させる働きがあると言われています。カリウムの含有量が多い食材には、ほうれん草、アボガド、ごま、アーモンド、カシューナッツなどが挙げられます。
疲労回復に効果的な栄養素
リハビリ過程で、リハビリの目標を達成するため、必然と運動量や活動量が増えていきます。そのため時には、筋肉をより大きく育てるための筋肉痛 や、運動量が多く疲労 を感じてしまうこともあると思います。
運動後に疲労を感じたら、睡眠や休息をしっかりとることも大切です。疲労がある中で焦ってリハビリを進めても、かえって逆効果となってしまいます。食事をとって、リハビリをしたら、30分以内の昼寝をとることもお勧めします。
また食事の面では、下記に挙げた、代表的な栄養素が非常に回復に欠かせません。
ビタミンB1
豚肉や大豆、玄米などに含まれるビタミンB1には、炭水化物から変わるブドウ糖をエネルギーに変換する大事な役割があります。主食となる炭水化物を、運動のもとなるエネルギーを貯蓄する作業に、ビタミンB1を摂取することで、エネルギー補給が促進されます。
ビタミンC
パプリカやブロッコリー、レモンなど色の着いた野菜や果物に含まれるビタミンCには、疲労の原因である活性酵素の増加を抑制する働きがあります。抗酸化作用と呼ぼれるもので、肌に大切なコラーゲンの生成にも欠かせません。
ブドウ糖
疲れた時に甘いものを欲してしまうのは、このブドウ糖の補給が必要な状態と言えます。リハビリは、時に集中力が必要となります。脳を活性化し、効率を高めるためにも、糖分摂取と、疲労を次に持ちこさないことが大切です。
鉄分
貧血に関して、よく聞く鉄分ですが、多く含まれている食材にはレバーや小松菜、あさりが挙げられます。筋肉の元となる、肉や魚にも多く含まれ、タンパク質の吸収には欠かせません。疲労が溜まり、「息切れがする」といった症状の時は、血液中に酸素を運ぶヘモグロビンが鉄分不足で、上手く生成されていないかも知れません。リハビリでは、筋力増強の他に、筋持久力も求められます。有酸素運動など、呼吸し筋肉へ効率的に酸素を運び、運動の耐応能を上げるためにも、必要不可欠な栄養です。
その他、クエン酸、お酢、カプサイシンなどにも、疲労回復を促進する栄養素があります。試してみることをお勧めします。
【参考文献】
1)若林秀樹.(2011).リハビリテーションと栄養. Jpn Rehabil Med 2011; 48:270-281.
2)諸角一記.他. (2021). 筋力増強における中枢神経要因および筋肥大性要因の分析.理学療法学 36(1):113-117,2021.
3)Massey, L.K. (2001). Dairy food consumption, blood pressure and stroke.
4)Abbott, R.D., et al. (1996). Effect of dietary calcium and milk consumption on risk of
thromboembolic stroke in older middle-aged men. The Honolulu Heart Program.
2023年9月14日作成
2024年7月19日編集
「リハビリは、しているけどなかなか筋力がつかない。」
「脳梗塞後で、身体が疲れやすい。」
「最近、フラつくことが多くなっている。」
このようなことが起きていることは、ありませんか?
病気が起きる前の予防という観点からも、食事内容はとても大切になってきます。今回は、リハビリ回復に必要な食事や栄養に関しても、重要な点を話していきます。
リハビリ栄養の重要性
リハビリを必要としている方の中で、約4割の方が十分な栄養が取れていないという事実があります1) 。
疾患としては、廃用症候群、脳卒中、褥瘡、整形疾患などが挙げられます。言い方を変えると、様々な変化がある中でも、食事の変化から、上記の疾患へ至ってしまうと言っても過言ではありません。最近よく聞かれるサルコペニアは、加齢に伴う筋肉量の低下を指し、広い意味では、廃用もサルコペニアの一種になります。
どんな疾患に至っても、リハビリ回復には、基礎として食事がしっかり摂れているか が、とても重要です。リハビリの前に、下記項目が起こっていないか、確かめてみて下さい。
・体重が減っている。
・日中も寝ている時間が、起きている時間より長い。
・最近、フラつくことが多くなった。
・疲れやすい。
筋力をつける、運動に耐えうる持久性をつけていくためにも、エネルギー源となる食事の量と内容を考えなければなりません。摂取カロリーに比べて、消費カロリーが上回っている場合は、体重減少が起こり、運動をしても、筋力がつきづらい状態となっています。また寝たきりや、活動量が少ないことも、食欲が低下し、食事量と体重が減る。このように、悪循環の引き金となってしまいます。
一度、骨折や病気をすると、一時的に寝ている時間が長くなり、筋力や体重が減ることは、言わば当然の過程です。ですが、リハビリ過程で、体重を取り戻し、また強い身体を作っていくことも大いに可能です。リハビリとともに、食事の量と栄養バランスを適切に定めていくことが、改善を図るため必要不可欠です。
栄養による回復過程
もしも、脳卒中が起こり適正体重より少なくなってしまった場合は、目指すべき体重を決めてから、プラスに転じるカロリー計算を行います。リハビリでは、麻痺の状態の改善を図る、弱くなった部分を強くするために、運動が必須です。想定した消費カロリーよりも、上回る食事量を摂取し、体重増加と筋力強化を図っていきます。逆に、体重が過多であった時は、適正体重まで減量ができるように、消費カロリーをより多く、摂取量を少なくする、という働きが必要になってきます。
目安として、体重増加を目指す場合は、+200~500kcal
体重を減らす場合は、-200~500kcal。
約7000kcalで、体重1kgの増減がみられるため、上の両者の数値を1ヶ月重ねると、1~2kgの体重増減が起こることになります。カロリー計算の目安として、下の図の計算式に当てはめることで、大まかな消費カロリー計算をすることができるので、用いてみて下さい。
実際には、消費と摂取の細かな動きは、誤差が生じてしまうため、運動量と、体重測定を小まめに行い、経過を追うことが必要です。65歳以上の方で起こるサルコペニアに対しては、体重を減らさない、必要であれば増やす取り組みをした上で、リハビリによる筋力向上を図ることが必要です。
●消費カロリー計算式
エネルギー消費カロリー(kcal)= 1.05 × 体重 × メッツ × 運動時間(h)
●活動指標(メッツ)
1.0:座る、座っての活動(T V鑑賞、新聞や本を読む)
1.8:立位、たっての軽作業(料理、洗濯)
2.0:ゆっくりした歩行(53m/分)、更衣、整容、シャワー、ガーデニング
3.0:普通歩行(67m/分)、レジスタンストレーニング(軽度・中等度)、階段を降りる
、掃除、軽い荷物を運ぶ、介護
4.0: 自転車に乗る、階段をゆっくり登る
5.0:速歩、水泳
6.0:山登り
7.0:ジョギング
重要な栄養素
次に、リハビリをより効果的に進めていくために、具体的にどの栄養素が必要でしょうか。
最近は、特定健康保険食品(トクホ)、機能性表示食品など、科学的な根拠に基づいた商品が多く出されるようになりました。他にもサプリメントなど、健康にまつわる多種多様な商品が出されていますが、基本的には、バランスの取れた適量の食事を摂るが一番大切です。
バランスが摂れた食事とは、「一汁三菜」 のことを指します。主食の炭水化物 、三種類のおかず、一つは主菜となるお肉や魚などのタンパク質 、残りの二つ目は野菜 となります。詳しくは、農林水産省に食事バランスガイドをご参照下さい。
食事バランスガイド(厚生労働省)
主食5~7V + 副菜5~6V + 主菜3~5V + 乳製品2V + 果物2V
上から主食である炭水化物、二つ目のおかずとしてサラダや、お浸し、煮物、三つ目にメインディッシュとなる肉や魚などのタンパク質が挙げられます。一日に必要な、割合が○V で表示されており、代表的な栄養素が含まれる食材と、摂取すべき割合が示されています。
具体的な食事量カロリーは、先ほど述べたリハビリを通して目指すべき、体重の増減によります。あくまでも目安となりますが、年代別の平均消費カロリーは下の図の通りになります。具体的な、一つ一つの食事にかかるカロリー数は、文部科学省の日本食品標準成
分表をご参照下さい。(https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html)
●年代別平均消費カロリー(厚生労働省)
20代 1750~2300kcal
30~40代 1700~2250kcal
50~70代 1650~2050kcal
70歳以上 1350~1600kcal
特に、筋力強化には、肉や魚などのタンパク質が欠かせません。実際には、筋力がついてくるのは、リハビリを開始してから、8週〜12週 かかると通例で言われています2) 。 筋力強化や、動作練習をすることで筋の発火頻度 (神経と筋の伝達)が向上し、2週間目でも向上がみられますが、純粋に筋肉が大きくなるのは2ヶ月以上 を要します。
その過程でも、上記のエネルギー源となる炭水化物を摂り、運動量を挙げていくことと、2ヶ月の経過でタンパク質から、筋肥大を作っていく。
この基本的な、摂取と消費カロリーのバランスと、栄養素のバランスをとることが、リハビリを効果的に進めていくために欠かせません。
注意すべき食事
日本は、透析患者が他国と比較し、非常に多いことでも有名です。透析にいかないまでも、腎不全の予備軍は、8人に1人いるとも言われています。理由としては、背景に糖尿病や高血圧の人が多いという理由もあります。脳卒中の起こる前の予防から、再発予防、糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも、食事と運動は欠かせません 。
では実際に注意すべき食事として、塩分過多な食事、食品添加物を多く含むファーストフード、または無機リンを多く含む麺類や加工食品などが挙げられます。もちろんお酒も含まれますが、特に塩分や脂が多い食事はご存知の通り、高コレステロール結晶、高血圧を引き起こし、脳卒中につながるリスクが非常に高いです。脳卒中後の再発を防ぐためにも、食事の管理は非常に大切です。
脳卒中を防ぐ栄養素
血圧を抑える、脳卒中のリスクを低下させる栄養素として、K、CA、Mgが効果的という
データがあります3) 中には、それぞれ運動習慣や、体重、脳血管疾患のある家族歴な様々な因子が背景としてありますが、日常生活で消費される食品に焦点を当てると、脳卒中のリスクを回避できる栄養素が存在します。他にも野菜や果物、海藻類に多く含まれるカリウムも、血圧を抑える、そして脳卒中のリスクを低下させる働きがあると言われています。カリウムの含有量が多い食材として、ほうれん草、アボガド、ごま、アーモンド、カシューナッツなどが挙げれます。
疲労回復に効果的な栄養素
リハビリ過程で、弱くなった筋力を戻すために、今より多くの運動量が必要となります。リハビリの目標を達成するため、必然と運動量や活動量が増えていきます。時には、筋肉をより大きく育てるための筋肉痛や、運動量が多く疲労を感じてしまうこともあると思います。まず大切なのは、運動後に疲労を感じたら、睡眠や休息をしっかりとることが大切です。疲労がある中で、焦ってリハビリを進めても、返って逆効果となってしまいます。食事をとって、リハビリをしたら、30分以内の昼寝をとることもお勧めします。
また食事の面では、下記に挙げた、代表的な栄養素が非常に回復に欠かせません。
ビタミンB1
豚肉や大豆、玄米などに含まれるビタミンB1は、炭水化物から変わるブドウ糖をエネルギーに変換する大事な役割があります。主食となる炭水化物を、運動のもとなるエネルギーを貯蓄する作業に、ビタミンB1を摂取することで、エネルギー補給が促進されます。
ビタミンC
パプリカやブロッコリー、レモンなど色の着いた野菜や果物に含まれるビタミンCは、疲労の原因である活性酵素の増加を抑制する働きがあります。抗酸化作用と呼ぼれるもので、肌に大切なコラーゲンの生成にも欠かせません。
ブドウ糖
疲れた時に甘いものを欲してしまうのも、このブドウ糖の補給が必要な状態と言えます。リハビリは、時に集中力が必要となります。脳を活性化し、効率を高めるためにも、糖分摂取と、疲労を次に持ちこまさないことが大切です。
鉄分
貧血に関して、よく聞く鉄分ですが、レバーや小松菜、あさりが挙げられます。筋肉の元となる、肉や魚にも多く含まれ、タンパク質の吸収には欠かせません。疲労が溜まり、「息切れがする」といった症状の時は、血液中に酸素を運ぶヘモグロビンが鉄分不足で、上手く生成されていないかも知れません。リハビリでは、筋力増強の他に、筋持久力も求められます。有酸素運動など、呼吸し筋肉へ効率的に酸素を運び、運動の耐応能を上げるためにも、必要不可欠な栄養です。
その他、クエン酸、お酢、カプサイシンなど、疲労回復を促進する栄養素があり、試してみることをお勧めします。
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尾作研太 理学療法士
回復期病院にて4年間勤務、主に整形外科や脳血管疾患、脊髄損傷のリハビリに従事。海外の大学にて、ヘルスケアの学位を取得後、訪問リハビリと地域の介護予防に参画。脳血管疾患の方の動作獲得や、装具を含めた歩行の修正、社会復帰までサポートしている。
2024 年 6 月 10 日公開
2周年パーティー
2周年パーティー
おかげさまでリハビリベース国分寺は2024年6月に開院2周年をを迎えることができました!これも、地域の皆様に支えられたおかげです。
そして「もっと良くなりたい!もっと動きたい!」と思い、一生懸命リハビリに取り組んでいただいたご利用者様やご家族様のおかげでもあります。
心より感謝いたします。
この度、小規模ではございますが、リハビリベースの2周年パーティーを開催させていただきました。
当日はご利用者様やご卒業者様、ケアマネジャー様にもご参加いただき
・リハビリベースの報告会
・表彰式
・クイズ大会
・ミニコンサート
を行い、交流を深める事ができました。
パーティーを開催して、多くのご利用者やご卒業者から
「楽しかった。」
「刺激をもらった。」
「通って良かったと改めて思ったよ。」
など、たくさんのお祝いの言葉と共に楽しい時間を共有することができました。
まだまだ、成長しなければいけない私達ですが、是非3年目も引き続きよろしくお願いいたします。
リハビリベース国分寺
スタッフ一同
2024 年 5 月 7 日公開
60代男性脳梗塞後遺症 ~歩行改善の為のリハビリ~
脳梗塞の3種類
脳梗塞の発生機序は以下の3つに分類されます
アテローム血栓性脳梗塞
➁ラクナ梗塞
➂心原性脳塞栓症
脳卒中の病型の中でも、以下の図のように、脳梗塞が占める割合は全体の中で多いです。
➀アテローム血栓性脳梗塞
初めに脳梗塞の発生機序には、2種類あります。1つ目は、動脈硬化により血管内が細くなる「脳血栓」と、心臓でできた血栓が脳血管につまってしまう「脳塞栓」があります。
アテローム血栓性脳梗塞は、はじめに脳血管内の動脈硬化により起こります。血管にコレステロールなどの塊が、プラークとして血管内にでき、血管の通り道が狭くなることで、動脈硬化が起こります。そこに加えて血栓が詰まることで、閉塞が起こります。
原因としては、高血圧や喫煙、過度な飲酒、高脂血症といった、生活習慣病から引き起こされます。脳梗塞の予防や、再発を防ぐためにも、生活習慣の改善が必要です。薬物療法としては、血栓をおさえる薬(抗血栓薬)や、血圧上昇を抑える薬(降圧剤)などが用いられます。
症状としては、安静時に起きることが多く、睡眠中に起こり、起床時に気づくといった流れが多くみられます。前兆として、一過性脳虚血(TIA)による、脱力や痺れ、筋肉の緊張などの症状を見逃さないことが、脳梗塞を防ぐために必要です。
特に発症から4~5時間以内であれば、血栓を溶かすt-PA(血栓溶解剤)を打ち、脳梗塞側が生じた部位の血管の流れを回復することができるため、後遺症も早い段階で少なくすることが可能です。
➁ラクナ梗塞
ラクナ梗塞とは、細い血管内に15mm以内の小さな脳梗塞が起こることを指します。
アテロームと比較し、小さな血管で引き起こされるため、比較的、小規模な脳梗塞となります。特徴して、高齢者や高血圧の方に多くみられ、特に高齢者においては、筋力低下やその他疾患に隠れて気づきにくいケースでも多いです。
小さい血管で生じる梗塞のため、意識障害が起こることはないですが、片側の脱力や痺れ、しゃべりにさ(構音障害)などの症状がみられます。この病型も同様に、異変があれば早期発見と早期治療が、予後の決め手として大切な部分になってきます。
アテローム血栓性脳梗塞と同様に、生活習慣を改善し、予防することが大切です。こちらも手術ではなく、薬物療法など内科的な治療が主な対応となります。
➂心原性脳塞栓症
心原性能塞栓症とは、心臓にできた血栓が脳に運ばれ、脳血管を詰まらせる病気です。ラクナ梗塞と比較し、より大きな脳部位に血液を供給している、大きな血管で梗塞が起こります。
アテローム脳梗塞とは異なり、動脈硬化などの前兆もなく、順調であった血管の流れが、急に血栓により閉塞されるため「ノックアウト型脳梗塞」と呼ばれています。
心原性脳塞栓症の場合、60歳以降で年代別に急増し、80歳以降は30%と起こる頻度が高くなっています。具体的な心疾患として、9割以上が心房細動と呼ばれる不整脈から起因し、心臓の老化に伴い増加する、脳卒中の代表的なタイプになります。
心原性脳塞栓症の特徴として、重症度が比較的高く、多く介護を要する傾向にあります。症状として、片麻痺や失語、意識障害が挙げられます。
大きな後遺症にならないように、早期発見と、梗塞部位の特定から、素早い処置を行うことで、後遺症の軽減を図ることができます。
素早い処置とは、t-PA(血栓溶解剤)を使用した血栓の溶解や、ある程度太い動脈では、カテーテル治療(血栓回収療法)を行うことで、脳組織への血液供給を早めることで、後遺症を少なくすることが出来ます。
60代男性 脳梗塞後遺症 ~歩行改善のためにリハビリ~
【ご利用者様】60代男性 脳梗塞後遺症
【ライフゴール】肩の痛みを取って生活したい。円滑に歩けるようになりたい。
【リハビリ期間】24回プラン
【現病歴】右上下肢の脱力と構音障害認め、救急搬送。左前頭葉梗塞、右片麻痺を呈し、保存的加療で経過。回復期にて約4カ月入院し、退院後当施設でリハビリ継続となりました。
【身体機能・参加】
右上肢の麻痺は重度、下肢の麻痺は、中等度レベルでした。右下肢は、金属支柱付き短下肢装具を付けて、屋外歩行は自立していました。
主訴として、右肩の痛みが強くあり、亜脱臼と肩関節周囲の筋緊張が高くみられました。右下肢は、特に足首の筋緊張が高く、装具での強い矯正が必要でした。
【リハビリ内容】
肩の痛みに対し、肩関節周囲の筋緊張緩和と、可動域拡大を図っていきました。可動域を広げ、促通を行うことで、肩関節周囲の筋活動を引き出していきました。痛みの原因は、後遺症による筋緊張や、上手く肩の保持や動作が行えないことから生じるため、可動域の拡大や筋活動を上げていくことで、疼痛が消失していきました。
下肢は、痙性に対して、ストレッチングや電気刺激を行いました。動作の中でも、相反抑制を行いながら、麻痺の改善を図っていきました。麻痺の筋緊張を緩和していくことと、随意性を引き出していくことで、装具に依存する下肢から、裸足でも歩行が可能なレベルまで、麻痺を改善していきました。
上肢の姿勢と、下肢の麻痺の改善を図ることで、歩容改善と歩行スピードを格段に上げることが出来ました。
【歩行Before & After動画】
2024 年 4 月 17 日公開
40代女性 脳梗塞後遺症 ~主婦業復帰+復職~
【ご利用者様】40代女性 脳梗塞 後遺症
【ライフゴール】痛みをとって主婦業へ復帰。長距離の屋外歩行獲得後、復職。
【リハビリ期間】16回 プラン 4か月 + 8回プラン 定期利用
【現病歴】
脳梗塞、左片麻痺を呈し、救急搬送。急性期病院から回復期へ転院した時も、麻痺は中等度レベルで、初めは車いす生活でした。回復期病院にて3か月程度で、ふらつきながらも、T字杖歩行が獲得された為、自宅退院となりました。
【身体機能・参加】
麻痺の状態は、下肢に軽度、上肢に中等度あり、特に肩に強い痛みがありました。生活は、麻痺の左手側が動かせないため、右手のみでの生活でした。屋外歩行でも、肩に強い痛みがあり、恐怖心がありました。高次脳機能障害は、軽度の構音障害と、左半側空間無視がみられました。
【リハビリ内容と経過】
リハビリ内容は上記の流れのように行い、まずは目標である家事動作の復帰と、その後は、復職を段階的に果たしていきました。
主訴として、肩の痛みが挙げられたため、初めは肩を中心に介入を行いました。
麻痺の影響で動かせないことと、誤った動かし方から、肩関節周囲の筋緊張が高く、可動域制限が大きくありました。
可動域拡大とともに、痛みは消えていき、少しずつ動作練習や筋力強化を図っていきました。
リハビリで動作練習を行うことと、日常生活で麻痺側を参加させることで、麻痺の改善に対し、相乗効果をもたらしました。
痛みを取り除くことで、日常生活でも参加しやすくなり、段階的に主婦業への復帰も果たしていきました。
生活復帰までには、復職が必要なケースでした。
日常生活動作、主婦業をこなすことが出来たものの、復職となると通勤動作や、より細かい手の動作、注意や集中力も必要となってきます。
さらに負荷量をあげたトレーニングや、難易度の高い課題をこなすことで、必要な動作や、持久力をつけていきました。
リハビリと同時に、就職活動を行い、麻痺の後遺症と上手く付き合うことができる仕事をみつけ、無事に復職を果たすことが出来ました。
【上肢 Before & After動画】
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2024 年 4 月 13 日公開
高次脳機能障害の克服②
高次脳機能障害の克服
今回のブログでは、脳梗塞や脳外傷後に生じやすい注意障害 に対し、種類や特徴、そして症状を改善させる取り組みを述べていきます。
.
高次脳機能障害① で挙げた症状の中でも、上位に挙げられるのが、注意障害です。注意障害によって引き起こされる症状は、4種類に大きく分けられます。
①持続性(sustained)
②選択性 (selective)
③転換性 (alternating)
④分配性 (divided)
①の持続性は、一定時間、集中して作業を続ける機能です。持続性の低下が認められる場合は「疲れやすく、同じ作業に注意を向け続けることが困難である」「集中して継続することが困難である」といった症状がみられます。
②の選択性は、目の前にある多くの情報から選択して、注意を向ける機能です。選択性の低下がみられると、「周囲の音や人に注意がいってしまい、行うべき作業を、集中して行うことができない」といった症状がみられます。
③の転換性は、一つのことに集中していても、別のことに気づき、注意を切り替えることができる機能です。注意の転換が困難な場合、例えば「一つの作業を行っているところに、電話がかかって来ても気づけない」といった症状がみられます。
④の分配性は、一つのことだけでなく、二つ以上の物事に注意を配る機能です。二重課題を同時進行で行うことができない場合、注意の分配が行えていないと言えます。困難な場面としては「転ばないように気をつけて歩くことに精一杯で、隣にいる人と会話ができない」のような例があります。
脳梗塞の急性期における注意障害は、意識レベルの改善とともに、同じく改善されることが多いです1)。注意障害の評価は、机上での検査や、行動評価など、各評価バッテリーの点数を使用することで、より客観的に経過を追うことが可能です。
また、実際の生活場面で、出来るようになったことを増やすといった経過評価を行うことも可能です。代表的な検査は以下の通りです。
机上での検査
・標準注意検査法(CAT : Clinical Assessment for Attention)
・TMT(Trail Making Test) 【図1】
行動評価
・RSAB(Rating Scale of Attention Behaviors)
・BBAD(Behavior Assessment of Attention Disturbance) 【図2】
図1: TMT(Trail Making Test) Part A, Part B
図2: BAAD(Behavioral Assessment for Attention Disturbance)の内容と採点
注意障害のアプローチ
各注意障害に対してのアプローチ方法は以下のような形になります。
①持続性低下
課題の難易度調整を行い、持続可能な時間を延長していきます。例えば上肢機能の課題として、積み木やビー玉の移動など、同じ動作を繰り返し行ってもらい、実際の動作スピードや課題に要した時間など、集中して行えている内容にも評価を行いながら、持続性注意の向上を図っていきます。
②選択性低下
①の持続性低下のアプローチと重なる部分もありますが、目の前の注力していること以外に、外部の刺激に紛らわされることなく、集中して継続を行わせます。これも課題の難易度調整と、課題を最後まで終えられまで、質的・量的な評価を行います。
③、④転換・分配性低下
この二つの注意機能は、対策として重なる部分が多いです。一つのことに注力することなく、他方への注意へ転換すること、または同時進行にて、二つ以上の課題に対し注意を配ることが必要です。
例えば、屋外歩行によって、進行方向への注意のみでなく、帯同する人とお話をしたり、対人や向かいからの車に注意を向けるなどの、転換から分配の難易度の高い注意機能を求めていきます。
.
リハビリベース国分寺で注意障害に対してアプローチする際には、脳画像から起こりうる障害の予測などを行い、利用者様やご家族様への生活場面に対してのインタビューと、実際の身体機能の評価を照らし合わせることによって、細かく症状を評価、分析していきます。身体機能の評価に関しては、具体的には、バランスや眼球運動、実際のリハビリ課題下での注意評価があげられます。
リハビリの内容に関しては、リハビリベース国分寺では、一回の訓練を90分に設定しています。この90分の中で、理学療法士による徒手としゅ 的な治療と、難易度を徐々にあげながらの動作訓練を中心に行っていきます。90分は集中できる持続的注意としても、難易度の高い時間ですが、ご利用者様ひとりひとりに合わせて難易度を調整することで、可能な注意課題の幅を、少しずつ増やしていきます。
リハビリによって実感できる変化は人によって異なりますが、例えば、自宅内で「自発的な活動が増える」「会話が多くなる」「周囲の変化に気づきやすくなる」といったことがあげられます。
屋外での活動は、自宅内の活動と比較すると、情報量の多さや注意課題の難易度が大きく変わってきます。それぞれの移動形態や歩行レベルにもよりますが、「移動すること」「人や車に対して道を譲る」「避ける」「周りを見てバランスを取りながら歩く」など、難易度が高いものとなってきます。
高次脳機能障害を持つ方にとって、屋外での活動は大きなハードルとなることもありますが、同時に、外へ出る楽しさを感じられるようになって、目標を達成する上で、大きな分岐点になることもあります。
リハビリベース国分寺では、高次脳機能障害をお持ちの方に対しても、現状の身体機能の評価やご本人との対話を多く持つことによって目標を共有し、実際にできる活動を増やしていきます。リハビリを受けられる日数などに制限がある保険適用リハビリでなく、自費で行うリハビリのため、ひとりひとりのお悩みや目標に寄り添うことが可能です。
『50代男性 脳出血後、復職への道のり』
こちらでは、屋外歩行と復職を目標とされた方のリハビリをご紹介しております。当施設でのリハビリの流れが分かる内容となっておりますので、ぜひ、こちらもご覧ください。
【引用文献】
1) 豊倉穣.(2008). 注意障害の臨床. 高次脳研究28(3):320~328.
高次脳機能障害の克服
脳梗塞や、脳外傷後に生じやすい注意障害に対し、種類や特徴、そして症状を改善させる取り組みを述べていきます。
.
高次脳機能障害① で挙げられた症状の中でも、上位に挙げられるのが、注意障害です。
注意障害とは、どのような症状があり、日常生活において、どのような支障を来してしまうのでしょうか。
注意障害は、大きく分けて、代表的なものが4種類挙げられます。
①持続性 (sustained)
②選択性 (selective)
③転換性 (alternating)
④分配性 (divided)
①の持続性は、一定時間、集中して作業を続けることができる注意機能です。低下が認められる場合として、疲れやすく同じ作業に注意をむき続けることが困難であることや、集中して継続することが困難な状態がみられます。
②の選択性は、目の前にある多くの情報から、選択して注意を向ける機能です。低下がみられると、周囲の音や人に注意がいってしまい、行うべき作業を集中して行うことができない、といった症状がみらます。
③の転換性は、一つの注意に集中しているところ、別のことに気づき注意を切り替えることができる機能です。注意の転換が困難な場合の例としては、一つの作業を行っているところ、電話がかかって来ても気づけない、といった症状がみられます。
④の分配性は、一つのことだけでなく、二つ以上の物事にも注意を配る機能です。困難な場面として、転ばないように気をつけて歩くことに精一杯で、隣にいる人と会話ができないと言ったことが見受けられます。このような二重課題を同時進行が行えない場合に、注意の分配が行えていないと言えます。
.
脳梗塞の急性期における注意障害は、意識レベルの改善とともに、同じく改善されることが多いです1)。注意障害の評価は、机上での検査や、行動評価など、各評価バッテリーの点数を使用することで、より客観的に経過を追うことが可能です。また実際の生活場面で、出来る様になったことを増やすといった経過評価を行うことも可能です。机上の検査で代表的なものとしては、標準注意検査法(CAT : Clinical Assessment for Attention)、図1のTMT(Trail Making Test)があり、行動評価としては、RSAB(Rating Scale of Attention Behaviors)、図2のBBAD(Behavior Assessment of Attention Disturbance)が代表的なものとして挙げまれます。
図1: TMT(Trail Making Test) Part A, Part B
図2: BAAD(Behavioral Assessment for Attention Disturbance)の内容と採点
各注意障害に対しての、アプローチ方法を以下に述べていきます。
①持続性低下
→課題の難易度調整を行い、持続可能な時間を延長していく。例えば上肢機能の課題として、積み木やビー玉の移動など、同じ動作を繰り返し行ってもらい、実際の動作スピードや課題に要した時間など、集中して行えている内容にも評価を行いながら、持続性注意の向上を図っていきます。
②選択性低下
→①の持続性低下のアプローチと重なる部分もありますが、目の前の注力していること以外に、外部の刺激に紛らわされることなく、集中して継続を行わせる。これも課題の難易度調整と、課題を最後まで終えられまで、質的・量的な評価を行います。
③、④転換・分配性低下
→この二つの注意機能は、対策として重なる部分が多いです。一つのことに注力することなく、他方への注意へ転換すること、または同時進行にて、二つ以上の課題に対し注意を配ることが必要です。屋外歩行など、進行方向への注意のみでなく、帯同する人とお話をしたり、対人や向かいからの車に注意を向けるなどの転換から分配の難易度の高い注意機能を屋外では求めていきます。
.
リハビリベース国分寺で行う、注意障害に対してのプロセスとしては、脳画像から起こりうる障害を予測します。
また実際の評価では、利用者様やご家族からの生活場面に対してのインタビューと、実際の身体機能の評価を照らし合わせることで、細かく症状を評価、分析していきます。
具体的には、身体機能としてバランス、眼球運動、実際のリハビリ課題下での注意評価が挙げられます。
リハビリベース国分寺の特徴として、一回の訓練は90分と、集中できる持続的注意としても、難易度の高い時間を設定しています。90分の中で、理学療法士による徒手的な治療もそうですが、残りの時間は難易度を徐々に上げての動作訓練を中心に行っていきます。ご利用者様に対して、難易度を調整することで、可能な注意課題の幅を少しずつ増やしていきます。
自宅内での変化としては、自発的な活動が増える、会話が多くなる、周囲の変化に気づきやすくなるといったことが挙げられます。注意障害という点で屋外での活動は、自宅内の活動と比較し、情報量の多さや注意課題の難易度が大きく変わってきます。
屋外では、それぞれの移動形態や、歩行レベルにもよりますが、移動をすることと、対人や車に対して道を譲る、避けるや、周りを見てバランスを取りながら歩くなど、難易度が高いものとなってきます。
高次脳機能障害を持つ方にとっては、屋外での活動は大きなハードルとなることもありますが、同時に外へ出る楽しさや、目標を達成する上で大きな分岐点になることもあります。
リハビリベース国分寺では、そんな高次脳機能障害をお持ちの方に対しても、現状の身体機能から、ご本人と対話を多く持つことで、目標を共有し実際のできる活動を増やしていきます。次回は、注意障害とバランスに関して詳しく述べていきます。
【引用文献】
1) 豊倉穣.(2008). 注意障害の臨床. 高次脳研究28(3):320~328.
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2024 年 4 月 13 日公開
高次脳機能障害の克服➀
症状の内訳
「高次脳機能障害 」と一口に言っても、脳の損傷部位により症状は様々です。身体の麻痺の状態や障害の種類によっても、実際の生活場面で行える動作や活動は、大きく変わってきます。
実際の内訳として、どんな特徴や症状があるのか、解説いたします。
東京都の1年間における高次脳機能障害の発生数は、49,508人(男性:33,936、女性:15,572)と、男性が女性に対し約2倍の割合となっています 1) 。
原因疾患としては、脳血管障害が全体の81.6%と大半を占めています。
高次脳機能障害の大まかな分類としましては、下記の障害が挙げられます。
1 注意障害
2 遂行機能障害
3 記憶障害
4 失語症
5 半側空間無視
6 地誌的障害
7 失認証
8 半側身体失認
9 失行症
10 行動と感情の障害
上記のグラフを見ると、「行動と感情の障害」、「記憶障害」、「注意障害」、「失語症」、といった障害が、多くの割合を占めています。
一番割合が高い症状として挙げられる、「行動と感情の障害 」では、日常生活に対し意欲がわかない、落ち込みやすい、感情がコントロール出来ないといったメンタル面での障害が多くみられます1)。
脳血管疾患の方は、特に麻痺の後遺症から、術前と比較して出来ないことに対し落ち込むことや、思うように体が動かずに、苛立ちや焦りを覚えることがあります。そのため、日常生活の中でさらに消極的になってしまい、リハビリの意欲が低下するといった悪循環が起こることも、珍しくありません。
リハビリベース国分寺では第一に、運動量を多くとることで、脳の血流量を圧倒的にあげ、麻痺の後遺症のある手足の使用頻度を上げることで、随意運動ずいいうんどう (自らの力で動かす運動)の向上を図ります。2)
そして、一つの動作をただ繰り返すのではなく、その方が目標とする動作や好きなこと、得意なことも踏まえてより学習効果を高めていくのが、リハビリベース国分寺での機能改善の秘訣です。
目標設定が高すぎてしまったり、思ったより回復しないという苛立ちがあると、落ち込みや学習効果の低下につながってしまいます。
大切なのは、自己効力感やモチベーションの向上につながり、「行動と感情の障害」に対して解決の流れを作り出す好循環を生み出すことです。リハビリベース国分寺では、動作などの難易度調整をしながら、一つ一つ成功体験を積み重ねていただくことによって、「行動と感情の障害」に対し、改善を図っていきます。
また、そういった好循環を維持していくには、周りのご家族の理解や支えも必要になります。そのため、リハビリベース国分寺では、ご利用者様とご家族様との対話も大事にしています。
リハビリベース国分寺では、必要があれば理学療法士がご自宅まで訪問し、実際の生活状況の中で、動作や環境調整を提案いたします。これによって、できる生活動作を広げていきます。
脳の障害部位として、右脳と左脳のそれぞれの部位から、起こる高次脳機能障害がおおよそ決まってきます。
今回のトピックで挙げた感情のコントロールという部分で言えば、「うつ」や「不安」といった症状は、右脳と比べ、左脳の障害で出現することが多いです3)。
左脳の障害は他に、言語野がほとんどの人に存在することから、失語症が代表的なものとして挙げられます。
リハビリベース国分寺に通って頂いている方の中には、運動量を増やすことで発語のバリエーションが増加したり、日常生活動作の成功体験から、リハビリにより意欲的に取り組むことができるといった変化を感じた方もいらっしゃいます。
脳画像から、実際の生活状況や症状と照らし合わせ、細かい評価から解決策を一緒に話し合っていくこともできます。
当院では、いきなりの契約は不安という方にも安心していただけるよう、体験リハビリを行っております。当院への来院が初めてという方のみに提供させていただいている貴重な機会となっておりますので、お気軽にご要望をお伝えください。
さらに、
高次脳機能障害の克服② では、行動と感情の障害と同じく、高次脳機能障害の症状として多い「
注意障害 」について詳しく解説しております。ぜひ、こちらもご覧ください。
【引用文献】
1) 東京都福祉保健局.(2008).高次脳機能障害実態調査
2) Nudo, R.J, et al. (1996). Neural substrates for effects of rehabilitative training on motor recovery after
ischemic infract.
3) 小浜尚也、種村純. (2019). 脳損傷における感情表出の損傷半球別検討. 高次脳機能研究. 第39巻第2
号.
症状の内訳
高次脳機能障害といっても、脳の損傷部位により症状は様々です。身体の麻痺の状態に加え、高次脳機
能障害の種類によって、実際の生活場面で行える動作や活動は、大きく変わってきます。
実際の内訳として、どんな特徴や症状があるのでしょうか。
東京都の1年間における高次脳機能障害の発生数は、49,508人(男性:33,936、女性:15,572)と、男性が女性に対し約2倍の割合となっています 1) 。
原因疾患としては、脳血管障害が全体の81.6%と大半を占めています。
高次脳機能障の大まかな分類としましては、下記の障害が挙げられます。
1 注意障害
2 遂行機能障害
3 記憶障害
4 失語症
5 半側空間無視
6 地誌的障害
7 失認証
8 半側身体失認
9 失行症
10 行動と感情の障害
「行動と感情の障害」、「記憶障害」、「失語症」、「注意障害」といった障害が、多くの割合を占めています。一番の割合として挙げられる行動と感情の障害では、日常生活に対し意欲がわかない、落ち込みやすい、感情がコントロール出来ないといったメンタル面での障害が多くみられます1)。
脳血管疾患の方は、特に麻痺の後遺症から、術前と比較し出来ないことに対し、落ち込むことや、思うように身体が動かないことから、より苛立ちや焦りが増し、日常生活の中で消極的になってしまうと言った悪循環が多く見受けられます。
第一に運動量を多くとることで、脳の血流量を圧倒的にあげ、麻痺の後遺症のある手脚の使用頻度を上げることで、随意運動(自らの力で動かす運動)の向上を図ります2)。また動作一つひとつを繰り返すのではなく、その方にあった目標とする動作や、好きなこと、得意なことも踏まえてより学習効果を高めていくのが、リハビリベース国分寺での機能改善の秘訣です。
目標設定が高すぎてしまうことや、思ったより回復しないといった苛立ちがあると、落ち込みや学習効果の低下につながるため、難易度調整をしながら、一つひとつの成功体験を共に共有させてもらうことで、高次脳機能障害の半分を占める、感情と行動の障害に対し改善を図っていきます。
そのためにも、周りのご家族の理解や支えが必要なため、リハビリベースではご利用者様とご家族様との対話を大事にしています。
必要であれば、ご自宅まで脚を運ばせて頂き、実際の生活状況の中で、動作や必要であれば環境調整を提案させて頂き、できる生活動作を広げていきます。
一つひとつの動作や成功体験を重ねることで、自己効力感やモチベーションの向上に繋がり、感情と行動の障害に対して、解決の流れを作り出す好循環を生み出すことができます。
脳の障害部位として、右脳と左脳のそれぞれの部位から、起こる高次脳機能障害がおおよそ決まってきます。
今回のトピックで挙げられた感情のコントロールという部分では、「うつ」や「不安」といった症状は、右脳と比べ左脳の障害で出現することが多いです3)。
左脳の障害としては、他に言語野がほとんどの人に存在することから失語症が代表的なものとして挙げられます。
リハビリベース国分寺に通って頂いている方の中には、運動量を増やすことで、発語のバリエーションが増えることや、日常生活動作の成功体験から、より意欲的に取り組まれるといった変化がみられてきます。脳画像から、実際の生活状況や症状と照らし合わせ、細かい評価から解決策を一緒に話し合っていきます。
【引用文献】
1) 東京都福祉保健局.(2008).高次脳機能障害実態調査
2) Nudo, R.J, et al. (1996). Neural substrates for effects of rehabilitative training on motor recovery after
ischemic infract.
3) 小浜尚也、種村純. (2019). 脳損傷における感情表出の損傷半球別検討. 高次脳機能研究. 第39巻第2
号.
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2024 年 4 月 11 日公開
50代男性 被殻出血後遺症 ~復職に向けた歩行改善~
被殻とは、脳の深部、大脳基底核と呼ばれる部位にあり、左右対称に両脳に存在します。近いところでは、視床があります。
脳卒中データバンクによると、脳出血の割合は全体の17% を占めます。脳出血部位の割合は、被殻(29%) 、視床(26%) という順番になっており、どちらも脳出血として起こる、多い割合を占めています。
中大脳動脈は、脳の側方を流れ、そこから細かい分岐した血管が破裂することで、被殻や視床部位に出血が起こります。この血種の大きさや、被殻、視床の部位により、予後はある程度決まってきます。
被殻出血の特徴
左右対称に、両脳にある被殻は、脳出血がどちらかにおこると、反対側に麻痺の症状がみられる、いわゆる片麻痺 を呈します。
主な症状としては、運動麻痺や感覚障害、失語などが挙げられます。運動麻痺とは、後遺症として、痙性や固縮と呼ばれる筋緊張の異常により、運動が行える範囲も大きく変わってきます。
筋緊張に対して、装具が必要か、それとも筋力や動作を改善させることで、装具なく歩行がおこなえるかも、この運動麻痺の状態により、予後が変わってきます。
被殻出血の予後
被殻出血の中でも、脳室穿破や、内包前核、後核、視床をまたがる出血など、部位 や出血量 により予後や症状は異なります。
その出血の広がる部位により、Ⅰ~Ⅴ型に 分類されます。
Ⅲ~Ⅴ型は、被殻の後方に、出血巣が伸びているため、比較的重い感覚障害や、運動障害を伴うケースが多いです。特に、Ⅴ型は、隣の視床や脳室穿破がみられ、障害も重度となります。
Ⅲ~Ⅴ型のように、視床側に伸びる出血だと、内包後脚が障害されるため、運動麻痺が重症化しやすく、歩行の再獲得も困難なケースが増えてきます。
Ⅰ~Ⅴ型にみられる出血の部位もそうですが、出血量により、予後が軽症か重度かも決まってきます。
出血量が、20mL以下は軽症、40mL程度は中等度、60mL以上は重度となっています。
被殻出血のリハビリのポイント
■麻痺に対してのアプローチ
先ほども述べた予後の部分で、被殻出血の中でも、出血量や部位により、麻痺の重症度は異なります。
大切なのは、麻痺に対して、改善またはこれ以上の筋緊張を生み出さないように調整していくことが大切です。
麻痺が重度で、随意性が乏しければ、装具などにより、関節の拘縮を生み出さない取り組みが必要です。
中等度であれば、相反抑制と呼ばれる、筋緊張に打ち克てるような、動作パターンや自主トレーニングを身に着けることが、麻痺の改善に大切です。
軽度では、運動麻痺があるなかでも、さらにパフォーマンスを上げる取り組みが必要です。動作の課題や難易度調整は無限にあり、歩行が獲得できれば、次は速歩き、ランニングと、麻痺の状態をより改善する課題に取り組むことで、機能向上を図ることが出来ます。
■予後予測と、適切な目標設定
脳出血直後から、6カ月の回復期を経て、症状は徐々に安定化していきます。それ以降も、リハビリ方法や運動量により、機能改善は大いに可能であることが証明されています。
現状の麻痺のレベルから、機能改善が図れる幅や、到達可能な具体的な動作を設定することで、効果的にリハビリを進めることが出来ます。
■正しい動作と、筋緊張の調整
先程も述べた麻痺の筋緊張と重なりますが、後遺症と付き合っていくためにも、機能改善または、筋緊張をあげない正しい動作練習が必要です。
日常生活動作は、特にリハビリよりも反復されることが多いため、誤った動作パターンでは、機能改善が出来る部分があったとして、返って悪化を招いてしまうこともあります。
正しい動作を定着させることで、機能改善に向けた良い流れを作れることと、リハビリもより効果的に進めることが可能となります。またリハビリ卒業後も、長期的に動作維持を図るためにも、正しい動作の定着は必須です。
ご利用者様紹介
【ご利用者様】 50代男性 被殻出血 後遺症
【ライフゴール】 通勤に耐えうる安定した歩行獲得。円滑な階段昇降獲得。
【リハビリ期間】 24回プラン+16回プラン 4か月
【現病歴】
左被殻出血を呈し、急性期は保存で経過。その後、回復期病院を満期で退院。復職にむけて、当施設でリハビリ継続。
【身体機能・参加】
回復期では、車いすから屋外歩行を獲得。退院後は、装具なしで歩行が行えるものの、麻痺側の下肢のコントールは困難で、ロッキング動作が目立ちました。麻痺は中等度レベルで、体幹から下肢に筋力低下が残存し、足首のコントロールが困難。
【リハビリ内容】
歩行は、体幹から股関節に筋力低下がみられ、固定的で円滑な歩行が困難でした。
麻痺のレベルも中等度で、足首の上げ下げが困難だったので、麻痺に対しての神経筋促通と、歩容修正を初めに行いました。
悪い歩行のパターンでは、麻痺が改善するところも、硬いまま改善することが出来ないため、麻痺の改善とともに、歩容修正を図ることで、相乗効果を生み出すことが出来ました。
麻痺へのアプローチは、痙性(麻痺による筋緊張)に対してストレッチングをすることと、電気刺激(IVES)を使用することで、つま先が上がるまでに改善しました。
麻痺は残るものの、通勤に耐えうる歩行距離と歩行速度改善を図ることができ、無事復職を迎えることができました。また最終的に、運転免許の更新も果たすことが出来ました。
神経筋促通、電気刺激IVES動画
“痙性の抑制”と“随意性の向上”を図り、動作獲得を果たしました。
麻痺のレベルは、人ぞれぞれですが、初めにつま先が上がらない状態であった足首が、電気刺激を用いる事で、上がるようになりました。
初めにつま先を上げる動作感覚を養ったのは、電気刺激の助けが大きくありました。
開始時:つま先が上がらない。
↓
1ヶ月後:つま先が上がり初める。
↓
2ヶ月後:足の上げる下げるの強弱がつく。
↓
3ヶ月後:指が上がり始める。
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2024 年 3 月 7 日公開
自費リハビリの実際と本音
皆さんは自費のリハビリ施設のイメージをどのようにお持ちですか?
・ポジティブなイメージをお持ちの方は
「より専門的なリハビリを受けられる」
「リハビリ時間を増やすことができる」
「自費でもこういう施設があると助かる」
など
・ネガティブなイメージをお持ちの方は
「自費リハビリといえど料金が高い」
「場所が少なく選べない」
「医師の指示書など無くていいの?」
など
良くも悪くも、捉え方は人それぞれで、まだまだ知らないことだらけです。
どこの自費リハビリ施設も手探りのため、情報開示もままならないところがほとんどだと思います。
リハビリベースでは開業してから1年半を経過しますが、上記の例はほんの一部ですが、実際のお客様からいただいたお声です。
今回は、私の独断と偏見で、私見をお伝えさせていただきます。
(*あくまでも独り言です。他社さんとのトラブルは当方では責任を負いかねますのでご了承ください。最近では近隣他社さんがリハビリベースを真似したホームページや文言を使っているので、ご注意を!!!)
「自費リハビリは料金が高い!?」
「自費リハビリの料金が高いよ。」という指摘はよく受けます。先日も「どんな人が利用するんですか?セレブですか?」と言われたことがあります。答えとしてはNOです。もちろん、裕福な方もいらっしゃいます。
でも、子育て世代の方、金銭的にもギリギリで最初から1クールだけ行う方。背景はさまざまです。
けれども、共通点があります。
それは、
「もっと身体を動かしたい!良くなりたい!」
という熱い思いです。
決して、セレブの方のための施設ではないのです。
では、なぜ高い。と思うのか。
理由は大きく2点あると思います。
①医療保険・介護保険の1割から3割負担と比べる。
②普段受けているリハビリと違いがわからない 。
①は比較対象からすると10倍から3.5倍の価格です。そのため、1時間1万円程度する自費リハビリを高いと感じるのは当然です。
けれど、本来であれば医療保険や介護保険が無ければかかってくる費用になります。
社会保障費という名の税金で補填されているだけです。
実は、世の中には自費と言われるものは多くあります。わかりやすく考えると美容代、パーソナルトレーナー代、学習塾などの習い事など自費です。
けれども、ほぼ無料で出来る美容法を実践されている方、体を動かし健康を維持できる人、学校の勉強を一生懸命行っている人もいますが、それでも美容室に行き、スポーツジムに通い、週に数回の学習塾に通っている方もいます。
つまり、必要な方にとってお金の高い、安いは大きな問題ではなく、どんな姿になりたいのか、どんな未来を目指しているのかが重要なんです。
そして、自分自身にあったやり方を見つけて、全部自分で行う方、自分とプロの意見を聞いてハイブリットで行う方、すべてプロにお任せの方など、多様に選択されています。ただ、自費リハビリは比較が公的な保険と比べてしまっているだけなのです。また、気に入らなければ別のところに行けばいいのです。
大事なのは行動です。
「都度払いはないの?」ともよくお話を受けますが、リハビリベースは継続者向けのプランとして都度はございますが、最初お選びいただくコースはまとめた金額をいただいております。これには理由があるのですが(今回は割愛します。)、評価し、短期目標、長期目標を設定していくにはある程度の回数が必要です。
それは、多くのセラピストであれば当然と感じますが、世間一般的には分かりにくいところだと思います。
都度を全否定するわけではないのですが、都度による目標はなんでしょうか。
私達は一度きりの魔法使いではありません。一緒に目標に向かって進む伴走者です。 時には前から引っ張り、時には横に寄り添い、時には後ろから後押しや声掛けをします。 そして、身体反応からしても約3-4週間で慣れが出てきます。そこから、身について定着するには3-6か月と時間が必要な事があります。
それでも、行ってみるのは不安。という方もいらっしゃると思います。
私たちは不安な方に向けて、返金保証制度を設けています。その制度を利用すればいいのです。慣れるまでの期間で効果を感じ難ければ、その制度を利用してください。
正直、私自身も最初は自費リハビリの料金をいただくのが不安でした。
しかし、今ではより仕事に専念し、より勉強し、より皆様を満足していただけるためのエネルギーになっています。
皆様のもっと良くなりたい!という気持ちは私達にも、皆さまを支えるご家族にもパワーになります。
②普段のリハビリと違いがわからないというのは、受け手が感じる場合と家族が感じる場合の2通りあると思います。
受け手が違いがわからないのは、申し訳ございません。私達の力量不足、または素晴らしいセラピストさんに担当してもらっているのでしょう。
しかし、家族がわからない場合は受け手の意見を優先していただきたいです。
脳血管疾患や難病の方の中には発語がうまく行かないため、上手く表現ができない方もいらっしゃいます。まずはお試ししていただき、受け手の反応を見てください。
きっと一生懸命良くなりたい! という強い思いが感じられると思います。
また、決して普段のリハビリと違いがわからないことは実はネガティブな要素だけではないんです。それは、医療保険や介護保険のリハビリ担当と目標を共有している場合、同じことをしながら精度を高めている場合もあります。
病院では毎日リハビリを2~3時間受けれていたのが在宅では約1/10以下になってしまいます。せっかく、身についたスキルを忘れないように、また新しい動作やスキルを獲得するためにもリハビリの時間が必要です。
リハビリ時間は成果に比例します。
辛抱強くも変化を待つ必要があることもあります。
皆様が関わっているセラピストはご自身の夢や希望に沿ってくれていますか?口だけでなく一緒に行動してくれますか?
保険内では「まあまあ無理しないで。安全に、安全に。」と言われることが多いです。しかし、私たち人間の時間は有限です。桜もあと何回見れるのか、行きたいところにいつ行けるのか、時間が解決してくれることではありません。身体を動かし、リハビリに取り組み、それはフィットネスの領域と言われても目標に向かって動くことが何より重要です。先日も「心がワクワクすると体も動くね!」というお言葉をいただきました。
どんな目標を持ち、どんな未来を達成するのか。是非一度、落ち着いて考えてみませんか。
「場所が少なくて選べない」
このような意見もいただきます。率直にお話しすると、自費リハビリ施設は10年前くらいから少しずつ増えているのが実際です。
つまり、 自費リハビリはこれからの新しい選択肢なのです。
自費リハビリのルーツを辿ると、いろいろありますが、全国的にも、理学療法士が知っている有名人には故入谷誠先生がいました。 日本のスポーツ界、芸能界の足元を支えた入谷式インソールの産みの親です。確か、鍼灸師の資格も持っていましたが、全国の理学療法士協会に呼ばれては講習会を開き、様々な勉強会にも呼ばれたスーパー理学療法士です。
私も何度か勉強会に参加させていただき、研究所の方にも行かせていただいた尊敬するTop Of Topの日本を代表する大好きな理学療法士です。
そんな、スーパー理学療法士しか、自費の世界は無理なんだろうな。とも考えていた時期もありました。
また、法律の壁もあります。
理学療法は本来医師の指示の基、行う医療行為です。
コンプライアンスを意識するがあまり、自費の門を業界として叩けない状態でした。(実際に自費の誤解から後ろ指さされた事もあったようです。きちんと法律尊守していれば、違法ではなく違いでしかないのですが…)
そのため、他の職種がリハビリと称して自称リハビリとして提供している場合や理学療法士の資格を持っていたとしても知名度の高いパーソナルトレーナー、整体院の整体師として働いている方々もいらっしゃいます。そのため、理学療法士が病院やクリニック以外では見えない状態でした。
しかし、近年社会保障費の抑制に向けて、自助、互助、共助、公助という言葉が使われています。
互助は地域のつながりを意識したとても重要な要素ですが、自助という言葉の方が一般的にも知られるようになりました。(とある発言が大きなきっかけになったため…)介護予防にも関わる身としては俗にいう100%自己責任!という言葉と混同してほしくはないのですが、つまり自分の健康は自分の努力で守ることもある程度は重要。 という事です。
そこで、介護予防を目的とした行為にも理学療法士と名乗ることが出来るようになったのです。
2023年11月27日の朝日新聞デジタルの記事では「健康づくりのための身体活動・運動ガイドについて」厚生労働省の検討会が行われました。そこでは、成人は1日8000歩を目安に60分以上の歩行、筋トレを週2~3回。高齢者も1日6000歩を目安に40分以上の歩行と週2~3回の筋トレ。を推奨しています。これらにより、転倒予防や死亡や心疾患、がん、糖尿病などのリスクが10~17%低下する報告もあります。世界保健機構(WHO)のガイドラインも参考にしているようです(一部改)。
自身の健康を自分で守る自助がより求められており、それらを支える支え手も必要とされています。
それら様々な解釈から自費リハビリは拡大しています。
今までの一握りの特別な理学療法士の事ではなく、きちんと勉強し、より成果にコミットするための施設として挑戦するセラピストが増えているのです。
新しい選択肢であることに間違いないですが、ご利用者様から「こんな施設を待っていたのよ」 と言われることもあります。
皆様のお住いの近くに良いところがあるかもしれないですし、より選択できる意味ではリハビリベースもおススメです。
当施設はJR中央線の中央特快が停車する国分寺駅の南口から徒歩1分の場所にあり、23区や八王子市や青梅市からもいらっしゃいます。また、西武線も通っているため埼玉県からもいらっしゃいます。バスのアクセスもよく、京王線の府中方面からもいらっしゃいます。
もし可能でしたら、いろんな自費施設の体験や見学をしていただき、最後にリハビリベースに来てください。きっと、ご満足のいただける体験をご提供いたします。
「医師の指示書が無くていいの?」
原則、医師の指示書や看護師や担当理学療法士・作業療法士からいただく退院サマリーがあれば、とても嬉しいです。けれども、ほとんどの自費リハビリ施設は医療施設ではないため必ずしも必要ではありません。
美容室行くのに医師の指示書が必要ですか?学習塾に医師の指示書が必要ですか?スポーツジムに行くのに医師の指示書が必要ですか?答えはNOです。
私たちのところには退院直後にいらっしゃる方もいます。しかし、指示書の発行が同時に行える場合もあれば、1か月くらい経ってから発行される場合もあります。
病院やクリニックによって発行までの日数は様々であり、一様ではありません。また、指示書ももらえないリハビリ難民の方もいらっしゃいます。それは、比較的若い層や仕事している方です。若くても、軽症でもリハビリを求めている方は多くいらっしゃいます。
また、最近よく耳にするフレイルの方は介護予防の最前線です。
自費リハビリ施設はそんな方々に向けて、シームレスにご案内できる施設です。時間は有限ですから、1日でも早く、目標に向けた取り組みを行うべきだと感じます。
まとめ
今回、書いた内容は私の独断と偏見による私見です。もしかしたら、間違っていることもあるかもしれません。その際は、申し訳ございません。
しかし、多くのご利用者様、そのご家族、これから自費リハビリを探している方の参考になると自信があります。
なぜならば、当施設に来ている方々の声を基にこのブログを作成 しているからです。
また、病院やクリニック、自費リハビリ施設で働く理学療法士にとって参考になるかもしれません。(参考にしても良いけど、必ず引用をお願いします。)
病院やクリニックで働いているセラピストの先生方へ。
私たちのことは、まだ未知の存在かもしれません。しかし、現実に増えています。これからは自費リハビリ施設も透明性を持ち、より病院スタッフとのコミュニケーションが必要になると思います。
是非、一緒に患者様、ご利用者様の未来を明るくする協働が出来たら嬉しいです。
同じような自費リハビリ施設で働いているセラピストの先生方へ。
私達はライバルでもありながら、運命共同体です。よりご利用者様の未来にコミットしながら、社会へ貢献していく。そんなところでは、お互いの良いところを伸ばしていく必要があると思います。
時代の新しい選択肢であるため、パイオニア精神で一緒に日本を元気にしていきましょう!
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原嶋崇人 リハビリベース国分寺院長 運動器認定理学療法士
小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地域高齢者に対しての介護予防や転倒予防事業の講師などを行っている。
2024 年 2 月 24 日公開
復職支援の実際
“病気になり、復帰まで時間がかかりそう。”
“後遺症が重く、仕事を変えなくてはいけない。“
“今の状態で、復帰して同じ仕事量をこなせることができるか。”
当施設では、このような相談を受けることが多々あります。
様々な状況から、仕事の第一線を長期的に退くことになってしまい、復職まで色んな悩みを持たれる方が多いと思います。
突然、ケガや脳卒中などの病気に合われた方は、今後どうなってしまうのか、不安になってしまう時期が誰しもあります。
今回は、当施設で行っている復職支援のかたちや、過程をご紹介させて頂きます。
脳卒中の場合は、急性期から回復期を経て、復職を行うために、当施設で更なる機能改善や、仕事に必要な動作の獲得を、図っていきます。そして復職後も、後遺症というハンディキャップを持ちながらも、仕事効率を上げるためにリハビリを継続支援させて頂いている方も、多くいらっしゃいます。
脳卒中のみならず、整形外科の術後、他の病気を持たれている方に対しても、復職支援をさせて頂いております。特に、病気により休職の期間が長いと、廃用により筋力低下や、仕事に耐えうる体力も衰えしまいます。円滑な復職を果たすために、リハビリの側面から支援させて頂いております。
復職にあたり、以下の5つのポイントを挙げさせて頂きました。
1. 復職は、病型や後遺症の予後予測で決まる。
2. 身体機能をあげて、可能な職種を選んでいく。
3. 復帰は、先方との話し合い、タイミングが重要。
4. 仕事をしながら、効果的なリハビリを重ね、仕事効率を高めていく。
5. 病気をしたことが、悪いことだけではない。
1.復職は、病型や後遺症の予後予測で決まる。
脳梗塞や脳出血後など、脳卒中の後遺症は、重度から中等度、軽度と様々です。加えて高次脳機能障害の有無も含めると、復職までの過程は大きく広がりがあります。
実際の脳卒中の入院期間は、、
脳出血に必要なリハビリ期間について で述べさせて頂きました。急性期を経て、回復期では、満期6カ月間入院することが出来ます。重度から中等度の場合は、歩行の再獲得と、バランスをとれるようになるまで、6カ月のリハビリ期間を要する方が多い傾向です。中等度から軽度の場合は、歩行をある程度早期に獲得することで、早期退院と、自宅生活を中心としたリハビリで継続される方もいらっしゃいます。ケースによっては、歩行はできるが、高次脳機能障害として、言語や嚥下機能、注意や遂行機能の改善のため、満期の入院を選ばれる方もいらっしゃいます。麻痺の度合いや歩行獲得時期、高次脳機能障害を含めて、退院の期間は異なります。
復職に向けて具体的に動き出す時期や、回復期の入院期間がどれくらいかかるのか。麻痺の度合いにより、歩行状態や高次脳障害の状態も含めて、時期は様々です。中等度から軽度の方で、早く復職をしたいという方は、自宅退院と、当施設で具体的に復職に向けての機能訓練を行う方々が多いです。また、重度の回復期で満期を経た方も、屋外での活動を更に広げるために、当施設でリハビリを継続される方々もいらっしゃいます。
復職となると、まず通勤のことを思い浮かべる方が多いと思います。通勤の足として、歩行が可能かどうか、または車いすも選択肢の一つとして挙げられます。最近はテレワークの普及により、在宅でも可能な仕事が増えてきましたが、歩行の再獲得が可能であれば、通勤という課題も、リハビリとして非常に有効です。
通勤に耐えうる歩行が可能かどうか。という点ですが、急性期から回復期の初期で、歩行獲得の予後予測として、、
リアルな脳卒中の治る確率 で述べさせて頂きました。復職を目指す段階としては、回復期病院での後半時期に、ある程度歩行状態が定まってきた段階で、考え始められる方が多いと思います。
通勤動作では、歩行の仕方やスピードをより上げていきたい部分もありますが、大切なのは、乗降車や段差昇降、バランスや注意といった課題を安全にこなせるかどうか。または、ルートや通勤の時間帯によっても、復職できるタイミングは変わってきます。
復職が可能かどうか。または可能な時期は、病気の特徴、脳卒中であれば、病型や麻痺の度合い、回復期の初期であれば予後予測から、判断できる部分があります。
2.身体機能をあげて、可能な職種を選ぶ。
一度、病気となり、仕事を退職された方。これから仕事を、探して復職を目指されている方。後遺症から、可能な職種はある程度決まってきますが、機能を上げて可能な職種を広げていくことも可能です。
機能が上がる期間は、脳卒中後6カ月という期間が設けられていますが、実はその回復期を経た後も、リハビリの負荷量や方法によって機能は変化することがエビデンスでも明らかになっています。逆に言えば、やらなければ機能は落ちますし、リハビリの負荷を上げることで、生活期でも機能を改善させることは可能です。
一度病気になってしまったから、と可能性を狭めるのではなく、リハビリ方法や、今後の復職に対しても、機能改善の流れを作っていくことが、重要です。後遺症の改善を諦めるのではなく、機能改善を最後まで図ってから、復職を迎えることをお勧めします。
3.復帰は職場との話し合い、タイミングが大切
先ほど、最大限に機能改善を図ってから復職と述べましたが、仕事の再開のタイミングは非常に大切となってきます。特に病気により休職というかたちをとられている方は、職場に身体機能の状況を知ってもらう、職場復帰のタイミングを細かく話し合える環境をつくることが大切です。
復職を迎えると、リハビリ中心の生活から、仕事中心の生活となり、身体のケアに費やす時間も断然減ってきます。特に毎日、通勤や仕事で疲労が溜まっていく中でも、変わらないパフォーマンスで、仕事をこなしていかなくてはなりません。通勤や、仕事の動作に耐えうる身体機能を、職場復帰の前に獲得すべきです。仕事により、機能が落ちていき、職場復帰をしたが、徐々にパフォーマンスを落ちていくと、先行きは困難となってしまいます。仕事との付き合いは長期に渡るため、復帰前に身体機能を上げること。そして復職してからも変わらず維持が出来るかたちをとることが、大切です。
また、職場と身体の状態を共有している、状況の理解が得られていると、通勤日数を段階的に増やすような、段階的な復職を行うことも可能となります。もちろん、リハビリの時間も減っていきますが、仕事復帰し様子をみながら進めることができるため、安心してリハビリから手が離れていくことができます。そのためにも、職場とコミュニケーションをとれる環境にあるか、復帰のタイミングが適切かどうか、復職支援では、確実に押さえていきたい部分になります。
4.仕事をしながら、効果的なリハビリを重ね、仕事効率を高めていく。
仕事復帰というと、身体のことが心配になりがちですが、実際には、身体が更に良くなることもあります。リハビリ期間は、家族やリハビリの中でスタッフと話すのみ、または身体を動かす内容もリハビリの枠に収まっていることが多いです。いざ仕事復帰となると、仕事を通して色々な人と話す、動作や運動量も格段に上がるということが起こりえます。仕事の内容によりますが、リハビリの時間や量よりも、仕事でももっと長い時間動いたりすることがある場合は、リハビリよりも課題量が増えて、身体機能が上がることも大いにあります。むしろ、身体機能を上げるとともに、復職のタイミングを見計らって、機能を上向かせるいい流れをつくっていくことが、長期的に必要となってきます。
仕事復帰を果たすことが、終わりではありません。誰しもが、業務を行うなかで、仕事の速さ、効率性を求めるようになるため、そのためにも身体機能を上げていく流れは絶やしたくないと感じる方が多いです。日頃のストレッチングや、身体の管理を自身で行っていくこともそうですが、休みの日にリハビリをしながら、更に仕事の効率性を上げていく取り組みも一つの方法です。
5. 病気をしたことが、悪いことだけではない。
仕事を行っていた生活から、突然病気となり、もとの生活を送れなくなってしまった。初めは、身体の状況を受け入れることや、不安が多く、精神的に不安定な時期を過ごした方は少なくありません。そこから、身体機能を上げていき、少しずつ病前の生活を取り戻していきながら、最終的に社会復帰を果たしていく。健康なことに越したことは、ありませんが、病気になったことは、振り返ると悪いことばかりではありません。
特に、悪い生活習慣から脳卒中などの病気になってしまった方は、自身の生活習慣、食事や運動、睡眠など大変、気を使われるようになるかたが多いです。自分の健康について、振り返る大きな機会になりますし、健康体を維持するために、より良い生活習慣を、残りの人生で求め続けるようになります。
それは、残りの長い人生で、悪い生活習慣から改善する大きな機会ですし、そのままいっていたらもっと大病となってしまった可能性もありえます。
当施設では、整形外科の術後の方、脊髄損傷、脳卒中の後遺症をお持ちの方、様々な方が復職に向けて、または仕事しながらもリハビリに励まれています。今回は、大まかに5つのポイントを述べさせて頂きましたが、復職支援といっても多様性があり、リハビリ過程は身体機能の状態や、職種によっても、個別性が強くあります。
これから復職に向けて動き出す方や、今後のことで不安がある方。入院中で本人は来られないが、ご家族の方も含めて。体験や相談を、常時承っておりますので、ご気軽にご連絡下さい。機能を上げられる部分はたくさんあり、方法も個別でたくさん存在します。まずは必要なことや、さまざまな手段を知ってから、復職に向けて歩んで頂けると幸いです。
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