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自費リハビリの実際と本音

皆さんは自費のリハビリ施設のイメージをどのようにお持ちですか?
・ポジティブなイメージをお持ちの方は
「より専門的なリハビリを受けられる」
「リハビリ時間を増やすことができる」
「自費でもこういう施設があると助かる」
など

・ネガティブなイメージをお持ちの方は
「自費リハビリといえど料金が高い」
「場所が少なく選べない」
「医師の指示書など無くていいの?」
など

良くも悪くも、捉え方は人それぞれで、まだまだ知らないことだらけです。
どこの自費リハビリ施設も手探りのため、情報開示もままならないところがほとんどだと思います。
リハビリベースでは開業してから1年半を経過しますが、上記の例はほんの一部ですが、実際のお客様からいただいたお声です。

今回は、私の独断と偏見で、私見をお伝えさせていただきます。
(*あくまでも独り言です。他社さんとのトラブルは当方では責任を負いかねますのでご了承ください。最近では近隣他社さんがリハビリベースを真似したホームページや文言を使っているので、ご注意を!!!)

「自費リハビリは料金が高い!?」


 「自費リハビリの料金が高いよ。」という指摘はよく受けます。先日も「どんな人が利用するんですか?セレブですか?」と言われたことがあります。答えとしてはNOです。もちろん、裕福な方もいらっしゃいます。
 でも、子育て世代の方、金銭的にもギリギリで最初から1クールだけ行う方。背景はさまざまです。
 
 けれども、共通点があります。
 
 それは、
 「もっと身体を動かしたい!良くなりたい!」
 という熱い思いです。
 
 決して、セレブの方のための施設ではないのです。
 

では、なぜ高い。と思うのか。

理由は大きく2点あると思います。

①医療保険・介護保険の1割から3割負担と比べる。
②普段受けているリハビリと違いがわからない


①は比較対象からすると10倍から3.5倍の価格です。そのため、1時間1万円程度する自費リハビリを高いと感じるのは当然です。
けれど、本来であれば医療保険や介護保険が無ければかかってくる費用になります。

社会保障費という名の税金で補填されているだけです。
実は、世の中には自費と言われるものは多くあります。わかりやすく考えると美容代、パーソナルトレーナー代、学習塾などの習い事など自費です。
けれども、ほぼ無料で出来る美容法を実践されている方、体を動かし健康を維持できる人、学校の勉強を一生懸命行っている人もいますが、それでも美容室に行き、スポーツジムに通い、週に数回の学習塾に通っている方もいます。

 つまり、必要な方にとってお金の高い、安いは大きな問題ではなく、どんな姿になりたいのか、どんな未来を目指しているのかが重要なんです。
 そして、自分自身にあったやり方を見つけて、全部自分で行う方、自分とプロの意見を聞いてハイブリットで行う方、すべてプロにお任せの方など、多様に選択されています。ただ、自費リハビリは比較が公的な保険と比べてしまっているだけなのです。また、気に入らなければ別のところに行けばいいのです。
 
 
 大事なのは行動です。
 
 
 
 「都度払いはないの?」ともよくお話を受けますが、リハビリベースは継続者向けのプランとして都度はございますが、最初お選びいただくコースはまとめた金額をいただいております。これには理由があるのですが(今回は割愛します。)、評価し、短期目標、長期目標を設定していくにはある程度の回数が必要です。
 それは、多くのセラピストであれば当然と感じますが、世間一般的には分かりにくいところだと思います。
 都度を全否定するわけではないのですが、都度による目標はなんでしょうか。
 
私達は一度きりの魔法使いではありません。一緒に目標に向かって進む伴走者です。時には前から引っ張り、時には横に寄り添い、時には後ろから後押しや声掛けをします。そして、身体反応からしても約3-4週間で慣れが出てきます。そこから、身について定着するには3-6か月と時間が必要な事があります。

それでも、行ってみるのは不安。という方もいらっしゃると思います。
私たちは不安な方に向けて、返金保証制度を設けています。その制度を利用すればいいのです。慣れるまでの期間で効果を感じ難ければ、その制度を利用してください。

正直、私自身も最初は自費リハビリの料金をいただくのが不安でした。
しかし、今ではより仕事に専念し、より勉強し、より皆様を満足していただけるためのエネルギーになっています。
皆様のもっと良くなりたい!という気持ちは私達にも、皆さまを支えるご家族にもパワーになります。



②普段のリハビリと違いがわからないというのは、受け手が感じる場合と家族が感じる場合の2通りあると思います。
受け手が違いがわからないのは、申し訳ございません。私達の力量不足、または素晴らしいセラピストさんに担当してもらっているのでしょう。
しかし、家族がわからない場合は受け手の意見を優先していただきたいです。

脳血管疾患や難病の方の中には発語がうまく行かないため、上手く表現ができない方もいらっしゃいます。まずはお試ししていただき、受け手の反応を見てください。

きっと一生懸命良くなりたい!という強い思いが感じられると思います。

 また、決して普段のリハビリと違いがわからないことは実はネガティブな要素だけではないんです。それは、医療保険や介護保険のリハビリ担当と目標を共有している場合、同じことをしながら精度を高めている場合もあります。
 病院では毎日リハビリを2~3時間受けれていたのが在宅では約1/10以下になってしまいます。せっかく、身についたスキルを忘れないように、また新しい動作やスキルを獲得するためにもリハビリの時間が必要です。


リハビリ時間は成果に比例します。

辛抱強くも変化を待つ必要があることもあります。


 皆様が関わっているセラピストはご自身の夢や希望に沿ってくれていますか?口だけでなく一緒に行動してくれますか?
 保険内では「まあまあ無理しないで。安全に、安全に。」と言われることが多いです。しかし、私たち人間の時間は有限です。桜もあと何回見れるのか、行きたいところにいつ行けるのか、時間が解決してくれることではありません。身体を動かし、リハビリに取り組み、それはフィットネスの領域と言われても目標に向かって動くことが何より重要です。先日も「心がワクワクすると体も動くね!」というお言葉をいただきました。
 どんな目標を持ち、どんな未来を達成するのか。是非一度、落ち着いて考えてみませんか。

「場所が少なくて選べない」


 このような意見もいただきます。率直にお話しすると、自費リハビリ施設は10年前くらいから少しずつ増えているのが実際です。
 つまり、 自費リハビリはこれからの新しい選択肢なのです。
 
 自費リハビリのルーツを辿ると、いろいろありますが、全国的にも、理学療法士が知っている有名人には故入谷誠先生がいました。 日本のスポーツ界、芸能界の足元を支えた入谷式インソールの産みの親です。確か、鍼灸師の資格も持っていましたが、全国の理学療法士協会に呼ばれては講習会を開き、様々な勉強会にも呼ばれたスーパー理学療法士です。
 私も何度か勉強会に参加させていただき、研究所の方にも行かせていただいた尊敬するTop Of Topの日本を代表する大好きな理学療法士です。
 
 そんな、スーパー理学療法士しか、自費の世界は無理なんだろうな。とも考えていた時期もありました。

 また、法律の壁もあります。
 理学療法は本来医師の指示の基、行う医療行為です。
 コンプライアンスを意識するがあまり、自費の門を業界として叩けない状態でした。(実際に自費の誤解から後ろ指さされた事もあったようです。きちんと法律尊守していれば、違法ではなく違いでしかないのですが…)
 
 そのため、他の職種がリハビリと称して自称リハビリとして提供している場合や理学療法士の資格を持っていたとしても知名度の高いパーソナルトレーナー、整体院の整体師として働いている方々もいらっしゃいます。そのため、理学療法士が病院やクリニック以外では見えない状態でした。
 
 しかし、近年社会保障費の抑制に向けて、自助、互助、共助、公助という言葉が使われています。
 互助は地域のつながりを意識したとても重要な要素ですが、自助という言葉の方が一般的にも知られるようになりました。(とある発言が大きなきっかけになったため…)介護予防にも関わる身としては俗にいう100%自己責任!という言葉と混同してほしくはないのですが、つまり自分の健康は自分の努力で守ることもある程度は重要。という事です。
 
 
 そこで、介護予防を目的とした行為にも理学療法士と名乗ることが出来るようになったのです。
 
 
 2023年11月27日の朝日新聞デジタルの記事では「健康づくりのための身体活動・運動ガイドについて」厚生労働省の検討会が行われました。そこでは、成人は1日8000歩を目安に60分以上の歩行、筋トレを週2~3回。高齢者も1日6000歩を目安に40分以上の歩行と週2~3回の筋トレ。を推奨しています。これらにより、転倒予防や死亡や心疾患、がん、糖尿病などのリスクが10~17%低下する報告もあります。世界保健機構(WHO)のガイドラインも参考にしているようです(一部改)。
 
 自身の健康を自分で守る自助がより求められており、それらを支える支え手も必要とされています。

 それら様々な解釈から自費リハビリは拡大しています。
 
 今までの一握りの特別な理学療法士の事ではなく、きちんと勉強し、より成果にコミットするための施設として挑戦するセラピストが増えているのです。
 新しい選択肢であることに間違いないですが、ご利用者様から「こんな施設を待っていたのよ」と言われることもあります。
 
 皆様のお住いの近くに良いところがあるかもしれないですし、より選択できる意味ではリハビリベースもおススメです。
 当施設はJR中央線の中央特快が停車する国分寺駅の南口から徒歩1分の場所にあり、23区や八王子市や青梅市からもいらっしゃいます。また、西武線も通っているため埼玉県からもいらっしゃいます。バスのアクセスもよく、京王線の府中方面からもいらっしゃいます。
 
もし可能でしたら、いろんな自費施設の体験や見学をしていただき、最後にリハビリベースに来てください。きっと、ご満足のいただける体験をご提供いたします。

「医師の指示書が無くていいの?」


 原則、医師の指示書や看護師や担当理学療法士・作業療法士からいただく退院サマリーがあれば、とても嬉しいです。けれども、ほとんどの自費リハビリ施設は医療施設ではないため必ずしも必要ではありません。
 美容室行くのに医師の指示書が必要ですか?学習塾に医師の指示書が必要ですか?スポーツジムに行くのに医師の指示書が必要ですか?答えはNOです。
 
 私たちのところには退院直後にいらっしゃる方もいます。しかし、指示書の発行が同時に行える場合もあれば、1か月くらい経ってから発行される場合もあります。
 病院やクリニックによって発行までの日数は様々であり、一様ではありません。また、指示書ももらえないリハビリ難民の方もいらっしゃいます。それは、比較的若い層や仕事している方です。若くても、軽症でもリハビリを求めている方は多くいらっしゃいます。
 また、最近よく耳にするフレイルの方は介護予防の最前線です。
 
 自費リハビリ施設はそんな方々に向けて、シームレスにご案内できる施設です。時間は有限ですから、1日でも早く、目標に向けた取り組みを行うべきだと感じます。

まとめ

今回、書いた内容は私の独断と偏見による私見です。もしかしたら、間違っていることもあるかもしれません。その際は、申し訳ございません。
しかし、多くのご利用者様、そのご家族、これから自費リハビリを探している方の参考になると自信があります。

なぜならば、当施設に来ている方々の声を基にこのブログを作成しているからです。
また、病院やクリニック、自費リハビリ施設で働く理学療法士にとって参考になるかもしれません。(参考にしても良いけど、必ず引用をお願いします。)

 病院やクリニックで働いているセラピストの先生方へ。
 私たちのことは、まだ未知の存在かもしれません。しかし、現実に増えています。これからは自費リハビリ施設も透明性を持ち、より病院スタッフとのコミュニケーションが必要になると思います。
 是非、一緒に患者様、ご利用者様の未来を明るくする協働が出来たら嬉しいです。

 同じような自費リハビリ施設で働いているセラピストの先生方へ。
 私達はライバルでもありながら、運命共同体です。よりご利用者様の未来にコミットしながら、社会へ貢献していく。そんなところでは、お互いの良いところを伸ばしていく必要があると思います。
 時代の新しい選択肢であるため、パイオニア精神で一緒に日本を元気にしていきましょう!

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この記事を書いた人

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地

原嶋崇人 リハビリベース国分寺院長 運動器認定理学療法士

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地域高齢者に対しての介護予防や転倒予防事業の講師などを行っている。

復職支援の実際

 
 
“病気になり、復帰まで時間がかかりそう。”

“後遺症が重く、仕事を変えなくてはいけない。“

“今の状態で、復帰して同じ仕事量をこなせることができるか。”

当施設では、このような相談を受けることが多々あります。

様々な状況から、仕事の第一線を長期的に退くことになってしまい、復職まで色んな悩みを持たれる方が多いと思います。

突然、ケガや脳卒中などの病気に合われた方は、今後どうなってしまうのか、不安になってしまう時期が誰しもあります。
 
 
 
 
今回は、当施設で行っている復職支援のかたちや、過程をご紹介させて頂きます。

脳卒中の場合は、急性期から回復期を経て、復職を行うために、当施設で更なる機能改善や、仕事に必要な動作の獲得を、図っていきます。そして復職後も、後遺症というハンディキャップを持ちながらも、仕事効率を上げるためにリハビリを継続支援させて頂いている方も、多くいらっしゃいます。

脳卒中のみならず、整形外科の術後、他の病気を持たれている方に対しても、復職支援をさせて頂いております。特に、病気により休職の期間が長いと、廃用により筋力低下や、仕事に耐えうる体力も衰えしまいます。円滑な復職を果たすために、リハビリの側面から支援させて頂いております。

復職にあたり、以下の5つのポイントを挙げさせて頂きました。


1. 復職は、病型や後遺症の予後予測で決まる。
2. 身体機能をあげて、可能な職種を選んでいく。
3. 復帰は、先方との話し合い、タイミングが重要。
4. 仕事をしながら、効果的なリハビリを重ね、仕事効率を高めていく。
5. 病気をしたことが、悪いことだけではない。

 
 

1.復職は、病型や後遺症の予後予測で決まる。

脳梗塞や脳出血後など、脳卒中の後遺症は、重度から中等度、軽度と様々です。加えて高次脳機能障害の有無も含めると、復職までの過程は大きく広がりがあります。

実際の脳卒中の入院期間は、、脳出血に必要なリハビリ期間についてで述べさせて頂きました。急性期を経て、回復期では、満期6カ月間入院することが出来ます。重度から中等度の場合は、歩行の再獲得と、バランスをとれるようになるまで、6カ月のリハビリ期間を要する方が多い傾向です。中等度から軽度の場合は、歩行をある程度早期に獲得することで、早期退院と、自宅生活を中心としたリハビリで継続される方もいらっしゃいます。ケースによっては、歩行はできるが、高次脳機能障害として、言語や嚥下機能、注意や遂行機能の改善のため、満期の入院を選ばれる方もいらっしゃいます。麻痺の度合いや歩行獲得時期、高次脳機能障害を含めて、退院の期間は異なります。

 復職に向けて具体的に動き出す時期や、回復期の入院期間がどれくらいかかるのか。麻痺の度合いにより、歩行状態や高次脳障害の状態も含めて、時期は様々です。中等度から軽度の方で、早く復職をしたいという方は、自宅退院と、当施設で具体的に復職に向けての機能訓練を行う方々が多いです。また、重度の回復期で満期を経た方も、屋外での活動を更に広げるために、当施設でリハビリを継続される方々もいらっしゃいます。
  
 
 
 
復職となると、まず通勤のことを思い浮かべる方が多いと思います。通勤の足として、歩行が可能かどうか、または車いすも選択肢の一つとして挙げられます。最近はテレワークの普及により、在宅でも可能な仕事が増えてきましたが、歩行の再獲得が可能であれば、通勤という課題も、リハビリとして非常に有効です。

通勤に耐えうる歩行が可能かどうか。という点ですが、急性期から回復期の初期で、歩行獲得の予後予測として、、リアルな脳卒中の治る確率で述べさせて頂きました。復職を目指す段階としては、回復期病院での後半時期に、ある程度歩行状態が定まってきた段階で、考え始められる方が多いと思います。

通勤動作では、歩行の仕方やスピードをより上げていきたい部分もありますが、大切なのは、乗降車や段差昇降、バランスや注意といった課題を安全にこなせるかどうか。または、ルートや通勤の時間帯によっても、復職できるタイミングは変わってきます。

復職が可能かどうか。または可能な時期は、病気の特徴、脳卒中であれば、病型や麻痺の度合い、回復期の初期であれば予後予測から、判断できる部分があります。
 
 

2.身体機能をあげて、可能な職種を選ぶ。

一度、病気となり、仕事を退職された方。これから仕事を、探して復職を目指されている方。後遺症から、可能な職種はある程度決まってきますが、機能を上げて可能な職種を広げていくことも可能です。

機能が上がる期間は、脳卒中後6カ月という期間が設けられていますが、実はその回復期を経た後も、リハビリの負荷量や方法によって機能は変化することがエビデンスでも明らかになっています。逆に言えば、やらなければ機能は落ちますし、リハビリの負荷を上げることで、生活期でも機能を改善させることは可能です。

一度病気になってしまったから、と可能性を狭めるのではなく、リハビリ方法や、今後の復職に対しても、機能改善の流れを作っていくことが、重要です。後遺症の改善を諦めるのではなく、機能改善を最後まで図ってから、復職を迎えることをお勧めします。
 
 

3.復帰は職場との話し合い、タイミングが大切

先ほど、最大限に機能改善を図ってから復職と述べましたが、仕事の再開のタイミングは非常に大切となってきます。特に病気により休職というかたちをとられている方は、職場に身体機能の状況を知ってもらう、職場復帰のタイミングを細かく話し合える環境をつくることが大切です。

復職を迎えると、リハビリ中心の生活から、仕事中心の生活となり、身体のケアに費やす時間も断然減ってきます。特に毎日、通勤や仕事で疲労が溜まっていく中でも、変わらないパフォーマンスで、仕事をこなしていかなくてはなりません。通勤や、仕事の動作に耐えうる身体機能を、職場復帰の前に獲得すべきです。仕事により、機能が落ちていき、職場復帰をしたが、徐々にパフォーマンスを落ちていくと、先行きは困難となってしまいます。仕事との付き合いは長期に渡るため、復帰前に身体機能を上げること。そして復職してからも変わらず維持が出来るかたちをとることが、大切です。

また、職場と身体の状態を共有している、状況の理解が得られていると、通勤日数を段階的に増やすような、段階的な復職を行うことも可能となります。もちろん、リハビリの時間も減っていきますが、仕事復帰し様子をみながら進めることができるため、安心してリハビリから手が離れていくことができます。そのためにも、職場とコミュニケーションをとれる環境にあるか、復帰のタイミングが適切かどうか、復職支援では、確実に押さえていきたい部分になります。
 
 

4.仕事をしながら、効果的なリハビリを重ね、仕事効率を高めていく。

仕事復帰というと、身体のことが心配になりがちですが、実際には、身体が更に良くなることもあります。リハビリ期間は、家族やリハビリの中でスタッフと話すのみ、または身体を動かす内容もリハビリの枠に収まっていることが多いです。いざ仕事復帰となると、仕事を通して色々な人と話す、動作や運動量も格段に上がるということが起こりえます。仕事の内容によりますが、リハビリの時間や量よりも、仕事でももっと長い時間動いたりすることがある場合は、リハビリよりも課題量が増えて、身体機能が上がることも大いにあります。むしろ、身体機能を上げるとともに、復職のタイミングを見計らって、機能を上向かせるいい流れをつくっていくことが、長期的に必要となってきます。

仕事復帰を果たすことが、終わりではありません。誰しもが、業務を行うなかで、仕事の速さ、効率性を求めるようになるため、そのためにも身体機能を上げていく流れは絶やしたくないと感じる方が多いです。日頃のストレッチングや、身体の管理を自身で行っていくこともそうですが、休みの日にリハビリをしながら、更に仕事の効率性を上げていく取り組みも一つの方法です。
 
 

5. 病気をしたことが、悪いことだけではない。

仕事を行っていた生活から、突然病気となり、もとの生活を送れなくなってしまった。初めは、身体の状況を受け入れることや、不安が多く、精神的に不安定な時期を過ごした方は少なくありません。そこから、身体機能を上げていき、少しずつ病前の生活を取り戻していきながら、最終的に社会復帰を果たしていく。健康なことに越したことは、ありませんが、病気になったことは、振り返ると悪いことばかりではありません。
 
 
 
 
特に、悪い生活習慣から脳卒中などの病気になってしまった方は、自身の生活習慣、食事や運動、睡眠など大変、気を使われるようになるかたが多いです。自分の健康について、振り返る大きな機会になりますし、健康体を維持するために、より良い生活習慣を、残りの人生で求め続けるようになります。

それは、残りの長い人生で、悪い生活習慣から改善する大きな機会ですし、そのままいっていたらもっと大病となってしまった可能性もありえます。
 
 
当施設では、整形外科の術後の方、脊髄損傷、脳卒中の後遺症をお持ちの方、様々な方が復職に向けて、または仕事しながらもリハビリに励まれています。今回は、大まかに5つのポイントを述べさせて頂きましたが、復職支援といっても多様性があり、リハビリ過程は身体機能の状態や、職種によっても、個別性が強くあります。

これから復職に向けて動き出す方や、今後のことで不安がある方。入院中で本人は来られないが、ご家族の方も含めて。体験や相談を、常時承っておりますので、ご気軽にご連絡下さい。機能を上げられる部分はたくさんあり、方法も個別でたくさん存在します。まずは必要なことや、さまざまな手段を知ってから、復職に向けて歩んで頂けると幸いです。
 
 

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脳梗塞×リハビリ ~リハビリを成功させる鍵~

今回は、脳梗塞後のリハビリにおいて、後遺症を大きく改善させるポイントを述べていきます。
 
 

多様な脳梗塞後遺症


脳梗塞では起きた部位によって、障害される経路や身体の箇所が異なります。そのため、脳梗塞の後遺症と一口に言っても、その人その人によって、悩まされる症状は様々です。

「手足は動かせるが、バランスが取れない」
「片側が思うように動かない」

人によって異なる後遺症に対処していくためには、具体的な方向性を決めていくことが重要です。

なお、脳梗塞で非常に起きやすい片麻痺に関する発生機序から期間、リハビリの流れについては、突然脳梗塞で右片麻痺になってしまったら?で述べさせてもらいました。
脳幹や小脳梗塞などの後遺症に関しても、細かく脳血管リハビリテーション➂に書かれているので、より詳しく知りたいという方はぜひこちらもご覧下さい。

リハビリの方向性の決定

始めに脳梗塞が起こり、急性期を終えて、全身の状態が安定してから、リハビリ開始となります。

リハビリ開始時に、特に大切なのは、予後予測です。

現在の後遺症の状態から、
「1人で起き上がり、座った姿勢がとれる」
「1人で立って、手すりを使いながら歩くことができる」
「バランスが取れるようになって、外で、1人で歩ける」
など、どのくらいまで動作を獲得することができるか。獲得したいと思うか。
目指すべき到達点をより具体化することで、改善スピードを加速することができます。

脳梗塞の後遺症によってリハビリによる到達点は異なりますが、より短期間で、目標や、獲得すべき動作に向かって、着実にリハビリを進めていくことが大切です。

リハビリベース国分寺では、麻痺の部位や度合いを評価し、到達可能な動作や活動を、期間とともに提示します。
もちろんご利用者様の目標や、ご家族様の希望を聞き、出来る限り実現ができるように具体的な目標設定を行い、オーダーメイドのリハビリプログラムを立案して参ります。そちらをリハビリ毎に振り返りながら、機能改善を着実に進めていきます。

短期集中

リハビリの効果を出すためには、短期集中で機能改善を図ることがより効果的です。リハビリに集中して、自分と向き合うことにより、効果的な運動学習効果を得ることができます。
また、集中的に動作改善を重ねることで、1人で行える動作に短期間で到達でき、そこから長期的な効果へつなげることが出来ます。

立ち座りが不安定で、出来なかったところから、1人で行えるようになると、日常生活の動作量が格段と増えてくることも、短期間での効果から生み出される良さの一つです。

身体機能の改善と日常生活の参加

短期集中による効果を、日常生活でも発揮することが、リハビリでは必要不可欠です。獲得できた立ち上がりや歩行を、普段から行ってもらうことで、筋力や持久力が増し、より難易度の高いバランス、応用的な歩行に発展させていくことができます。

短期集中で機能や動作改善を図り、日常生活でできることを増やす。
この正のサイクルが、リハビリの効果を一気に加速させていきます。

心理サポート

リハビリの過程で、脳梗塞による感情的・精神的な起伏がみられるのは自然なことです。脳梗塞後には、抑うつ、不安、ストレス、焦りなどを皆さんが経験します。時に、周りのご家族様も、どうしたらいいのかと、心配が多くなってしまうこともあると思います。

リハビリベース国分寺では、単にリハビリをするだけでなく、ご利用者様やご家族様と、コミュニケーションを多く重ねていくことを重視しています。思い違いや不安な部分に対して、現在の病態や、改善されるリハビリの過程を説明していくことで、常に軌道修正と、リハビリの動機付けを図っていきます。

心が動かなければ、身体も動きづらくなってしまうのは、当然なことです。心理的な面でも、上向かせていくことで、負のサイクルを抜け出し、効果的な、結果の出るリハビリの流れを生み出せるように、リハビリベース国分寺は最大限のサポートを目指していきます。


2023年8月31日作成
2024年2月24日編集
今回は、脳梗塞後のリハビリにおいて、後遺症を大きく改善させるポイントを述べていきます。
 
 

多様な脳梗塞後遺症

脳梗塞の後遺症と言っても症状は様々です。
「手足は動かせるが、バランスが取れない」。「片側が思うように動かない」。
このように、症状が様々なのも、脳梗塞が起きた部位により、障害される経路や身体の箇所が様々だからです。
脳梗塞で非常に起きやすい片麻痺に関しては、発生機序から期間、リハビリの流れに関して、突然脳梗塞で右片麻痺になってしまったら?で述べさせてもらいました。
その他の、脳幹や小脳梗塞などの後遺症に関しても、細かく脳血管リハビリテーション➂に書かれているので、ご覧下さい。
 
 

リハビリの方向性の決定

脳梗塞の後遺症は、様々と話しましたが、それによってリハビリによる到達点も異なります。初めに脳梗塞が起こり、急性期を終えて、全身状態状態が安定してから、リハビリ開始となります。
リハビリ開始時に、特に大切なのは、予後予測になります。現在の後遺症の状態から、どのくらいまで動作を獲得することができるか。「1人で起き上がり、座った姿勢がとれる」、「1人で立って、手すりを使いながら歩くことができる」、「バランスが取れるようになって、外で、1人で歩ける」。目指すべき到達点をより具体化することで、改善スピードを加速することができます。より短期間で、目標や、獲得すべき動作に向かって、着実にリハビリを進めていくことが大切です。

リハビリベース国分寺では、麻痺の部位や度合いを評価し、到達可能な動作や活動を、期間とともに提示します。もちろんご利用者様の目標や、ご家族様の希望を聞きながら、
出来る限り実現ができるように、オーダーメイドのリハビリプログラムを立案して参ります。
 
 

短期集中

リハビリの効果を出すために、短期集中で機能改善を図ることがより効果的です。理由として、リハビリに集中して、自分と向き合うことにより、効果的な運動学習効果を得ることができるからです。また、集中的に動作改善を重ねることで、1人で行える動作に短期間で到達でき、そこから長期的な効果へつなげることが出来ます。立ち座りが不安定で、出来なかったところから、1人で行えるようになると、日常生活の動作量が格段と増えくることも、短期間での効果から生み出される良さの一つです。

リハビリベース国分寺では、具体的な目標設定を行い、リハビリ毎に振り返りながら、機能改善を着実に進めて参ります。
 
 

身体機能の改善と日常生活の参加

短期集中の効果を、最終的に日常生活にて効果を発揮させることが、リハビリでは必要不可欠です。獲得できた立ち上がりや歩行を、普段から行ってもらうことで、筋力や持久力が増し、より難易度の高いバランス、応用的な歩行に発展させていくことができます。

 
 
短期集中で機能や動作改善を図り、日常生活でできることを増やす。
このサイクルが、リハビリの効果を一気に加速させていきます。
 

心理サポート

リハビリの過程で、脳梗塞による感情的・精神的な起伏がみられるのは自然なことです。脳梗塞後に、抑うつ、不安、ストレス、焦りなどを皆さんが経験します。時に、周りのご家族様も、どうしたらいいのかと、心配が多くなってしまうこともあると思います。特にリハビリベース国分寺では、ご利用者様やご家族様と、コミュニケーションを多く重ねていきます。思い違いや、不安な部分に対して、現在の病態や、改善されるリハビリの過程を説明していくことで、常に軌道修正と、リハビリの動機付けを図っていきます。やはり、心が動かねければ、身体も動きづらくなってしまうのは、当然なことです。心理的な面でも、上向かせていくことで、負の循環から、効果的な結果の出るリハビリの流れを生み出せるように、目指していきます。

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この記事を書いた人

尾作研太 理学療法士

回復期病院にて4年間勤務、主に整形外科や脳血管疾患、脊髄損傷のリハビリに従事。海外の大学にて、ヘルスケアの学位を取得後、訪問リハビリと地域の介護予防に参画。脳血管疾患の方の動作獲得や、装具を含めた歩行の修正、社会復帰までサポートしている。

パーキンソン病とはどんな病気?

パーキンソン病とはどんな病気?

パーキンソン病は決して珍しい病気ではありません。加齢とともに発症しやすいため、高齢化が進んでいる日本では、今や一般的な病気とさえいわれるようになってきました。現在、日本には約15万人の患者がいます。

今回のブログでは、パーキンソン病に関する知識として、パーキンソン病の病態や治療、リハビリについてまとめています。

 
【目次】

●パーキンソン病とは
●パーキンソン病による運動障害
●パーキンソン病による自律神経障害
●パーキンソン病による精神症状
●パーキンソン病の重症度分類
●パーキンソン病の治療方法
●まとめ

 

【パーキンソン病とは】

パーキンソン病とは、大脳の下の「中脳」にある「黒質」のドパミン神経細胞の変性を主体とする、進行性変性疾患です。ドパミン神経細胞とは、脳内で情報の運搬役を担っている神経伝達物質の一つで、主に運動や学習、感情、意欲、ホルモンの調節に関わっています。
パーキンソン病の初発年齢は若年から老年まで幅広いです。50歳代から60歳代で発病することが一般的ですが、まれに40歳以下で起こる場合もあり、若年性パーキンソン病と呼ばれています。

患者数は10万人に100人~150人といわれており、60歳以上では100人に約1人と、高齢者では多くなる傾向にあるので、人口の高齢化に伴いパーキンソン病は増加しています。男女差は、約1~2:1と、日本では男性に多い傾向が報告されています。

臨床症状としては、大きく分けて、「運動障害」と「自律神経障害」、「精神症状」があります。

 

【パーキンソン病による運動障害】

パーキンソン病による運動障害には、「振戦しんせん」、「固縮こしゅく」、「無動むどう寡動かどう」、「姿勢反射障害」の4主要徴候があります。
*詳細は下記表

この中でも初発症状としては振戦がもっとも多く(約60%)、次いで歩行障害(20%)、動作緩慢(20%)などで気づかれることもあります。中には痛みで発症する症例もあり、整形疾患だと思って治療していたがなかなかよくならず、そのうちに振戦が出現して診断に至るケースもあります。

運動障害は左右差が明らかなことが多く、ゆっくりと進行していき、進行期には無動と姿勢反射障害が目立ってきます。長期の薬物治療を必要とするため、副作用による運動障害を呈する場合もあるので、注意が必要です。


パーキンソン病の4主要徴候

振戦
4~6Hz前後の比較的ゆっくりした規則的なふるえで、安静時に強く持続性があり、運動により減弱・消失するため安静時振戦と呼ばれます。通常、片側のみの手指や上肢あるいは下肢から始まり同側の他肢へ、次いで対側へと拡大していきます。病気の進行とともに頭頚部とうけいぶなどに広がることもあります。
安静時振戦はパーキンソン病にとって特異的な症状になり、手指の振戦では親指と他の指で薬を丸めるような動きに似ていることからピルローリングといわれることもあります。
固縮(筋強剛きんきょうごう)
固縮(筋強剛)とは、パーキンソン病患者の関節を受動的に曲げ伸ばしさせるときに認められる抵抗(筋緊張)が亢進した状態です。筋肉を伸ばすとき一様に持続的な抵抗があるときは鉛管様固縮、伸ばしている途中でがくがくと断続的な抵抗を感じるときは歯車様固縮といいます。
歯車様固縮は筋緊張亢進に安静時振戦のリズムが加わった症候ですが、患者・病期によっては安静時振戦が目立たず軽度の歯車様固縮のみがみられることもあります。初期には手関節や肘関節によくみられ、病期の進行に伴い、肩関節、股関節、頚部などにも固縮が現れます。固縮が強い場合、手指や足趾の関節変形を認める場合もあります。
無動・寡動
運動麻痺がないのにも関わらず動作の開始に非常に時間がかかり、いったん動作を開始できても緩慢で、通常の時間内には完全に遂行できず、場合によっては動作全体が欠如したようにみえる症状を無動・寡動といいます。日常生活中に認められる動作緩慢、動作開始遅延、仮面様顔貌、小字症、小声、単調発語などの症状は無動の表れです。
歩行時の一歩目の踏み出しが障害されるすくみ足現象や、極端に歩幅が小さくなる小刻み歩行、すり足歩行も、無動・寡動が関与していると考えられ、方向転換するときや狭い場所を通過するときによく見られます。
このように無動・寡動はパーキンソン病の中核症状の一つであり、進行期のADL障害に、もっとも大きな影響を与えてしまいます。
姿勢反射障害・姿勢保持障害
初期にはあまり見られませんが、病気が進行すると、体が傾いた時に姿勢を立て直すことができなくなり、転びやすくなる症状が出ます。その症状を姿勢反射障害と呼びます。座っている時に、姿勢をまっすぐ保つことができず、斜めに傾いたり、前や後ろに倒れてしまったりします。歩行中では重心が前方に偏移し、加速歩行・突進歩行といわれる歩容を呈し、衝突や転倒をきたしてしまいます。姿勢反射障害が重度になると、立っている銅像が倒れるように、受け身の姿勢を取ることなく倒れてしまい、大きな外傷や骨折につながってしまいます。
姿勢反射障害発症はPullテスト(患者さんの両肩を素早く後ろから引っ張り、倒れないかどうかを診る)という方法で、「姿勢の不安定性」を検査することができます。体勢を崩さないようにしようとする反応が起こらない場合には、異常と判定します。
姿勢反射障害が発症初期から起こることはなく、病気が始まって2年以内に姿勢反射障害が起こるときには、進行性核上性麻痺などのパーキンソン症候群の可能性を疑います。

 

【パーキンソン病による自律神経障害】

パーキンソン病による自律神経障害でもっとも頻度の高い症状は、消化管運動障害(特に便秘)です。他には、神経因性膀胱、起立性低血圧・食後低血圧(高度な場合は突然死のリスクともなる)、脂顔、四肢浮腫、発汗、嗅覚の異常などが認められます。

 

【パーキンソン病による精神症状】

パーキンソン病による精神症状には抑うつ症状、認知機能障害、睡眠障害などがみられます。中でも抑うつ症状を合併する方は多く(30~90%)、運動障害が現れる前に抑うつ症状を認める場合も少なくありません。また、皮質下性痴呆と呼ばれる特有の認知機能障害を認める場合もまれではありません(20%前後と報告されている)。

他には睡眠-覚醒リズム障害、不眠などの睡眠障害を訴えることも多いです。
薬物療法による副作用として、経過中に幻覚やせん妄などの精神症状が現れることもあるので、注意が必要です。

 

【パーキンソン病の重症度分類】

パーキンソン病の重症度は一般に、生活機能障害度分類およびHoehn-Yahr分類により評価されることが多いです。近年ではパーキンソン病統一評価尺度 UPDRS(unified Parkinson's disease rating scale)による評価が普及してきています。国際的評価スケールとして信頼性が高く、特に、治療効果判定に用いられることが多いです。

以下にそれぞれの評価表を記載します。パーキンソン病統一評価尺度については評価内容がとても細かく設定されており、量も多いので、簡単にまとめています。

 
生活機能障害度分類およびHoehn-Yahr重症度分類

生活機能障害度分類
Hoehn-Yahr 重症度分類
Ⅰ度
日常生活、通院にはほぼ介助は不要
労働能力もかなり維持されている
stage1
左右どちらか一側性の軽度機能障害(振戦、固縮)のみ
stage2
両側性または体幹の機能障害はあるが、バランス障害はない
日常生活、労働は可能
Ⅱ度
日常生活、通院に部分介助が必要
労働能力制限が明らかである
stage3
歩行障害が明らかで、軽度の姿勢反射障害がある
労働は職種により可能
生活機能障害は軽度~中等度で生活は自立
stage4
無動を含む機能障害が高度で、姿勢反射障害のため転倒しやすい
日常生活は高度に障害され介助が必要
Ⅲ度
日常生活に全介助が必要
まったく労働能力なし
stage5
介助がないと寝たきり、あるいは車いすの生活になる

 
パーキンソン病統一評価尺度 UPDRS
(unified Parkinson's disease rating scale)

Ⅰ.精神機能、行動および気分
このパートは16点満点。4項目(知的機能障害、思考障害、抑うつ、意欲・自発性)を0~4点の5段階で評価。
Ⅱ.日常生活動作(ADL)
このパートは52点満点。全13項目(会話、唾液分泌、嚥下、書字、食物の咀嚼、食器の取り扱い、着衣、寝返り、転倒(すくみ足によらないもの)、歩行中のすくみ足、歩行など)のそれぞれを0~4点の5段階で評価。
Ⅲ.運動能力
このパートは56点満点。全14項目(言語、表情、安静時振戦、動作時・姿勢時振戦、固縮、指タップ、手指の運動、手の回内・回外運動、下肢の敏捷性、椅子からの立ち上がり、姿勢、歩行、姿勢の安定性、身体の動作緩慢)のそれぞれを0~4点の5段階で評価する。
Ⅳ.治療の合併症
このパートは23点満点。全11項目(ジスキネジア、症状の日内変動、その他の合併症など)を評価。11項目のうち、5項目は0~4の5段階評価だがその他は2段階評価となる。

 



【パーキンソン病の治療方法】

パーキンソン病の治療方法は大きく分けて3つあり、薬物療法、非薬物療法、リハビリテーションが挙げられます。
薬物療法
薬物療法には➀ドパミン代謝異常に対する薬物療法、➁ドパミン受容体刺激療法、➂アセチルコリン神経系抑制療法、➃ノルアドレナリン補充療法、➄随伴症状に対する薬物療法があります。
ドパミン代謝異常に対する薬物療法の中でドパミン前駆薬による治療は、早期・進行期ともに症状改善に効果があり、患者全体の80%に有効であると報告されています。しかし、長期から高用量服用している場合には、副作用が問題となるケースが多く、症状に応じてできるだけ用量を減らしてドパミン作動薬と併用することが望ましいと言われています。主な副作用は症状の日内変動として、ウェアリングオフ現象、オン‐オフ現象、無動、ジスキネジア、ジストニア、精神症状として幻覚や妄想が挙げられます。
非薬物療法
薬物療法による効果が不十分な場合や、副作用が強く薬物療法を継続しがたい場合などには、外科的介入を選択する場合があります。
外科的治療には、視床下核へ刺激電極を留置する定位脳手術とドパミンや神経栄養因子の供給源として種々の細胞を脳内に移植する細胞移植手術の2つがあります。
そのほかにも非薬物療法には磁気刺激療法や電気痙攣療法、心理カウンセリング療法などがあります。
リハビリテーション
パーキンソン病の症状では、疾患由来の一次的障害、廃用はいようなどの二次的な障害、これらが複合した障害を生じます。一次的障害の中には、理学療法の介入効果が報告されていないものもありますが、機能障害・能力障害を防ぐために、できるだけ早期から薬物療法とともにリハビリテーションを開始し、そして継続していくことが非常に重要です。対象者の身体評価の中で「何が日常生活動作の妨げになっているのか」問題点を抽出してリハビリメニューを組むことが必要であり、状態に応じて身体評価やリハビリメニューを変えていくことも大切です。

パーキンソン病でよくみられる「小刻み歩行」を例にしてお話すると、小刻み歩行では、
・股関節伸展角度や体幹の回旋可動域制限による歩幅の減少
・下肢筋力低下による片脚立位の支持性低下、単脚支持期の短縮
・両下肢間の協調性の低下
などが問題点となってきます。

これらの問題を改善させるために、股関節と体幹の可動域訓練やストレッチ、下肢・体幹の筋力強化、協調性向上トレーニング、外的キューイング(感覚的・イメージや例えを使用した指示)による歩行練習を行っていくというリハビリプランになります。

対象者によって症状や問題点は様々なので身体評価とリハビリの効果確認を繰り返し、症状に応じたリハビリを提供することが望ましいと考えています。



【まとめ】

パーキンソン病はゆっくりと徐々に進行していく進行性変性疾患であり、現状ではパーキンソン病を治癒させる治療方法はまだありません。また、長い時間をかけて向き合っていく疾患になるので、出現する症状の種類や重症度、病気の経過はそれぞれ異なります。

そのため、治療目標は「治す」ではなく「症状の緩和」となります。一人ひとりの病状、生活状況に合わせた、細やかな内服調整や、リハビリプランの調整が必要になってきます。
さらに、パーキンソン病とどう向き合っていくかが大切になります。家の中に引きこもりがちになり身体活動量が減少し廃用を招いたり、ストレスを蓄積させたりすることはよくありません。

リハビリベース国分寺では、発症からの経過年数や日数制限にとらわれず、身体機能向上・改善のためのリハビリが可能です。保険外サービスになりますのでリハビリ内容の自由度は高く、「人混みを歩く練習がしたい!」「プロ野球観戦に行きたい!」などのサポートもできます。

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2023年6月8日作成
2024年2月20日編集

パーキンソン病とはどんな病気?

パーキンソン病は決して珍しい病気ではなく、現在、日本では約15万人の患者数がいます。
加齢とともに発症しやすく、高齢化が進んでいる日本では今や一般的な病気とさえいわれるようになってきました。
今回のブログではパーキンソン病に関する知識としてパーキンソン病の病態や治療、リハビリについてまとめています。

 
【目次】

●パーキンソン病とは
●パーキンソン病による運動障害
●パーキンソン病による自律神経障害
●パーキンソン病による精神症状
●パーキンソン病の重症度分類
●パーキンソン病の治療方法
●まとめ

 
【パーキンソン病とは】

パーキンソン病は大脳の下の「中脳」にある「黒質」のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変性疾患になります。ドパミン神経細胞とは、脳内で情報の運搬役を担っている神経伝達物質の一つで、主に運動や学習、感情、意欲、ホルモンの調節に関わっています。
パーキンソン病の初発年齢は若年から老年まで幅広いですが、50歳代から60歳代に発病することが一般的で、まれに40歳以下で起こる場合もあり、若年性パーキンソン病と呼ばれています。
臨床症状としては大きく分けて運動障害と自律神経障害、精神症状があります。患者数は10万人に100人~150人といわれており、60歳以上では100人に約1人と、高齢者では多くなる傾向にあるので、人口の高齢化に伴いパーキンソン病は増加しています。男女差は、約1~2:1と、日本では男性に多い傾向が報告されています。

 
【パーキンソン病による運動障害】

パーキンソン病による運動障害には振戦、固縮、無動・寡動、姿勢反射障害の4主要徴候があります。この中でも初発症状としては振戦がもっとも多く(約60%)、次いで歩行障害(20%)、動作緩慢(20%)などで気づかれることもあります。中には痛みで発症する症例もあり、整形疾患だと思って治療していたがなかなかよくならず、そのうちに振戦が出現して診断に至るケースもあります。
運動障害は左右差が明らかなことが多く、ゆっくりと進行していき、進行期には無動と姿勢反射障害が目立ってきます。長期の薬物治療を必要とするため、副作用による運動障害を呈する場合もあるので注意が必要です。
振戦
4~6Hz前後の比較的ゆっくりした規則的なふるえで、安静時に強く持続性であり、運動により減弱・消失するため安静時振戦と呼ばれます。通常、片側のみの手指や上肢あるいは下肢から始まり同側の他肢へ、次いで対側へと拡大していきます。病気の進行とともに頭頚部などに広がることもあります。
安静時振戦はパーキンソン病にとって特異的な症状になり、手指の振戦では親指と他の指で薬を丸めるような動きに似ていることからピルローリングといわれることもあります。
固縮(筋強剛)
固縮(筋強剛)とは、パーキンソン病患者の関節を受動的に曲げ伸ばしさせるときに認められる抵抗(筋緊張)が亢進した状態です。筋肉を伸ばすとき一様に持続的な抵抗があるときは鉛管様固縮、伸ばしている途中でがくがくと断続的な抵抗を感じるときは歯車様固縮といいます。歯車様固縮は筋緊張亢進に安静時振戦のリズムが加わった症候ですが、患者・病期によっては安静時振戦が目立たず軽度の歯車様固縮のみがみられることもあります。初期には手関節や肘関節によくみられ、病期の進行に伴い、肩関節、股関節、頚部などにも固縮が現れます。固縮が強い場合、手指や足趾の関節変形を認める場合もあります。
無動・寡動
運動麻痺がないのにも関わらず動作の開始に非常に時間がかかり、いったん動作を開始できても緩慢で通常の時間内には完全に遂行できず、場合によっては動作全体が欠如したようにみえる症状を無動・寡動といいます。日常生活中に認められる動作緩慢、動作開始遅延、仮面様顔貌、小字症、小声、単調発語などの症状は無動の表れです。
歩行時の一歩目の踏み出しが障害されるすくみ足現象や極端に歩幅が小さくなる小刻み歩行やすり足歩行も無動・寡動が関与していると考えられ、方向転換するときや狭い場所を通過するときによく見られます。
このように無動・寡動はパーキンソン病の中核症状の一つであり、進行期のADL障害にもっとも大きな影響を与えてしまいます。
姿勢反射障害・姿勢保持障害
初期にはあまり見られませんが、病気が進行すると、体が傾いた時に姿勢を立て直すことができなくなり、転びやすくなる症状を姿勢反射障害と呼びます。座っている時にも、姿勢をまっすぐ保つことができず、斜めに傾いたり、前や後ろに倒れてしまったりします。
歩行中では重心が前方に偏移し、加速歩行・突進歩行といわれる歩容を呈し、衝突や転倒をきたしてしまいます。姿勢反射障害が重度になると、立っている銅像が倒れるように受け身の姿勢を取ることなく倒れてしまい、大きな外傷や骨折につながってしまいます。
姿勢反射障害はPullテスト(患者さんの両肩を素早く後ろから引っ張り、倒れないかどうかを診る)という方法で、「姿勢の不安定性」を検査することができます。体勢を崩さないようにしようとする反応が起こらない場合には、異常と判定します。
姿勢反射障害が発症初期から起こることは無く、病気が始まって2年以内に姿勢反射障害が起こるときには、進行性核上性麻痺などのパーキンソン症候群の可能性を疑います。

 
【パーキンソン病による自律神経障害】

パーキンソン病による自律神経障害でもっとも頻度の高い症状は消化管運動障害(特に便秘)で、他には神経因性膀胱、起立性低血圧・食後低血圧(高度な場合は突然死のリスクともなる)、脂顔、四肢浮腫、発汗、嗅覚の異常などが認められます。

 
【パーキンソン病による精神症状】

パーキンソン病による精神症状には抑うつ症状、認知機能障害、睡眠障害などがみられます。中でも抑うつ症状を合併する方は多く(30~90%)、運動障害が現れる前に抑うつ症状を認める場合も少なくありません。また、皮質下性痴呆と呼ばれる特有の認知機能障害を認める場合もまれではありません(20%前後と報告されている)。
他には睡眠-覚醒リズム障害、不眠などの睡眠障害を訴えることも多いです。
薬物療法による副作用として経過中に幻覚やせん妄などの精神症状が現れることもあるので注意が必要です。

 
【パーキンソン病の重症度分類】

パーキンソン病の重症度は、一般に生活機能障害度分類およびHoehn-Yahr分類により評価されることが多いです。近年ではパーキンソン病統一評価尺度 UPDRS(unified Parkinson's disease rating scale)による評価が普及してきています。
国際的評価スケールとして信頼性が高く、特に治療効果判定に用いられることが多いです。
以下にそれぞれの評価表を記載しますが、パーキンソン病統一評価尺度については評価内容がとても細かく設定されており量も多いので簡単にまとめています。

 
生活機能障害度分類およびHoehn-Yahr重症度分類

生活機能障害度分類
Hoehn-Yahr 重症度分類
Ⅰ度
日常生活、通院にはほぼ介助は不要
労働能力もかなり維持されている
stage1
左右どちらか一側性の軽度機能障害(振戦、固縮)のみ
stage2
両側性または体幹の機能障害はあるが、バランス障害はない
日常生活、労働は可能
Ⅱ度
日常生活、通院に部分介助が必要
労働能力制限が明らかである
stage3
歩行障害が明らかで、軽度の姿勢反射障害がある
労働は職種により可能
生活機能障害は軽度~中等度で生活は自立
stage4
無動を含む機能障害が高度で、姿勢反射障害のため転倒しやすい
日常生活は高度に障害され介助が必要
Ⅲ度
日常生活に全介助が必要
まったく労働能力なし
stage5
介助がないと寝たきり、あるいは車いすの生活になる

 
パーキンソン病統一評価尺度 UPDRS(unified Parkinson's disease rating scale)

Ⅰ.精神機能、行動および気分
4項目(知的機能障害、思考障害、抑うつ、意欲・自発性)を0~4点の5段階で評価。このパートは16点満点。
Ⅱ.日常生活動作(ADL)
このパートは52点満点。全13項目(会話、唾液分泌、嚥下、書字、食物の咀嚼、食器の取り扱い、着衣、寝返り、転倒(すくみ足によらないもの)、歩行中のすくみ足、歩行など)のそれぞれを0~4点の5段階で評価。
Ⅲ.運動能力
このパートは56点満点。全14項目(言語、表情、安静時振戦、動作時・姿勢時振戦、固縮、指タップ、手指の運動、手の回内・回外運動、下肢の敏捷性、椅子からの立ち上がり、姿勢、歩行、姿勢の安定性、身体の動作緩慢)のそれぞれを0~4点の5段階で評価する。
Ⅳ.治療の合併症
このパートは23点満点。全11項目(ジスキネジア、症状の日内変動、その他の合併症など)を評価。11項目のうち、5項目は0~4の5段階評価だがその他は2段階評価となる。

 
【パーキンソン病の治療方法】

パーキンソン病の治療方法は大きく分けて3つあり、薬物療法、非薬物療法、リハビリテーションが挙げられます。
薬物療法
薬物療法には➀ドパミン代謝異常に対する薬物療法、➁ドパミン受容体刺激療法、③アセチルコリン神経系抑制療法、➃ノルアドレナリン補充療法、➄随伴症状に対する薬物療法があります。
ドパミン代謝異常に対する薬物療法の中でドパミン前駆薬による治療は早期・進行期ともに症状改善に効果があり、患者全体の80%に有効であると報告されています。しかし、長期から高用量服用している場合には副作用が問題となるケースが多く、症状に応じてできるだけ用量を減らしてドパミン作動薬と併用することが望ましいと言われています。主な副作用は症状の日内変動として、ウェアリングオフ現象、オン‐オフ現象、無動、ジスキネジア、ジストニア、精神症状として幻覚や妄想が挙げられます。
非薬物療法
薬物療法による効果が不十分な場合や副作用が強く薬物療法を継続しがたい場合などには外科的介入を選択する場合があります。
外科的治療には、視床下核へ刺激電極を留置する定位脳手術とドパミンや神経栄養因子の供給源として種々の細胞を脳内に移植する細胞移植手術の2つがあります。
そのほかにも非薬物療法には磁気刺激療法や電気痙攣療法、心理カウンセリング療法などがあります。
リハビリテーション
パーキンソン病の症状では、疾患由来の一次的障害、廃用などの二次的な障害、これらが複合した障害を生じます。一次的障害の中には、理学療法の介入効果が報告されていないものもありますが、機能障害・能力障害を防ぐためにできるだけ早期から薬物療法とともにリハビリテーションを開始し、そして継続していくことが非常に重要です。
対象者の身体評価の中で、何が日常生活動作の妨げになっているのか、問題点を抽出してリハビリメニューを組むことが必要であり、状態に応じて身体評価やリハビリメニューを変えていくのも大切です。
パーキンソン病でよくみられる「小刻み歩行」を例にしてお話すると、小刻み歩行では股関節伸展角度や体幹の回旋可動域制限による歩幅の減少、下肢筋力低下による片脚立位の支持性低下・単脚支持期の短縮、両下肢間の協調性の低下などが問題点となってきます。
これらの問題を改善させるために、股関節と体幹の可動域訓練やストレッチ、下肢・体幹の筋力強化、協調性向上トレーニング、外的キューイング(感覚的・イメージや例えを使用した指示)による歩行練習を行っていくというリハビリプランになります。
対象者によって症状や問題点は様々なので身体評価とリハビリの効果確認を繰り返し、症状に応じたリハビリを提供することが望ましいと考えています。

 
【まとめ】

パーキンソン病はゆっくりと徐々に進行していく進行性変性疾患であり、現状ではパーキンソン病を治癒させる治療方法はまだありません。そのため、治療目標は「治す」ではなく「症状の緩和」です。一人ひとりの病状、生活状況に合わせた細やかな内服調整やリハビリプランの調整が必要になってきます。また、長い時間をかけて向き合っていく疾患になるので、出現する症状の種類や重症度、病気の経過はそれぞれ異なります。
パーキンソン病とどう向き合っていくかが大切で、家の中に引きこもりがちになり身体活動量が減少し廃用を招いたり、ストレスを蓄積させたりすることはよくありません。
リハビリベース国分寺では発症からの経過年数や日数制限にとらわれず、身体機能向上・改善のためのリハビリが可能です。保険外サービスになりますのでリハビリ内容の自由度は高く、「〇〇へ買い物に行きたい!」「〇〇観戦にいきたい!」などのサポートもできます。
是非一度、リハビリベース国分寺へお越しいただき体験リハビリ受けてみてください!!!

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はじめての方へ③―リハビリベースとロボットリハ・訪問リハとの違い―

はじめての方へ③
―リハビリベースとロボットリハ・訪問リハとの違い―

リハビリベース国分寺院長の原嶋です。

今までに『医療・介護保険との違い』『他社との違い』ついて説明させていただきました。

今回は第3弾として
『リハビリベースとロボットリハビリ、訪問リハビリとどう違うの?』
というご質問にお答えさせていただきます。


-ロボットリハビリー

ロボットリハビリは進化しており、代表格と言えばHAL®です。
リハビリに進化をもたらす可能性が高い最新のリハビリ機器としてメディアでも多く取り上げられています。

実際に私も病院時代に体験しました。
自分の動きに合わせてロボットが歩行をサポートしてくれる。そんな感覚がありました。
しかし、屈曲と伸展のサポートはあるが回旋系が苦手かな。と思いました。

そして、装着にも時間がかかります

1回1回関節の軸に合わせて長さなど調節するからです。
そのため、1人では時間がかかり、セラピストが2人必要でした。

また、十分な歩行練習をするには広さが必要です
それを補うようにランニングマシンを使って歩行介助を行っているところもありますが、無いところでは平行棒の中、または2人介助など問題点があります。

また、実は保険適応されている疾患は脊髄性筋萎縮症、球脊髄性脊髄萎縮症、筋委縮性側索硬化症、シャルコー・マリートゥース病、遠位型ミオパチー、封入体筋炎、先天性ミオパチー、筋ジストロフィーと診断されている方です。さらに体重は40~100㎏ 身長は150~180㎝程度であり、大腿長、下腿長、腰幅など身体サイズが合う方が利用できます。

あれ?脳血管疾患は??

と思った方も多いのではないでしょうか。

まだ、保険適応になっていません。
つまり、麻痺などの後遺症に対して十分なエビデンスが構築されていないのです。

そのため、片麻痺の方に利用し、歩行改善したケースの報告もある一方で、上手くいかなかったケースもあるようです。

それは、私見ではありますが
・回旋の動きのサポートが不十分
・ロボットを付けて日常生活をしない

と考えられます。

実際にHAL®を使用していたが、使用しなくなった自費リハビリ施設を知っています。

メリットとして、ロボットリハビリはどんな方が担当になっても、一定の効果は得られると思います。

しかし、

① 着脱に時間とマンパワーが掛かる
② 回旋運動の補助が無く、充分な歩行練習ができない
③ 生活場面に反映されにくい             
など


課題もあるようです。

時間は有限です。
最短で目標達成するためにも、しっかりと動かすことが重要です。

ロボットリハビリも憧れますが、結局のところセラピストのマンツーマンの施術が一番効果的と思います。
道具を使う、使わない、メリット、デメリットを把握したうえで最善の選択をすることがセラピストの技術力・判断力になると思います。

リハビリベースのように90分のマンツーマンリハビリでアクティブに行う、ムーブメントエクササイズ、随意運動と電気刺激を合わせたリハビリなどがロボットリハビリを超える効果があります!

-訪問リハビリー

最近では自費の訪問リハビリを提供する施設も増えてきています。

普段、介護保険を利用し、訪問リハビリを受けている方にとっては
「もっとリハビリに来てほしい。」

そんな需要もあり、自費での訪問リハビリを提供しているところも増えています。

訪問のリハビリの良さは、実際の生活場面にリハビリを介入することが出来る点です。

日常の気を付ける点など直接アドバイスをすることで、安全で安定した生活を送ることができる、そんなきっかけ作りになると考えられます。

しかし、一方でこんな意見も実際に聞きます。

「あまり積極的にやってくれない」
「担当者で良し悪しの差が大きい」
「希望を聞いてくれない」

など

担当セラピストが介護保険をベースに考えてしまっているため、積極的な機能改善を目的とした介入がされていないケースが散見されます。
これは、「まあまあ、無理しないで」という安易な声掛けがある、『悪習』が残っているように感じます。

また、担当者の背景も様々です。
今までの経歴も、その後の自己研鑽も千差万別であり、ケアマネさんからも「○○さんの空きがあれば訪問をお願いしたい」と言われるほど、その後の結果にも変化があります。

また、機能改善を望んでいるのであれば目線を変えたリハビリが必要です。
普段の介護保険のリハビリの延長で良いのでしょうか。

リハビリベースは家屋評価など単発での訪問も行うことはありますが、基本は通いの場所です。
また、JR国分寺駅南口徒歩1分の立地であることから、電車、バスなどの公共交通機関の利用・練習ができます。実際に仕事復帰のための練習も目的の1つとして通っていただいた方もいらっしゃいます。

一歩外に出る それが 自信になる
今日行くところがある 今日用事がある (きょうよう と きょういく)


ベッドから起き上がり、着替え、準備してリハビリベースに来ることは、その先にリハビリベース以外の場所が入るようになります。

ベッドから起き上がり、着替え、準備してお買い物に行く
ベッドから起き上がり、着替え、準備して旅行に行く
ベッドから起き上がり、着替え、準備して仕事に行く

リハビリベースはそんな希望を叶えることができる施設です。

みなさんは、どんな未来を描きますか。

リハビリベースは目標達成するところ

リハビリベースは最近のトレンドを取り入れながらもロボットリハビリや数多の訪問自費リハビリよりも、質が高く、結果が出るリハビリを提供しています。
特別体験リハビリを行っていますので、是非ご連絡ください。

一緒に夢を叶えましょう!

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この記事を書いた人

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地

原嶋崇人 リハビリベース国分寺院長 運動器認定理学療法士

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地域高齢者に対しての介護予防や転倒予防事業の講師などを行っている。

はじめての方へ②―リハビリベースと他社との違い―

はじめての方へ②
―リハビリベースと他社との違い―

リハビリベース国分寺院長の原嶋です。

前回は『医療・介護保険との違い』について簡単ではありますが、ご説明させていただきました。

今回は『リハビリベースと他社の自費リハビリはどう違うの?』というご質問にお答えさせていただきます。


自費リハビリはこの10年で全国的に増えてきています。
そのため、「どこが良いのか」「どこを選べばよいのかわからない」という声と共に、「だったら、近くでいいや」と安直に選んでしまう方もいらっしゃると思います。

施設ごとに特徴があり、正直リハビリベースに合う方、合わない方もいらっしゃると思います。

しかし、

自費リハビリを上手に使うことで機能が改善し、今後の生活に大きく影響がでるのは間違いありません。

他社さんとの違いをご理解していただく事で、より望ましい結果が付いてくると思います。

リハビリベース国分寺は東京の“おへそ”といわれる中心部に位置しながらも、埼玉県や神奈川県の方、青梅市や八王子市、港区など遠方からいらっしゃる方もいます。その理由を簡単ではありますが、ご紹介させていただきます。

リハビリベースと他社との違い

リハビリベースは機能改善を第一に目指すリハビリ

自費リハビリにもいくつかありますが、コンセプトや提供する内容が違います。
また、リハビリ専門職とは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の3職種の事を言います。脳梗塞専門や整体院などではリハビリ専門職の時間が少ない、または、いない「自称リハビリ」を行っているところがあります。
実際に「リハビリをしたい。」と思っても、専門的な勉強や経験を積んでいない他職種の方が「自称リハビリ」として提供しているケースも少なくありません。

どんなリハビリをしたいか。
どんなリハビリを受けたいか。


リハビリベースでは臨床経験10年以上の理学療法士がいます。
それぞれ、生涯教育にて技術・知識を研鑽し、学会発表なども行っています。


実際のホームページの内容などを見比べて、どんなスタッフがいるのか選ぶのも1つです。

リハビリベースは90分間のリハビリを提供しています。

回復期病院では1日2-3時間のリハビリを行います。しかし、自宅に戻ってからリハビリを受けたいと思っても、多くて週に2時間程度しかリハビリを受けることが出来ません。

また、リハビリは丁寧に、かつアクティブに動かす必要があります。

例のA社やB社はリハビリ専門職以外のスタッフもいるため、受け身の内容が多くなってしまう傾向があります。
「理学療法士の時間を増やしてほしい」とお伝えしても「必要です。セットのコースです。」と言われるケースが多く、理学療法士も機能評価・訓練をしなくてはいけないため、時間が足りない状況だったりします。

一方で、病院と違う事をしたい!という方にはA社やB社も良いと思います。
鍼灸や整体などなかなか病院では受けれないからです。

しかし、感覚障害のある方、弛緩性の麻痺などの方には効果が薄い可能性があります。

リハビリベースの提供する90分間は人が集中して作業を行える時間と言われています。
もちろん、その方々の体力や能力に合わせて休憩など時間配分に配慮しながら、「今日もリハビリ頑張った!」と思えるアクティブな内容をお届けします。

最新のAI評価や病院で提供している電気治療器、またDNSアプローチなどハイブリッドリハビリを受けてみませんか。

リハビリベースの特色

それぞれの施設には特色があります。

鍼灸師や言語聴覚士など多職種がいることで様々な内容を提供しているところもあります。
また、整体院ならではの施術もあると思います。

どんなリハビリをしたいですか?

リハビリベースに来られた方の第一印象に多いのが
「思ったより広い!!」です。
他社さんの施術室では狭く、歩行のリズムをつかむ前に方向転換ということも少なくないようです。

また、リハビリベースでは車いすの方やパラアスリート、健康維持を目的とした方など多様な方にご利用いただいております。
このような熟練の経験を持つセラピストが、様々な視点からの評価、アプローチにより、

「いつもと違う!」というご感想もいただいております。

最短での機能改善を目指してリハビリを提供しています。

リハビリベースの体験リハビリしてみませんか?
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この記事を書いた人

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地

原嶋崇人 リハビリベース国分寺院長 運動器認定理学療法士

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地域高齢者に対しての介護予防や転倒予防事業の講師などを行っている。

人工膝関節置換術について

人工膝関節置換術について

人工膝関節置換術を受ける方は年々増加しております。
人工関節部品の性能や手術技術は大きく進歩し、今では「手術を受けて良かった」と回答する人が約9割くらいといわれている程です。
長年、膝の痛みに悩んでいる方や手術を受けるか迷っている方は是非ご覧下さい。

人工膝関節置換術について

人工膝関節置換術を受ける方は年々増加しております。
人工関節部品の性能や手術技術は大きく進歩し、今では「手術を受けて良かった」と回答する人が約9割くらいといわれている程です。
長年、膝の痛みに悩んでいる方や手術を受けるか迷っている方は、是非ご覧下さい。

 
【目次】

●人工膝関節置換術とは
●人工膝関節置換術の適応疾患
●人工膝関節置換術の術式
●人工膝関節置換術の効果
●人工膝関節置換術の合併症
●人工膝関節置換術の入院期間
●まとめ

 
【人工膝関節置換術とは】

人工膝関節置換術(total knee arthroplasty: TKA)とは、膝の変形性関節症や関節リウマチなどにより痛んだ関節面を関節の代用として人工膝関節に置き換える手術的治療法の一つです。通常、医師が特殊な精密器具を使用し、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の損傷した関節面を取り除き、そこへ代わりの人工関節部品を固定します。

 


【人工膝関節置換術とは】

人工膝関節置換術(total knee arthroplasty: TKA)とは、膝の変形性関節症や関節リウマチなどにより痛んだ関節面を、関節の代用として人工膝関節に置き換える、手術的治療法の一つです。
通常、医師が特殊な精密器具を使用し、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の損傷した関節面を取り除き、そこへ代わりの人工関節部品を固定します。

 
【人工膝関節置換術との適応疾患】

人工膝関節置換術(TKA)の適応疾患は、膝の変形性関節症、関節リウマチ、骨壊死などにより関節の変形や破壊が進行している症例です。これらの疾患によって、膝関節の痛みや可動域の制限、歩行困難などの症状が出現します。第一選択として保存療法が選択されますが、保存療法で効果がみられなかった場合、手術の適応となります。
人工膝関節置換術(TKA)の効果は傷んだ部分が新しく置き換わるので除痛効果に優れています。また、膝の骨や靱帯が欠損しているため膝がグラグラして歩けない、という症状の方に対しても効果的で歩行のしやすさも期待できます。また、変形のために膝がひどく曲がってしまった方(O脚やX脚)、まっすぐ伸ばせない方にも効果があります。


【人工膝関節置換術との適応疾患】

人工膝関節置換術(TKA)の適応疾患は、膝の変形性関節症、関節リウマチ、骨壊死などにより関節の変形や破壊が進行している症例です。これらの疾患によって、膝関節の痛みや可動域の制限、歩行困難などの症状が出現します。
第一選択として保存療法が選択されますが、保存療法で効果がみられなかった場合、手術の適応となります。

人工膝関節置換術(TKA)は、傷んだ部分が新しく置き換わるので、除痛効果に優れています。また、膝の骨や靱帯が欠損しているため膝がグラグラして歩けない、という症状の方に対しても効果的で、歩行のしやすさも期待できます。変形のために膝がひどく曲がってしまった方(O脚やX脚)、まっすぐ伸ばせない方にも、効果があります。


【人工膝関節置換術の術式】

人工膝関節置換術(TKA)の手術は、一般的に麻酔下で行われ、大きく分けて2つの方法があります。人口膝関節全置換術、人口膝関節部分置換術です。膝関節全体に変形が進んでいる場合は人工膝関節全置換術、膝関節の限られた部位の変形であれば、人工膝関節部分置換術が選択されます。
また、部分置換術には、単顆置換術(UKA)と膝蓋大腿置換術(PFA)の2種類があります。

一般的な手術方法では、約15㎝~20㎝程度の大きな皮膚切開を行い、筋肉を大きく切り開きながら骨まで到達していき、人工膝関節を設置しています。
手術をする病院や変形の程度によっては、8cm~12cm程度の皮膚切開で従来と同じ人工膝関節の手術ができるMIS手術という画期的な方法もあります。ですが、執刀医の視野や操作も制限されてしまうため、すべての方に適応できる手術方法ではありません。


【人工膝関節置換術の術式】

人工膝関節置換術(TKA)の手術は、一般的に麻酔下で行われ、大きく分けて2つの方法があります。人口膝関節全置換術、人口膝関節部分置換術です。膝関節全体に変形が進んでいる場合は人工膝関節全置換術、膝関節の限られた部位の変形であれば、人工膝関節部分置換術が選択されます。
また、部分置換術には、単顆置換術(UKA)と膝蓋大腿置換術(PFA)の2種類があります。

一般的な手術方法では、約15㎝~20㎝程度の大きな皮膚切開を行い、筋肉を大きく切り開きながら骨まで到達していき、人工膝関節を設置しています。
手術をする病院や変形の程度によっては、8cm~12cm程度の皮膚切開で従来と同じ人工膝関節の手術ができるMIS手術という画期的な方法もあります。ですが、執刀医の視野や操作も制限されてしまうため、すべての方に適応できる手術方法ではありません。


【人工膝関節置換術の効果】

人工膝関節置換術が世界中でおこなわれるようになって40年以上が経過しましたが、近年さらに人工関節の素材やデザインが進歩してきています。当初10~15年とされていた耐久年数も、正しく手術が行われれば、耐久年数が20年以上期待できることが分かってきています。
また、強い衝撃が加わらないスポーツ活動ならば可能なことも、報告されてきています。例えば、術前の膝の状態によって異なりますが、人工関節全置換術の術後には、膝の曲がり具合は120°程度獲得できます。ですが、しゃがみ込みや正座などの膝を深く曲げる動作は難しいです。部分置換術では130~145°程度獲得でき、状態によってはしゃがみ込みや正座といった、膝を深く曲げる動作の獲得も期待できます。

すなわち人工膝関節置換術は、軟骨や骨がひどく摩耗した方に対して行えて、術後はレクリエーションレベルでの軽いスポーツ活動(ゴルフ、卓球、水泳、ハイキングなど)が可能になる手術です。

しかし、運動負荷の高いスポーツ(マラソンやジャンプを伴う競技など)を行うことは推奨されていません。
日常生活の安定はもちろんのこと、スポーツ活動再開のためには、適切なリハビリを行わなければなりません。

人工膝関節置換術(TKA)は、高齢者や肥満の患者にも適用されることが多く、これらの患者においても、手術によって痛みや機能障害を改善することができます。ただし、手術前には、患者の年齢や健康状態、生活環境、治療目的などを総合的に評価し、手術の適否を判断する必要があります。


【人工膝関節置換術との合併症】

●感染症
人工関節に置換された膝関節に細菌が進入する合併症で、その発生率は1~3%とされています。主に手術中に細菌が侵入したために発生する早期感染症と、術後、歯槽膿漏・難治性の痔・皮膚の傷などから二次的に細菌感染を起こす遅発感染症があります。糖尿病、関節リウマチで薬物治療中の方、ステロイド治療中の方は、感染率が高くなります。


●血栓症
手術するにあたり、生体は出血に対する自己防御反応として血液が固まりやすい状態になります。また、手術中、手術後には下肢をあまり動かすことが出来ないため、下肢の血流が停滞し下肢の静脈内に血栓(血液のかたまり)が出来ます。この状態を深部静脈血栓症といいます。
さらに、この血栓がはがれ落ち、この血栓が血流に乗って移動し、肺の血管につまった状態を肺塞栓症といいます。肺塞栓症は命にかかわる重大な合併症となることがあります。肺塞栓症の予防のためには、深部静脈血栓症の予防が大切です。術後に弾性ストッキングを着用したり下肢にメドマー(空気ポンプ)を装着したりします。血栓予防の薬の服用や足趾を動かすエクササイズを行うこともあります。


●神経障害
手術によって周囲神経の損傷が生じ、創部痛や四肢のしびれなどが起こることがあります。また、術後の管理不足による腓骨神経麻痺にも注意が必要です。


●骨折
人工膝関節置換術を受けた場合、術後に人工関節周囲の骨密度が低下することが多く報告されています。そのため、万が一転倒してしまうと人工膝関節の周囲で骨折をする可能性があります。
手術により身体機能が向上することで活動量が増え、軽い転倒でも骨折してしまうリスクがあるので注意が必要です。
骨折部位は大腿骨側の人工関節の上で起こることが多いです。


●人工関節の緩み
人工関節を長期使用していると、人工関節と骨との接着面にゆるみが生じ、膝痛を発生させ歩行障害が出現する事がありあます。ゆるみが進行する場合には人工関節を再度入れ直す必要もでてきます。定期的なレントゲン検査や骨粗鬆症の予防・治療、膝周囲のリハビリが重要になってきます。
近年、流行の振動マシーンが禁忌とされる場合もあります。使用前は医師やリハビリ担当者に確認することが望ましいです。

感染症
人工関節に置換された膝関節に細菌が進入する合併症で、その発生率は1〜 3%とされています。主に手術中に細菌が侵入したために発生する早期感染症と、術後、歯槽膿漏・難治性の痔・皮膚の傷などから二次的に細菌感染を起こす遅発感染症があります。糖尿病、関節リウマチで薬物治療中の方、ステロイド治療中の方は感染率が高くなります。
血栓症
手術するにあたり、生体は出血に対する自己防御反応として血液が固まりやすい状態になります。また手術中、手術後には下肢をあまり動かすことが出来ないため、下肢の血流が停滞し下肢の静脈内に血栓(血液のかたまり)が出来ます。この状態を深部静脈血栓症といいます。さらにこの血栓がはがれ落ち、この血栓が血流に乗って移動し、肺の血管につまった状態を肺塞栓症といいます。肺塞栓症は命にかかわる重大な合併症となることがあります。肺塞栓症の予防のためには、深部静脈血栓症の予防が大切です。術後に弾性ストッキングを着用したり下肢にメドマー(空気ポンプ)を装着したりします。また、血栓予防の薬の服用や足趾を動かすエクササイズを行うこともあります。
神経障害
手術によって周囲神経の損傷が生じ、創部痛や四肢のしびれなどが起こることがあります。また、術後の管理不足による腓骨神経麻痺にも注意が必要です。
骨折
人工膝関節置換術を受けた場合、術後に人工関節周囲の骨密度が低下することが多く報告されています。そのため、万が一転倒してしまうと人工膝関節の周囲で骨折をする可能性があります。
手術により身体機能が向上することで活動量が増え、軽い転倒でも骨折してしまうリスクがあるので注意が必要です。
骨折部位は大腿骨側の人工関節の上で起こることが多いです。
人工関節の緩み
人工関節を長期使用していると、人工関節と骨との接着面にゆるみが生じ、膝痛を発生させ歩行障害が出現する事がありあます。ゆるみが進行する場合には人工関節を再度入れ直す必要もでてきます。定期的なレントゲン検査や骨粗鬆症の予防・治療、膝周囲のリハビリが重要になってきます。
近年、流行の振動マシーンが禁忌とされる場合もあります。使用前は医師やリハビリ担当者に確認することが望ましいです。


【人工膝関節置換術の入院期間】

人工膝関節置換術(TKA)の手術は、膝関節の疾患に対する治療法の一つであり、患者の生活の質を向上させるために行われます。手術前には、患者の身体的状態、年齢、病歴、手術目的、手術方法などを総合的に評価し、手術の適否を判断する必要があります。
また、手術後には、適切なリハビリテーションや定期的なフォローアップが行われることが重要です。最新の技術や手術法の導入により、TKA手術の成功率や安全性が向上し、今後も更なる発展が期待されます。

手術方法や対象者の状態にもよりますが、一般的に初回のリハビリは、術後翌日~4日以内に開始されます。入院期間は、入院時のリハビリ期間も含めて、人工膝関節全置換術の場合は2~4週間、人工膝関節部分置換術では1~3週間とされています。

入院中のリハビリの大きな目的は、
・術後の炎症を抑えること
・可動域を確保すること
・自宅に戻るための機能を獲得すること
です。

急性期病院で状態が安定して予定通りに退院できれば、その後は外来でのリハビリが開始されます。「自宅に戻るのが不安」というような方は、回復期リハビリテーション病院へ転院するケースもあります。

術後のリハビリには、最低でも2~3、4カ月程度必要になってきます。
また、術前のリハビリも非常に重要です。術前の膝関節の状態は、術後の状態に大きく関わってきます。
リハビリベース国分寺では、術後のリハビリはもちろん、術前のリハビリもみっちり行うことが出来ます。

 
【まとめ】

人工膝関節全置換術と人工膝関節部分置換術の比較
術式
適応症
身体への負担
術後の膝屈曲角度(目安)
耐久年数
退院までの期間
全置換術
関節全体が痛んでいる場合
手術部分が多いため、部分置換よりも負担は大きい
深いしゃがみ込みや正座は難しい(120~130°程度)
20年以上
2~4週間
部分置換術
関節の一部のみ痛んでいる場合
全置換術のおよそ半分程度
深いしゃがみ込みや正座ができることもある(135~145°程度)
15年以上
1~3週間
近年、入院期間の減少や保険内リハビリでの制限などといった医療保険制度が徐々に厳しくなってきている印象です。
「この状態では退院は不安」「退院後しっかり生活できるかしら」「もっとリハビリしたいのにもうできないの?」と、このようなお声をたくさん聞くようになりました。
そんな中、リハビリベース国分寺ではご利用者様のニーズに合わせて期間や日数制限などがなくオーダーメイドリハビリが出来ます(1回90分間のコース制/3種類のプランより選択)。
退院後すぐにご来院いただいている方や、回復期病院を経てご来院くださる方、術前リハビリでご来院される方などと様々です。
リハビリベース国分寺ではご利用者様の身体を細かく評価させていただき、的確なリハビリプランを組むことで一人ひとりに合ったオーダーメイドのリハビリが可能です。
90分間の中で身体のケアはもちろん運動量を十分に確保し、身体機能向上に向けたハイブリッドなリハビリが行えます。
また、当施設では室内でのリハビリだけでなく、近隣の商業施設や駅構内、国指定文化財である殿ヶ谷庭園などでの屋外訓練なども実施しております。

まずは是非、体験リハビリを受けてみませんか?
皆様の思い描く目標に向かって全力でサポートしていきます。


近年、入院期間の減少や保険内リハビリでの制限などといった医療保険制度が、徐々に厳しくなってきている印象です。
「この状態では退院は不安」「退院後しっかり生活できるかしら」「もっとリハビリしたいのにもうできないの?」と、このようなお声をたくさん聞くようになりました。

そんな中、リハビリベース国分寺では、ご利用者様のニーズに合わせた、期間や日数制限などがないオーダーメイドリハビリが出来ます(1回90分間のコース制/3種類のプランより選択)。

退院後すぐにご来院いただいている方や、回復期病院を経てご来院くださる方、術前リハビリでご来院される方など、ご利用者様の事情は様々です。
リハビリベース国分寺では、それぞれのご利用者様の身体を細かく評価させていただき、一人ひとりに合った的確なリハビリプランを組んだ後に、90分間の中で、身体のケアはもちろん、運動量を十分に確保し、身体機能向上に向けたハイブリッドなリハビリを行っています。
また、当施設では室内でのリハビリだけでなく、近隣の商業施設や駅構内、国指定文化財である殿ヶ谷庭園などでの屋外訓練なども実施しております。

まずは是非、体験リハビリを受けてみませんか?
皆様の思い描く目標に向かって全力でサポートしていきます。

2023年5月1日作成
2024年1月30日編集

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はじめての方へ①―医療・介護保険との違い―

はじめての方へ①
―医療・介護保険との違い―

はじめまして、JR国分寺駅南口徒歩1分のところにありますリハビリベース国分寺の院長の原嶋です。
リハビリベースは脳梗塞、脳出血の後遺症の方だけでなく、難病と言われるパーキンソン病や脊髄小脳変性症などの神経疾患の方、脊柱管狭窄症や変形性関節症などの骨・関節疾患の方、また骨折などの術後のリハビリなど様々な目的でご利用していただいております。約7割の方が介護保険をお持ちで、デイサービスや訪問リハビリなどの介護保険リハビリ、または整形外科の外来などの医療保険と併用される方が多くいらっしゃいます。


はじめての方に多い疑問の1つとして『保険リハビリとの併用できるの?』とよくご質問をいただきます。

そこで、今回は医療・介護保険と当施設のリハビリの違いについてご説明致します。
医療・介護保険を用いたリハビリは、保険申請が適用されれば1~3割負担でリハビリを受けることが可能です。

しかし、、

時間や日数などの法的制限や施設側のリハビリ体制などから様々な制限があることもあります。

リハビリベース国分寺は保険外のリハビリを提供しており、医療・介護保険との併用のご利用も可能です。
私達は現在の身体状況などを踏まえて、上手な活用方法についてもご提案させていただいております。

1、医療・介護保険のリハビリを使って出来ること・できないこと

医療・介護保険でのリハビリは、国民が同等に医療・介護保険を利用しながら保険適用されたリハビリを受けることができる国のサービスですが、社会保障費など財源、制度上の観点からできないこともあります。

自費リハビリであるリハビリベースと医療・介護保険でのサービスとでは次のような違いがあります。

セラピストの経歴がわからない

基本担当者は選べません。また、回復期病院を中心に「若い人が多かったよ。」とか、「その人に悪くて、変更希望は出せなかった。」というお話を聞きます。年間1万人の理学療法士が養成校から卒業し、多くの新人理学療法士が回復期病院に就職する傾向があります。また、各セラピストの背景など掲載しているところはほとんどありません。

当施設ではスタッフの経歴など掲載し、急性期から回復期、在宅など10年以上臨床経験を積んでいます。
ご安心してご利用できる体制を整えています。

リハビリ時間、日数に制限がある

医療・介護保険でのリハビリは、日数や内容が法的に定められており、疾患や介護度などによってもリハビリを受けることができる時間や内容に制限があります。そのため目標に対して時間や回数が足りないなどの問題点も実際にございます。

当施設の自費リハビリは、保険外でのサービスとなりますので、時間や期間に制限はありません。8・16・24回コースから選ぶことができ、その後のアフターコースもございます。ご利用者様の目標や希望に対して『納得いくまで』対応することができることが強みです。

介護保険でのデイサービスは疾患に特化したサービスではない場合がある

訪問リハビリやデイサービスは、介護度によって利用できるサービスが決まっており、集団でのリハビリや担当するセラピストが日によって変わるなど、きめ細やかなサービスを提供している施設は少ないのが現状です。

当施設では、ひとりひとりの症状や状態に合わせて目標設定を実施しております。まだ保険下でも導入の少ないIVES®や歩行や姿勢などのAI評価などを用いたオーダーメイドのリハビリを完全マンツーマンで提供することで、より改善を図ることが可能です。

2、現在ご利用している、または今後予定しているリハビリ内容を踏まえて目標を設定します

訪問リハビリやデイサービス、医療保険での外来リハビリをしている場合は、そこでのリハビリ内容を必ずお伺いしております。医療・介護保険での内容を踏まえた上で、当施設での目標を計画します。

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この記事を書いた人

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地

原嶋崇人 リハビリベース国分寺院長 運動器認定理学療法士

小児から高齢者、俳優からスポーツ選手のリハビリを経験。ラグビーワールドカップ2019のスポーツマッサージセラピスト、TOKYO2020大会の医療スタッフとして派遣経験あり。スポーツ現場へのサポート、地域高齢者に対しての介護予防や転倒予防事業の講師などを行っている。

笑顔の介護ワークショップ

 
 
当施設では、日々のリハビリの中で、ご利用者だけでなく、ご家族の方に対しても、リハビリ方法のレクチャーをさせて頂くことがございます。

介助する人の負担を減らすことや、介助される側も動きやすくなることにつながります。

介助する人、介助される人の双方にメリットがあり、日常生活動作は繰り返し行うため、長期的にみても大きな効果が得られます。
 
 

介護問題を解決するリハビリレクチャー

 
 
レクチャーの内容は、難しいものではありません。

「起き上がる」、「立つ、座る」、「立ってバランスを取る」といった、日常生活にて必ず行う動作のポイントをしっかりと抑えていきます。

基本的な動作ではありますが、すべての動作の始まりになります。

この動作が上手くいかなければ、他の応用的な歩く、階段を昇るといった動作も上手くいかず、より介助量は増えてしまいます。

基礎を繰り返し、積み上げることで、他の動作に大きく反映していきます。

私達と、自宅生活の中から、リハビリの好循環を生み出していきましょう。
 
 
 
 
介護でお困りの方から、普段ご利用者宅に行っているヘルパーさんまで、誰でも参加可能です。

もちろん、お身体の状態によって、様々なケースがあると思います。
時間の許す限り、個別で相談に乗らせて頂き、様々なケースにも対応させて頂きます。
 
 

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冬に気を付けたい病気

冬に起きやすい病気とは?

病気には、季節性のものと、そうでないものがあります。季節性とは、四季により病気が起きやすくなる傾向があることを指します。日本国内の死因として、1位にガン、2位に心疾患、3位に老衰、4位に脳血管疾患が挙げられます。この中でも、ガンは季節による死者数の変化はみられませんが、心疾患などの循環器疾患や脳血管疾患は、他の季節と比較し、冬の方が、死者数が多いことが統計の中で明らかになっています。

 脳血管疾患では、特に、脳出血とくも膜下出血において、冬季に発症頻度が高い傾向にあります。脳梗塞は、特に年間を通して発症し、強く季節性を示していないのも特徴ですが、心疾患に伴い、リスクが高まる病型もあります。それは、心原性脳塞栓症と呼ばれ、冬場により多くみられる不整脈から生じるため、季節性が認められます。

 冬の寒さに対して、引き起こされる心疾患は、代表的なものとして、心筋梗塞、心不全があげられます。他の季節に比べても1.5倍程増加するため、血圧管理や日常生活で、気を付けるべき点があります。

今回は、冬に起きやすい病気の特徴や発生機序から、気を付けるべき点を予防的観点から紹介させて頂きます。
 
 

冬になぜ、よく起こる?

冬は、なんといっても厳しい寒さから、血管が収縮し、血圧が高くなりやすく、脳血管疾患や心疾患の数が他の季節に比べて、多く起こります。

分かりやすい例として、冬場の血圧変動から引き起こやすい現象であるヒートショックがあげられます。みなさんも、この言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。ヒートショックの多発例としては、入浴時が挙げられます。居間で身体を暖めてから、寒い脱衣所や浴室にいくことで血管が収縮し、一気に血圧が上昇します。そこから熱い湯に、入り急激に血管を拡張させることで、血圧が低くなり、意識消失が浴槽内で起こってしまいます。意識消失からそのまま、溺れて死んでしまうことが、冬場特に多いです。逆の現象としても、入浴中、血管が広がり血圧低下した状態から、寒い脱衣所に移動することで、急激に血管収縮し、血圧が高くなる状態もあります。元々、基礎疾患として、高血圧をお持ちの方は、ヒートショックにより更に血圧が高くなり、脳出血や心筋梗塞などが引き起こされる頻度が高まってしまいます。このように寒暖差が強くヒートショックが起こる環境が、冬場は多いため、ヒートショックが起こらない環境を、つくっていくことが冬場の予防策として非常に大切になります。
高血圧性脳出血
脳卒中の中でも、脳梗塞に次いで発生頻度の高い病型として脳出血がありますが、動脈瘤破裂によるものや、高血圧により引き起こされるものなど、誘因は異なります。冬場の寒さから血圧があがり、それが脳出血の引き金となってしまっています。高血圧性脳出血は、季節問わず一年中、血圧管理などから気を付けたいですが、冬場の寒さから血圧の上昇は避けられず、出血を起こすリスクがどうしても高くなります。水分摂取など、その場のリスク回避もできますが、やはり日頃の食生活や服薬管理など、基本的な健康習慣を身に着けることが大切です。

心筋梗塞
狭心症や心筋梗塞は、心臓にある冠動脈が閉塞し、心機能の低下や、不整脈を引き起こします。もともと動脈硬化や、狭心症、心不全を持病としてお持ちの方は、とくにヒートショックなど、血圧に負担のかかる環境下では、負担が多くなります。冬季は特に、不整脈が起こりやすくなるため、心原性脳塞栓症が起こるリスクも高まります。

これらの季節的のある病気の特徴として、血圧に負担のかかる寒い環境にリスクが存在していることと、元々、高血圧や糖尿病、狭心症など、基礎疾患を持つ方々は特に、注意が必要な季節と言えます。

次は、基礎疾患をお持ちの方や、60歳以上の高齢者に向けて、冬の起こりやすい病気に対して、できることや予防策をご紹介させて頂きます。
 
 

冬の病気を予防するために

まずは、ヒートショックなど過度に血圧変動を生み出す環境に気を付けて下さい。

ヒートショックを防ぐ10箇条
1)冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておく。
2)風呂の温度は38~40度と低めに設定。
3)入浴時間は短めに。
4)入浴前後にコップ一杯の水分を補給する。
5)高齢者や心臓病の方が入浴中は、家族が声を掛けチェック。
6)入浴前にアルコールは飲まない。
7)入浴前後の血圧チェック。(収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が110mmHg以上ある場合は入浴を控える。)
8)ゆっくりお風呂から出る。浴槽から急に立ち上がらないように。
9)居間や浴室の温度をみえるようにする。
10)夕食や日没前の入浴。(午後2~4時ころがおすすめ)

リスクのある方は、上記のように工夫を凝らすことで、危険回避することもできますが、根本的に背負われているリスクに対しても改善が必要かもしれません。
 
 
 
 
生活習慣病の予防

以下の項目に当てはまる方は、冬場特に注意が必要です。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドローム、動脈硬化

高血圧の方は、医師から降圧剤の処方をもらい、血圧管理が大切です。食生活の中でも、塩分を控え、一汁三菜のバランスのとれた食生活を推奨します。食事に関しては、より細かく下記にて述べていきます。

重要な栄養素
次に、リハビリをより効果的に進めていくために、具体的にどの栄養素が必要でしょうか。
最近は、特定健康保険食品(トクホ)、機能性表示食品など、科学的な根拠に基づいた商品が多く出されるようになりました。他にもサプリメントなど、健康にまつわる多種多様な商品が出されていますが、基本的には、バランスの取れた適量の食事を摂るが一番大切です。
バランスが摂れた食事とは、「一汁三菜」のことを指します。主食の炭水化物、三種類のおかず、一つは主菜となるお肉や魚などのタンパク質、残りの二つ目は野菜となります。詳しくは、農林水産省に食事バランスガイドをご参照下さい。
 

食事バランスガイド(厚生労働省)

主食5~7V + 副菜5~6V + 主菜3~5V + 乳製品2V + 果物2V

上から主食である炭水化物、二つ目のおかずとしてサラダや、お浸し、煮物、三つ目にメインディッシュとなる肉や魚などのタンパク質が挙げられます。一日に必要な、割合が○Vで表示されており、代表的な栄養素が含まれる食材と、摂取すべき割合が示されています。
具体的な食事量カロリーは、先ほど述べたリハビリを通して目指すべき、体重の増減によります。あくまでも目安となりますが、年代別の平均消費カロリーは下の図の通りになります。具体的な、一つ一つの食事にかかるカロリー数は、文部科学省の日本食品標準成
分表をご参照下さい。(https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html)
 
 
 
 
●年代別平均消費カロリー(厚生労働省)

20代 1750~2300kcal
30~40代 1700~2250kcal
50~70代 1650~2050kcal
70歳以上 1350~1600kcal

 特に、筋力強化には、肉や魚などのタンパク質が欠かせません。実際には、筋力がついてくるのは、リハビリを開始してから、8週〜12週かかると通例で言われています。 筋力強化や、動作練習をすることで筋の発火頻度(神経と筋の伝達)が向上し、2週間目でも向上がみられますが、純粋に筋肉が大きくなるのは2ヶ月以上を要します。
その過程でも、上記のエネルギー源となる炭水化物を摂り、運動量を挙げていくことと、2ヶ月の経過でタンパク質から、筋肥大を作っていく。
この基本的な、摂取と消費カロリーのバランスと、栄養素のバランスをとることが、リハビリを効果的に進めていくために欠かせません。


注意すべき食事
日本は、透析患者が他国と比較し、非常に多いことでも有名です。透析にいかないまでも、腎不全の予備軍は、8人に1人いるとも言われています。理由としては、背景に糖尿病や高血圧の人が多いという理由もあります。脳卒中の起こる前の予防から、再発予防、糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも、食事と運動は欠かせません。
では実際に注意すべき食事として、塩分過多な食事、食品添加物を多く含むファーストフード、または無機リンを多く含む麺類や加工食品などが挙げられます。もちろんお酒も含まれますが、特に塩分や脂が多い食事はご存知の通り、高コレステロール結晶、高血圧を引き起こし、脳卒中につながるリスクが非常に高いです。脳卒中後の再発を防ぐためにも、食事の管理は非常に大切です。


脳卒中を防ぐ栄養素
血圧を抑える、脳卒中のリスクを低下させる栄養素として、K、CA、Mgが効果的というデータがあります。日常的に消費される食品を上げると、牛乳やヨーグルトなどの乳製品が、脳卒中のリスクを抑えられるという結果があります。55〜68歳の3150人の中年日本人を対象とした調査では、牛乳を飲んでいない人は、2杯以上牛乳を飲んでいる人に比べて、2倍以上、脳卒中を経験しているという事実もあります 。中には、それぞれ運動習慣や、体重、脳血管疾患のある家族歴な様々な因子が背景としてありますが、日常生活で消費される食品に焦点を当てると、脳卒中のリスクを回避できる栄養素が存在します。他にも野菜や果物、海藻類に多く含まれるカリウムも、血圧を抑える、そして脳卒中のリスクを低下させる働きがあると言われています。カリウムの含有量が多い食材として、ほうれん草、アボガド、ごま、アーモンド、カシューナッツなどが挙げられます。
 
 

良い習慣を身に着けるために

色々と持病をお持ちの方や、日頃から予防の心がけをしている方はたくさんいらっしゃると思います。中には、食事や運動など、気を付けなくてはいけないとわかっていても、どうすればいいのかわからない。なかなか一人で管理することが難しいと感じている方もたくさんいらっしゃると思います。

リハビリベース国分寺では、脳血管疾患から、整形外科の術後、または予防目的まで、幅広い方々に通って頂いております。現在のお身体の悩みから、日頃の生活週間のサポートまで、携わらせて頂くことで、身体の好循環を生み出していきます。

リハビリでのお悩みや、運動、予防に関してのご相談があれば、お電話や体験にてご相談承っております。
 
 

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