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7月の休館日のお知らせ

いつも、ホームページをご覧くださり誠にありがとうございます。



7月の休館日のご案内
7月15日月曜日の祝日はお休みとさせていただきます。


お問い合わせなどにもすぐ対応できない可能性がございますので、
ご理解のほどよろしくお願いいたします。


皆様体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。

今月もリハビリベース国分寺スタッフ一同皆様からの体験のご予約お待ちしております♪
是非、お気軽に体験プランやご不明点のご相談にご連絡くださいませ。

リハビリベースの体験リハビリしてみませんか?
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【ご利用者様の声】脊髄梗塞 50代女性

病気をする前の身体に戻りたいです!
【ご利用者様の声】
脊髄梗塞 50代女性 
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 病気をする前の身体に戻る。
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 とても良かった。
③立地
 100点
④内覧・衛生面
 100点
⑤受付スタッフの対応
 100点
⑥総合評価
 100点
⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。

担当からのメッセージ

突然の原因不明の対麻痺から、リハビリにかかれる機会がない中で、当施設を探し来て頂きました。膝から下に、麻痺の影響が強くありましたが、足の感覚入力を行い、残存している部分に対しての動作修正を行うと、まだまだ動作や機能改善が図れると感じました。今まで大変な思いをされた経緯も、ご家族の方から話を聞かせて頂いていたので、体験を通して希望を見出して頂いたことが何より嬉しかったです。

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【ご利用者様の声】脳出血 60代男性

夫婦で歩いて外出したいです!
【ご利用者様の声】
脳出血 60代男性 
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 歩いて夫婦で外出したい。
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 キツかった。
③立地
 100点
④内覧・衛生面
 100点
⑤受付スタッフの対応
 100点
⑥総合評価
 100点
③リハビリベースに通いたいですか。
 はい
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。

担当からのメッセージ

突然の原因不明の対麻痺から、リハビリにかかれる機会がない中で、当施設を探し来て頂きました。膝から下に、麻痺の影響が強くありましたが、足の感覚入力を行い、残存している部分に対しての動作修正を行うと、まだまだ動作や機能改善が図れると感じました。今まで大変な思いをされた経緯も、ご家族の方から話を聞かせて頂いていたので、体験を通して希望を見出して頂いたことが何より嬉しかったです。

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60代男性脳梗塞後遺症 ~歩行改善の為のリハビリ~

脳梗塞の3種類

脳梗塞の発生機序は以下の3つに分類されます

アテローム血栓性脳梗塞

➁ラクナ梗塞

➂心原性脳塞栓症

脳卒中の病型の中でも、以下の図のように、脳梗塞が占める割合は全体の中で多いです。
 
 
 
 
➀アテローム血栓性脳梗塞

初めに脳梗塞の発生機序には、2種類あります。1つ目は、動脈硬化により血管内が細くなる「脳血栓」と、心臓でできた血栓が脳血管につまってしまう「脳塞栓」があります。

アテローム血栓性脳梗塞は、はじめに脳血管内の動脈硬化により起こります。血管にコレステロールなどの塊が、プラークとして血管内にでき、血管の通り道が狭くなることで、動脈硬化が起こります。そこに加えて血栓が詰まることで、閉塞が起こります。

原因としては、高血圧や喫煙、過度な飲酒、高脂血症といった、生活習慣病から引き起こされます。脳梗塞の予防や、再発を防ぐためにも、生活習慣の改善が必要です。薬物療法としては、血栓をおさえる薬(抗血栓薬)や、血圧上昇を抑える薬(降圧剤)などが用いられます。

症状としては、安静時に起きることが多く、睡眠中に起こり、起床時に気づくといった流れが多くみられます。前兆として、一過性脳虚血(TIA)による、脱力や痺れ、筋肉の緊張などの症状を見逃さないことが、脳梗塞を防ぐために必要です。

特に発症から4~5時間以内であれば、血栓を溶かすt-PA(血栓溶解剤)を打ち、脳梗塞側が生じた部位の血管の流れを回復することができるため、後遺症も早い段階で少なくすることが可能です。
 
 
 
 
➁ラクナ梗塞

ラクナ梗塞とは、細い血管内に15mm以内の小さな脳梗塞が起こることを指します。

アテロームと比較し、小さな血管で引き起こされるため、比較的、小規模な脳梗塞となります。特徴して、高齢者や高血圧の方に多くみられ、特に高齢者においては、筋力低下やその他疾患に隠れて気づきにくいケースでも多いです。

小さい血管で生じる梗塞のため、意識障害が起こることはないですが、片側の脱力や痺れ、しゃべりにさ(構音障害)などの症状がみられます。この病型も同様に、異変があれば早期発見と早期治療が、予後の決め手として大切な部分になってきます。

アテローム血栓性脳梗塞と同様に、生活習慣を改善し、予防することが大切です。こちらも手術ではなく、薬物療法など内科的な治療が主な対応となります。
 
 
 
 
➂心原性脳塞栓症

心原性能塞栓症とは、心臓にできた血栓が脳に運ばれ、脳血管を詰まらせる病気です。ラクナ梗塞と比較し、より大きな脳部位に血液を供給している、大きな血管で梗塞が起こります。

アテローム脳梗塞とは異なり、動脈硬化などの前兆もなく、順調であった血管の流れが、急に血栓により閉塞されるため「ノックアウト型脳梗塞」と呼ばれています。

心原性脳塞栓症の場合、60歳以降で年代別に急増し、80歳以降は30%と起こる頻度が高くなっています。具体的な心疾患として、9割以上が心房細動と呼ばれる不整脈から起因し、心臓の老化に伴い増加する、脳卒中の代表的なタイプになります。

心原性脳塞栓症の特徴として、重症度が比較的高く、多く介護を要する傾向にあります。症状として、片麻痺や失語、意識障害が挙げられます。

大きな後遺症にならないように、早期発見と、梗塞部位の特定から、素早い処置を行うことで、後遺症の軽減を図ることができます。

素早い処置とは、t-PA(血栓溶解剤)を使用した血栓の溶解や、ある程度太い動脈では、カテーテル治療(血栓回収療法)を行うことで、脳組織への血液供給を早めることで、後遺症を少なくすることが出来ます。
 
 

60代男性 脳梗塞後遺症 ~歩行改善のためにリハビリ~

【ご利用者様】60代男性 脳梗塞後遺症

【ライフゴール】肩の痛みを取って生活したい。円滑に歩けるようになりたい。

【リハビリ期間】24回プラン

【現病歴】右上下肢の脱力と構音障害認め、救急搬送。左前頭葉梗塞、右片麻痺を呈し、保存的加療で経過。回復期にて約4カ月入院し、退院後当施設でリハビリ継続となりました。

【身体機能・参加】
右上肢の麻痺は重度、下肢の麻痺は、中等度レベルでした。右下肢は、金属支柱付き短下肢装具を付けて、屋外歩行は自立していました。
主訴として、右肩の痛みが強くあり、亜脱臼と肩関節周囲の筋緊張が高くみられました。右下肢は、特に足首の筋緊張が高く、装具での強い矯正が必要でした。

【リハビリ内容】
肩の痛みに対し、肩関節周囲の筋緊張緩和と、可動域拡大を図っていきました。可動域を広げ、促通を行うことで、肩関節周囲の筋活動を引き出していきました。痛みの原因は、後遺症による筋緊張や、上手く肩の保持や動作が行えないことから生じるため、可動域の拡大や筋活動を上げていくことで、疼痛が消失していきました。
 下肢は、痙性に対して、ストレッチングや電気刺激を行いました。動作の中でも、相反抑制を行いながら、麻痺の改善を図っていきました。麻痺の筋緊張を緩和していくことと、随意性を引き出していくことで、装具に依存する下肢から、裸足でも歩行が可能なレベルまで、麻痺を改善していきました。
 上肢の姿勢と、下肢の麻痺の改善を図ることで、歩容改善と歩行スピードを格段に上げることが出来ました。

【歩行Before & After動画】

【ご利用者様の声】脳梗塞 50代男性

就職して通勤に耐える身体を維持し、ゴルフや温泉旅行に行きたいです!
【ご利用者様の声】
脳梗塞 50代男性 
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 友人とゴルフに行く。家族と温泉旅行に行く。就職して通勤に耐える身体を維持する。安全に階段をのぼる。
②リハビリではどのような変化を感じますか。
 自信が得られたように感じます。まだまだ人生を楽しもうという前向きな気持ちを取り戻すことができたと思います。
②リハビリベースの90分のリハビリはいかがですか。
 適量だと思います。体力的にもよいところかと・・・
③立地
 95点
④内覧・衛生面
 100点
⑤受付スタッフの対応
 120点
⑥総合評価
 100点
⑦今後のリハビリに期待されることなど、ご自由にご意見お聞かせください。
 できる限りの機能改善と、16回終了後に自己管理できるような指導をお願いします。
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。
①現在のリハビリの目標を教えてください。
 早く歩けるようになりたい。時間を短縮して歩きたい。
 
②今日のリハビリベースの体験はいかがでしたか。
 たいへん満足している

③立地 100点

④内覧・衛生面 100点

⑤受付スタッフの対応 100点

⑥総合評価 100点

⑦リハビリベースに通いたいですか。
 はい
*よろしければ理由を教えてください。
 通いたいです

★その他、今後のリハビリにきたいされることなど、ご自由にご意見をお聞かせください。
痛さから解放されたされたい。長時間歩けるようになりたい。

担当からのメッセージ

突然の原因不明の対麻痺から、リハビリにかかれる機会がない中で、当施設を探し来て頂きました。膝から下に、麻痺の影響が強くありましたが、足の感覚入力を行い、残存している部分に対しての動作修正を行うと、まだまだ動作や機能改善が図れると感じました。今まで大変な思いをされた経緯も、ご家族の方から話を聞かせて頂いていたので、体験を通して希望を見出して頂いたことが何より嬉しかったです。

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リハビリベースかんたんガイド

リハビリベースかんたんガイド

いつもご覧くださり、誠にありがとうございます。

おかげさまで、最近は利用者さんや医療関係者からの紹介も多くなり、リハビリベースも益々盛り上がっております。

また、皆様からパンフレット以外にも簡単な紹介冊子が欲しい。といったお声をいただき、今回作成しました。

リハビリベースかんたんガイド

是非、ご覧いただきたくさんの方にリハビリベースを知っていただくきっかけになれば幸いです。

引き続きよろしくお願い致します。

リハビリベース国分寺
院長 原嶋崇人

40代女性 脳梗塞後遺症 ~主婦業復帰+復職~

 
 
【ご利用者様】40代女性 脳梗塞 後遺症

【ライフゴール】痛みをとって主婦業へ復帰。長距離の屋外歩行獲得後、復職。

【リハビリ期間】16回 プラン 4か月 + 8回プラン 定期利用

【現病歴】
脳梗塞、左片麻痺を呈し、救急搬送。急性期病院から回復期へ転院した時も、麻痺は中等度レベルで、初めは車いす生活でした。回復期病院にて3か月程度で、ふらつきながらも、T字杖歩行が獲得された為、自宅退院となりました。

【身体機能・参加】
麻痺の状態は、下肢に軽度、上肢に中等度あり、特に肩に強い痛みがありました。生活は、麻痺の左手側が動かせないため、右手のみでの生活でした。屋外歩行でも、肩に強い痛みがあり、恐怖心がありました。高次脳機能障害は、軽度の構音障害と、左半側空間無視がみられました。

【リハビリ内容と経過】
 
 
リハビリ内容は上記の流れのように行い、まずは目標である家事動作の復帰と、その後は、復職を段階的に果たしていきました。

主訴として、肩の痛みが挙げられたため、初めは肩を中心に介入を行いました。

麻痺の影響で動かせないことと、誤った動かし方から、肩関節周囲の筋緊張が高く、可動域制限が大きくありました。

可動域拡大とともに、痛みは消えていき、少しずつ動作練習や筋力強化を図っていきました。

リハビリで動作練習を行うことと、日常生活で麻痺側を参加させることで、麻痺の改善に対し、相乗効果をもたらしました。

痛みを取り除くことで、日常生活でも参加しやすくなり、段階的に主婦業への復帰も果たしていきました。

生活復帰までには、復職が必要なケースでした。
 
日常生活動作、主婦業をこなすことが出来たものの、復職となると通勤動作や、より細かい手の動作、注意や集中力も必要となってきます。
 
さらに負荷量をあげたトレーニングや、難易度の高い課題をこなすことで、必要な動作や、持久力をつけていきました。

リハビリと同時に、就職活動を行い、麻痺の後遺症と上手く付き合うことができる仕事をみつけ、無事に復職を果たすことが出来ました。

【上肢 Before & After動画】
 
 

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高次脳機能障害の克服②

高次脳機能障害の克服

今回のブログでは、脳梗塞や脳外傷後に生じやすい注意障害に対し、種類や特徴、そして症状を改善させる取り組みを述べていきます。
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注意障害とは

高次脳機能障害①で挙げた症状の中でも、上位に挙げられるのが、注意障害です。注意障害によって引き起こされる症状は、4種類に大きく分けられます。

①持続性(sustained)
②選択性 (selective)
③転換性 (alternating)
④分配性 (divided)


①の持続性は、一定時間、集中して作業を続ける機能です。持続性の低下が認められる場合は「疲れやすく、同じ作業に注意を向け続けることが困難である」「集中して継続することが困難である」といった症状がみられます。

②の選択性は、目の前にある多くの情報から選択して、注意を向ける機能です。選択性の低下がみられると、「周囲の音や人に注意がいってしまい、行うべき作業を、集中して行うことができない」といった症状がみられます。

③の転換性は、一つのことに集中していても、別のことに気づき、注意を切り替えることができる機能です。注意の転換が困難な場合、例えば「一つの作業を行っているところに、電話がかかって来ても気づけない」といった症状がみられます。

④の分配性は、一つのことだけでなく、二つ以上の物事に注意を配る機能です。二重課題を同時進行で行うことができない場合、注意の分配が行えていないと言えます。困難な場面としては「転ばないように気をつけて歩くことに精一杯で、隣にいる人と会話ができない」のような例があります。


注意障害の評価

脳梗塞の急性期における注意障害は、意識レベルの改善とともに、同じく改善されることが多いです1)。注意障害の評価は、机上での検査や、行動評価など、各評価バッテリーの点数を使用することで、より客観的に経過を追うことが可能です。

また、実際の生活場面で、出来るようになったことを増やすといった経過評価を行うことも可能です。代表的な検査は以下の通りです。

机上での検査
・標準注意検査法(CAT : Clinical Assessment for Attention)
・TMT(Trail Making Test) 【図1】

行動評価
・RSAB(Rating Scale of Attention Behaviors)
・BBAD(Behavior Assessment of Attention Disturbance)  【図2】

図1: TMT(Trail Making Test) Part A, Part B
図2: BAAD(Behavioral Assessment for Attention Disturbance)の内容と採点
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注意障害のアプローチ

各注意障害に対してのアプローチ方法は以下のような形になります。

①持続性低下
課題の難易度調整を行い、持続可能な時間を延長していきます。例えば上肢機能の課題として、積み木やビー玉の移動など、同じ動作を繰り返し行ってもらい、実際の動作スピードや課題に要した時間など、集中して行えている内容にも評価を行いながら、持続性注意の向上を図っていきます。

②選択性低下
①の持続性低下のアプローチと重なる部分もありますが、目の前の注力していること以外に、外部の刺激に紛らわされることなく、集中して継続を行わせます。これも課題の難易度調整と、課題を最後まで終えられまで、質的・量的な評価を行います。

③、④転換・分配性低下
この二つの注意機能は、対策として重なる部分が多いです。一つのことに注力することなく、他方への注意へ転換すること、または同時進行にて、二つ以上の課題に対し注意を配ることが必要です。
例えば、屋外歩行によって、進行方向への注意のみでなく、帯同する人とお話をしたり、対人や向かいからの車に注意を向けるなどの、転換から分配の難易度の高い注意機能を求めていきます。
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リハビリベース国分寺での取り組み

リハビリベース国分寺で注意障害に対してアプローチする際には、脳画像から起こりうる障害の予測などを行い、利用者様やご家族様への生活場面に対してのインタビューと、実際の身体機能の評価を照らし合わせることによって、細かく症状を評価、分析していきます。身体機能の評価に関しては、具体的には、バランスや眼球運動、実際のリハビリ課題下での注意評価があげられます。
リハビリの内容に関しては、リハビリベース国分寺では、一回の訓練を90分に設定しています。この90分の中で、理学療法士による徒手としゅ的な治療と、難易度を徐々にあげながらの動作訓練を中心に行っていきます。90分は集中できる持続的注意としても、難易度の高い時間ですが、ご利用者様ひとりひとりに合わせて難易度を調整することで、可能な注意課題の幅を、少しずつ増やしていきます。


リハビリによって実感できる変化は人によって異なりますが、例えば、自宅内で「自発的な活動が増える」「会話が多くなる」「周囲の変化に気づきやすくなる」といったことがあげられます。

屋外での活動は、自宅内の活動と比較すると、情報量の多さや注意課題の難易度が大きく変わってきます。それぞれの移動形態や歩行レベルにもよりますが、「移動すること」「人や車に対して道を譲る」「避ける」「周りを見てバランスを取りながら歩く」など、難易度が高いものとなってきます。

高次脳機能障害を持つ方にとって、屋外での活動は大きなハードルとなることもありますが、同時に、外へ出る楽しさを感じられるようになって、目標を達成する上で、大きな分岐点になることもあります。
リハビリベース国分寺では、高次脳機能障害をお持ちの方に対しても、現状の身体機能の評価やご本人との対話を多く持つことによって目標を共有し、実際にできる活動を増やしていきます。リハビリを受けられる日数などに制限がある保険適用リハビリでなく、自費で行うリハビリのため、ひとりひとりのお悩みや目標に寄り添うことが可能です。

『50代男性 脳出血後、復職への道のり』
こちらでは、屋外歩行と復職を目標とされた方のリハビリをご紹介しております。当施設でのリハビリの流れが分かる内容となっておりますので、ぜひ、こちらもご覧ください。


【引用文献】
1) 豊倉穣.(2008). 注意障害の臨床. 高次脳研究28(3):320~328.
2023年4月6日作成
2024年4月13日編集

高次脳機能障害の克服

脳梗塞や、脳外傷後に生じやすい注意障害に対し、種類や特徴、そして症状を改善させる取り組みを述べていきます。
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注意障害とは

高次脳機能障害①で挙げられた症状の中でも、上位に挙げられるのが、注意障害です。
注意障害とは、どのような症状があり、日常生活において、どのような支障を来してしまうのでしょうか。
注意障害は、大きく分けて、代表的なものが4種類挙げられます。

①持続性 (sustained)
②選択性 (selective)
③転換性 (alternating)
④分配性 (divided)


①の持続性は、一定時間、集中して作業を続けることができる注意機能です。低下が認められる場合として、疲れやすく同じ作業に注意をむき続けることが困難であることや、集中して継続することが困難な状態がみられます。

②の選択性は、目の前にある多くの情報から、選択して注意を向ける機能です。低下がみられると、周囲の音や人に注意がいってしまい、行うべき作業を集中して行うことができない、といった症状がみらます。

③の転換性は、一つの注意に集中しているところ、別のことに気づき注意を切り替えることができる機能です。注意の転換が困難な場合の例としては、一つの作業を行っているところ、電話がかかって来ても気づけない、といった症状がみられます。

④の分配性は、一つのことだけでなく、二つ以上の物事にも注意を配る機能です。困難な場面として、転ばないように気をつけて歩くことに精一杯で、隣にいる人と会話ができないと言ったことが見受けられます。このような二重課題を同時進行が行えない場合に、注意の分配が行えていないと言えます。
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注意障害へのアプローチ

脳梗塞の急性期における注意障害は、意識レベルの改善とともに、同じく改善されることが多いです1)。注意障害の評価は、机上での検査や、行動評価など、各評価バッテリーの点数を使用することで、より客観的に経過を追うことが可能です。また実際の生活場面で、出来る様になったことを増やすといった経過評価を行うことも可能です。机上の検査で代表的なものとしては、標準注意検査法(CAT : Clinical Assessment for Attention)、図1のTMT(Trail Making Test)があり、行動評価としては、RSAB(Rating Scale of Attention Behaviors)、図2のBBAD(Behavior Assessment of Attention Disturbance)が代表的なものとして挙げまれます。
図1: TMT(Trail Making Test) Part A, Part B
図2: BAAD(Behavioral Assessment for Attention Disturbance)の内容と採点
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各注意障害に対しての、アプローチ方法を以下に述べていきます。
①持続性低下
→課題の難易度調整を行い、持続可能な時間を延長していく。例えば上肢機能の課題として、積み木やビー玉の移動など、同じ動作を繰り返し行ってもらい、実際の動作スピードや課題に要した時間など、集中して行えている内容にも評価を行いながら、持続性注意の向上を図っていきます。

②選択性低下
→①の持続性低下のアプローチと重なる部分もありますが、目の前の注力していること以外に、外部の刺激に紛らわされることなく、集中して継続を行わせる。これも課題の難易度調整と、課題を最後まで終えられまで、質的・量的な評価を行います。

③、④転換・分配性低下
→この二つの注意機能は、対策として重なる部分が多いです。一つのことに注力することなく、他方への注意へ転換すること、または同時進行にて、二つ以上の課題に対し注意を配ることが必要です。屋外歩行など、進行方向への注意のみでなく、帯同する人とお話をしたり、対人や向かいからの車に注意を向けるなどの転換から分配の難易度の高い注意機能を屋外では求めていきます。
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リハビリベース国分寺での取り組み

リハビリベース国分寺で行う、注意障害に対してのプロセスとしては、脳画像から起こりうる障害を予測します。
また実際の評価では、利用者様やご家族からの生活場面に対してのインタビューと、実際の身体機能の評価を照らし合わせることで、細かく症状を評価、分析していきます。
具体的には、身体機能としてバランス、眼球運動、実際のリハビリ課題下での注意評価が挙げられます。
リハビリベース国分寺の特徴として、一回の訓練は90分と、集中できる持続的注意としても、難易度の高い時間を設定しています。90分の中で、理学療法士による徒手的な治療もそうですが、残りの時間は難易度を徐々に上げての動作訓練を中心に行っていきます。ご利用者様に対して、難易度を調整することで、可能な注意課題の幅を少しずつ増やしていきます。

自宅内での変化としては、自発的な活動が増える、会話が多くなる、周囲の変化に気づきやすくなるといったことが挙げられます。注意障害という点で屋外での活動は、自宅内の活動と比較し、情報量の多さや注意課題の難易度が大きく変わってきます。

屋外では、それぞれの移動形態や、歩行レベルにもよりますが、移動をすることと、対人や車に対して道を譲る、避けるや、周りを見てバランスを取りながら歩くなど、難易度が高いものとなってきます。
 高次脳機能障害を持つ方にとっては、屋外での活動は大きなハードルとなることもありますが、同時に外へ出る楽しさや、目標を達成する上で大きな分岐点になることもあります。
 
 リハビリベース国分寺では、そんな高次脳機能障害をお持ちの方に対しても、現状の身体機能から、ご本人と対話を多く持つことで、目標を共有し実際のできる活動を増やしていきます。次回は、注意障害とバランスに関して詳しく述べていきます。

【引用文献】
1) 豊倉穣.(2008). 注意障害の臨床. 高次脳研究28(3):320~328.

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高次脳機能障害の克服➀

症状の内訳

高次脳機能障害」と一口に言っても、脳の損傷部位により症状は様々です。身体の麻痺の状態や障害の種類によっても、実際の生活場面で行える動作や活動は、大きく変わってきます。
実際の内訳として、どんな特徴や症状があるのか、解説いたします。

東京都の1年間における高次脳機能障害の発生数は、49,508人(男性:33,936、女性:15,572)と、男性が女性に対し約2倍の割合となっています 1) 。

原因疾患としては、脳血管障害が全体の81.6%と大半を占めています。

高次脳機能障害の大まかな分類としましては、下記の障害が挙げられます。
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1 注意障害
2 遂行機能障害
3 記憶障害
4 失語症
5 半側空間無視
6 地誌的障害
7 失認証
8 半側身体失認
9 失行症
10 行動と感情の障害
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行動と感情の障害

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上記のグラフを見ると、「行動と感情の障害」、「記憶障害」、「注意障害」、「失語症」、といった障害が、多くの割合を占めています。
一番割合が高い症状として挙げられる、「行動と感情の障害」では、日常生活に対し意欲がわかない、落ち込みやすい、感情がコントロール出来ないといったメンタル面での障害が多くみられます1)。

脳血管疾患の方は、特に麻痺の後遺症から、術前と比較して出来ないことに対し落ち込むことや、思うように体が動かずに、苛立ちや焦りを覚えることがあります。そのため、日常生活の中でさらに消極的になってしまい、リハビリの意欲が低下するといった悪循環が起こることも、珍しくありません。
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リハビリベース国分寺の取り組み

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リハビリベース国分寺では第一に、運動量を多くとることで、脳の血流量を圧倒的にあげ、麻痺の後遺症のある手足の使用頻度を上げることで、随意運動ずいいうんどう(自らの力で動かす運動)の向上を図ります。2)

そして、一つの動作をただ繰り返すのではなく、その方が目標とする動作や好きなこと、得意なことも踏まえてより学習効果を高めていくのが、リハビリベース国分寺での機能改善の秘訣です。

目標設定が高すぎてしまったり、思ったより回復しないという苛立ちがあると、落ち込みや学習効果の低下につながってしまいます。

大切なのは、自己効力感やモチベーションの向上につながり、「行動と感情の障害」に対して解決の流れを作り出す好循環を生み出すことです。リハビリベース国分寺では、動作などの難易度調整をしながら、一つ一つ成功体験を積み重ねていただくことによって、「行動と感情の障害」に対し、改善を図っていきます。

また、そういった好循環を維持していくには、周りのご家族の理解や支えも必要になります。そのため、リハビリベース国分寺では、ご利用者様とご家族様との対話も大事にしています。
リハビリベース国分寺では、必要があれば理学療法士がご自宅まで訪問し、実際の生活状況の中で、動作や環境調整を提案いたします。これによって、できる生活動作を広げていきます。
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細かい評価(脳画像と実際の症状)

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脳の障害部位として、右脳と左脳のそれぞれの部位から、起こる高次脳機能障害がおおよそ決まってきます。
今回のトピックで挙げた感情のコントロールという部分で言えば、「うつ」や「不安」といった症状は、右脳と比べ、左脳の障害で出現することが多いです3)。
左脳の障害は他に、言語野がほとんどの人に存在することから、失語症が代表的なものとして挙げられます。

リハビリベース国分寺に通って頂いている方の中には、運動量を増やすことで発語のバリエーションが増加したり、日常生活動作の成功体験から、リハビリにより意欲的に取り組むことができるといった変化を感じた方もいらっしゃいます。

脳画像から、実際の生活状況や症状と照らし合わせ、細かい評価から解決策を一緒に話し合っていくこともできます。
当院では、いきなりの契約は不安という方にも安心していただけるよう、体験リハビリを行っております。当院への来院が初めてという方のみに提供させていただいている貴重な機会となっておりますので、お気軽にご要望をお伝えください。


さらに、高次脳機能障害の克服②では、行動と感情の障害と同じく、高次脳機能障害の症状として多い「注意障害」について詳しく解説しております。ぜひ、こちらもご覧ください。


【引用文献】
1) 東京都福祉保健局.(2008).高次脳機能障害実態調査 
2) Nudo, R.J, et al. (1996). Neural substrates for effects of rehabilitative training on motor recovery after
ischemic infract.
3) 小浜尚也、種村純. (2019). 脳損傷における感情表出の損傷半球別検討. 高次脳機能研究. 第39巻第2
号.
2023年3月4日作成
2024年4月13日編集

症状の内訳

高次脳機能障害といっても、脳の損傷部位により症状は様々です。身体の麻痺の状態に加え、高次脳機
能障害の種類によって、実際の生活場面で行える動作や活動は、大きく変わってきます。
実際の内訳として、どんな特徴や症状があるのでしょうか。
東京都の1年間における高次脳機能障害の発生数は、49,508人(男性:33,936、女性:15,572)と、男性が女性に対し約2倍の割合となっています 1) 。
原因疾患としては、脳血管障害が全体の81.6%と大半を占めています。
高次脳機能障の大まかな分類としましては、下記の障害が挙げられます。
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1 注意障害
2 遂行機能障害
3 記憶障害
4 失語症
5 半側空間無視
6 地誌的障害
7 失認証
8 半側身体失認
9 失行症
10 行動と感情の障害
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感情と行動の障害

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「行動と感情の障害」、「記憶障害」、「失語症」、「注意障害」といった障害が、多くの割合を占めています。一番の割合として挙げられる行動と感情の障害では、日常生活に対し意欲がわかない、落ち込みやすい、感情がコントロール出来ないといったメンタル面での障害が多くみられます1)。
脳血管疾患の方は、特に麻痺の後遺症から、術前と比較し出来ないことに対し、落ち込むことや、思うように身体が動かないことから、より苛立ちや焦りが増し、日常生活の中で消極的になってしまうと言った悪循環が多く見受けられます。
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リハビリベース国分寺の取り組み

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第一に運動量を多くとることで、脳の血流量を圧倒的にあげ、麻痺の後遺症のある手脚の使用頻度を上げることで、随意運動(自らの力で動かす運動)の向上を図ります2)。また動作一つひとつを繰り返すのではなく、その方にあった目標とする動作や、好きなこと、得意なことも踏まえてより学習効果を高めていくのが、リハビリベース国分寺での機能改善の秘訣です。

目標設定が高すぎてしまうことや、思ったより回復しないといった苛立ちがあると、落ち込みや学習効果の低下につながるため、難易度調整をしながら、一つひとつの成功体験を共に共有させてもらうことで、高次脳機能障害の半分を占める、感情と行動の障害に対し改善を図っていきます。

そのためにも、周りのご家族の理解や支えが必要なため、リハビリベースではご利用者様とご家族様との対話を大事にしています。
必要であれば、ご自宅まで脚を運ばせて頂き、実際の生活状況の中で、動作や必要であれば環境調整を提案させて頂き、できる生活動作を広げていきます。

一つひとつの動作や成功体験を重ねることで、自己効力感やモチベーションの向上に繋がり、感情と行動の障害に対して、解決の流れを作り出す好循環を生み出すことができます。
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細かい評価(脳画像と実際の症状)

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脳の障害部位として、右脳と左脳のそれぞれの部位から、起こる高次脳機能障害がおおよそ決まってきます。
今回のトピックで挙げられた感情のコントロールという部分では、「うつ」や「不安」といった症状は、右脳と比べ左脳の障害で出現することが多いです3)。
左脳の障害としては、他に言語野がほとんどの人に存在することから失語症が代表的なものとして挙げられます。
リハビリベース国分寺に通って頂いている方の中には、運動量を増やすことで、発語のバリエーションが増えることや、日常生活動作の成功体験から、より意欲的に取り組まれるといった変化がみられてきます。脳画像から、実際の生活状況や症状と照らし合わせ、細かい評価から解決策を一緒に話し合っていきます。
【引用文献】
1) 東京都福祉保健局.(2008).高次脳機能障害実態調査 
2) Nudo, R.J, et al. (1996). Neural substrates for effects of rehabilitative training on motor recovery after
ischemic infract.
3) 小浜尚也、種村純. (2019). 脳損傷における感情表出の損傷半球別検討. 高次脳機能研究. 第39巻第2
号.

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50代男性 被殻出血後遺症  ~復職に向けた歩行改善~

被殻出血とは?

被殻とは、脳の深部、大脳基底核と呼ばれる部位にあり、左右対称に両脳に存在します。近いところでは、視床があります。

脳卒中データバンクによると、脳出血の割合は全体の17%を占めます。脳出血部位の割合は、被殻(29%)視床(26%)という順番になっており、どちらも脳出血として起こる、多い割合を占めています。

中大脳動脈は、脳の側方を流れ、そこから細かい分岐した血管が破裂することで、被殻や視床部位に出血が起こります。この血種の大きさや、被殻、視床の部位により、予後はある程度決まってきます。
 
 

被殻出血の特徴

左右対称に、両脳にある被殻は、脳出血がどちらかにおこると、反対側に麻痺の症状がみられる、いわゆる片麻痺を呈します。

主な症状としては、運動麻痺や感覚障害、失語などが挙げられます。運動麻痺とは、後遺症として、痙性や固縮と呼ばれる筋緊張の異常により、運動が行える範囲も大きく変わってきます。

筋緊張に対して、装具が必要か、それとも筋力や動作を改善させることで、装具なく歩行がおこなえるかも、この運動麻痺の状態により、予後が変わってきます。
 
 

被殻出血の予後

被殻出血の中でも、脳室穿破や、内包前核、後核、視床をまたがる出血など、部位出血量により予後や症状は異なります。

その出血の広がる部位により、Ⅰ~Ⅴ型に分類されます。

Ⅲ~Ⅴ型は、被殻の後方に、出血巣が伸びているため、比較的重い感覚障害や、運動障害を伴うケースが多いです。特に、Ⅴ型は、隣の視床や脳室穿破がみられ、障害も重度となります。

Ⅲ~Ⅴ型のように、視床側に伸びる出血だと、内包後脚が障害されるため、運動麻痺が重症化しやすく、歩行の再獲得も困難なケースが増えてきます。

Ⅰ~Ⅴ型にみられる出血の部位もそうですが、出血量により、予後が軽症か重度かも決まってきます。

出血量が、20mL以下は軽症、40mL程度は中等度、60mL以上は重度となっています。
 
 

被殻出血のリハビリのポイント

■麻痺に対してのアプローチ

先ほども述べた予後の部分で、被殻出血の中でも、出血量や部位により、麻痺の重症度は異なります。
 
大切なのは、麻痺に対して、改善またはこれ以上の筋緊張を生み出さないように調整していくことが大切です。

麻痺が重度で、随意性が乏しければ、装具などにより、関節の拘縮を生み出さない取り組みが必要です。

中等度であれば、相反抑制と呼ばれる、筋緊張に打ち克てるような、動作パターンや自主トレーニングを身に着けることが、麻痺の改善に大切です。
 
軽度では、運動麻痺があるなかでも、さらにパフォーマンスを上げる取り組みが必要です。動作の課題や難易度調整は無限にあり、歩行が獲得できれば、次は速歩き、ランニングと、麻痺の状態をより改善する課題に取り組むことで、機能向上を図ることが出来ます。



■予後予測と、適切な目標設定

脳出血直後から、6カ月の回復期を経て、症状は徐々に安定化していきます。それ以降も、リハビリ方法や運動量により、機能改善は大いに可能であることが証明されています。
 
現状の麻痺のレベルから、機能改善が図れる幅や、到達可能な具体的な動作を設定することで、効果的にリハビリを進めることが出来ます。



■正しい動作と、筋緊張の調整

先程も述べた麻痺の筋緊張と重なりますが、後遺症と付き合っていくためにも、機能改善または、筋緊張をあげない正しい動作練習が必要です。
 
日常生活動作は、特にリハビリよりも反復されることが多いため、誤った動作パターンでは、機能改善が出来る部分があったとして、返って悪化を招いてしまうこともあります。

正しい動作を定着させることで、機能改善に向けた良い流れを作れることと、リハビリもより効果的に進めることが可能となります。またリハビリ卒業後も、長期的に動作維持を図るためにも、正しい動作の定着は必須です。
 
 

ご利用者様紹介

【ご利用者様】50代男性 被殻出血 後遺症


【ライフゴール】通勤に耐えうる安定した歩行獲得。円滑な階段昇降獲得。


【リハビリ期間】24回プラン+16回プラン 4か月


【現病歴】
左被殻出血を呈し、急性期は保存で経過。その後、回復期病院を満期で退院。復職にむけて、当施設でリハビリ継続。


【身体機能・参加】
回復期では、車いすから屋外歩行を獲得。退院後は、装具なしで歩行が行えるものの、麻痺側の下肢のコントールは困難で、ロッキング動作が目立ちました。麻痺は中等度レベルで、体幹から下肢に筋力低下が残存し、足首のコントロールが困難。
 
 
【リハビリ内容】
歩行は、体幹から股関節に筋力低下がみられ、固定的で円滑な歩行が困難でした。

麻痺のレベルも中等度で、足首の上げ下げが困難だったので、麻痺に対しての神経筋促通と、歩容修正を初めに行いました。

悪い歩行のパターンでは、麻痺が改善するところも、硬いまま改善することが出来ないため、麻痺の改善とともに、歩容修正を図ることで、相乗効果を生み出すことが出来ました。

麻痺へのアプローチは、痙性(麻痺による筋緊張)に対してストレッチングをすることと、電気刺激(IVES)を使用することで、つま先が上がるまでに改善しました。

麻痺は残るものの、通勤に耐えうる歩行距離と歩行速度改善を図ることができ、無事復職を迎えることができました。また最終的に、運転免許の更新も果たすことが出来ました。
 
 

神経筋促通、電気刺激IVES動画

“痙性の抑制”と“随意性の向上”を図り、動作獲得を果たしました。

麻痺のレベルは、人ぞれぞれですが、初めにつま先が上がらない状態であった足首が、電気刺激を用いる事で、上がるようになりました。

初めにつま先を上げる動作感覚を養ったのは、電気刺激の助けが大きくありました。

開始時:つま先が上がらない。

1ヶ月後:つま先が上がり初める。

2ヶ月後:足の上げる下げるの強弱がつく。

3ヶ月後:指が上がり始める。
 
 

【歩行 before & after 】

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