【筋筋膜性腰痛症】
腰部の筋肉や筋膜に対して、急性的あるいは慢性的な負荷がかかることにより生じます。
具体的な例としては、スポーツ動作などで急激にストレスがかかることにより腰部の筋肉や筋膜が損傷し炎症反応を起こして痛みを誘発する場合や、日常生活での不良姿勢などで慢性的に筋肉や筋膜への持続的なストレスが生じ、血流循環が悪くなり、患部周囲に発痛物質が停滞し痛みを引き起こすことにより発症します。
また、これらの動作などによって炎症が生じると筋膜周囲に線維化が生じ、癒着によって筋膜間の滑走性が低下し、運動機能の低下を招いてしまいまう可能性もあります。
さらに組織の線維化によって筋筋膜の伸張性が低下すると、関節可動性などの身体機能が低下し障害局所での一つ一つの動きが減少し、その結果として筋組織は委縮して線維化し、組織内の酸素分圧が低下することで炎症反応が増し、線維化がさらに促進されます。
また炎症によって組織の侵害受容器の感受性が高まり疼痛が継続すると、動作や行動に制限が生じる事で身体機能不全がさらに進んでしまうという悪循環を作ってしまいます。