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年末年始を楽しむために 長距離移動の疲れを軽くする工夫


はじめに


2025年も残すところ、あと数日となりましたね。イルミネーションが灯る街にも、「今年もあと少し」を合言葉に開放感と慌ただしさが混じり合う、年末独特の空気が漂い始めています。

リハビリをしている皆様も、年末年始に控える帰省や旅行などの予定に向かって、「ラストスパート!」と頑張っておられる方が多いのではないでしょうか。久しぶりに会う親戚や友人との会話、いつもと異なる景色の中でのんびりと過ごす時間は、とても楽しみですよね。
今までのリハビリの成果を見せることが出来たら、ますます今後のリハビリへのやる気にも繋がりそうです。

温かな空気の中で談笑する3人の女性の画像



ただ、楽しみな反面、「そこに行くまでの長時間の移動に不安がある」「年末に帰省したけれど、なかなか大変だった」という声も、利用者の方々から、度々お聞きします。
新幹線や飛行機で数時間、車で帰省すれば渋滞も含めて半日以上。到着する頃には腰が痛い、首が凝っている、足がパンパンにむくんでいる……。

大変だったけれど行って良かった、となることがほとんど。ですが、やっぱりせっかくの帰省や旅行なら、移動の疲れで身体が重い時間は、少しでも短くあってほしいと思います。


実は、長距離移動の疲れは、ちょっとした工夫で大きく軽減できます。この記事では、長距離の移動での疲労を軽減する方法をご紹介します。

今年の年末年始も、大切な人との時間を、存分に楽しんでください。



目次


はじめに
なぜ長距離移動は疲れるのか?
対処法1 身体を動かす
対処法2 環境を整える
おわりに




なぜ長距離移動は疲れるのか?


長距離移動では、何故あんなにも身体が重くなるのか。感覚的には理解出来る方も多いかと思いますが、対処法を、それぞれの環境に合った形で実践していただけるように、あらためてその理由についてご説明いたします。

結論から言えば、長距離の移動で疲れるのは、長時間同じ姿勢を保つことが、身体にとって大きな負担となるからです。
ただしその負担は、大きく2種類に分かれます。
1つ目は、身体を動かさずにいることによって起こる、血行不良や筋肉の緊張などによる負担。2つ目は、乗り物の動きや騒音などに、無意識に身体が対応することによる負担です。


1つ目の原因については、実感として、うなずけるところではないでしょうか。エコノミークラス症候群という名称なども、一度は聞いたことがあるかと思います。

エコノミークラス症候群は、血行不良の結果出来た血の固まりが、肺の血管を詰まらせることで引き起こされる病気です。水分を充分に取らず、長時間足を動かさずにいた飛行機の搭乗者に多く発症していたため、こういった名前がつきました。
エコノミークラス症候群にならなくとも、血流の滞りは、冷えやむくみ、関節痛を引き起こすため、疲労感の原因になりがちです。

エコノミークラス症候群の解説画像。「狭い場所に長時間同じ体勢でいると、足の静脈に血栓ができやすくなる」→「立ち上がった時に血流で血栓が流れる」→「血栓が肺に詰まる」



移動の後に、腰や首、肩などが凝り固まっている経験がある方も多いかと思います。
正しい姿勢であっても、長時間同じ姿勢でいると、筋肉が緊張して血流が悪くなり、疲れてしまいます。まして間違った姿勢で長時間座ったままとなると、特定の箇所に負荷がかかり続けてしまうため、より痛みを感じやすくなります。


2つ目の原因については、無意識に起こる身体の反応であるため、見逃しやすい負担です。
旅行の際には車や新幹線、飛行機などを利用して移動します。これらの乗り物は、現在ではかなり静かに、揺れも少なく乗ることが出来るようになっていますが、それでもエンジン音などの騒音があったり、わずかに振動したり、曲がる時に傾くことがあります。

そういった時、身体は無意識のうちに、騒音に負けないよう会話の声を大きくしたり、振動に耐えて、姿勢をなるべく正しい状態で保とうとしたりします。この動きに人は、思っているよりもエネルギーを使っているのです。

車窓から外を眺める女性の画像。


具体的には、姿勢を保持する筋力はもちろん、平衡感覚を司る前庭神経の影響を受けやすい自律神経でも、大きなエネルギーを使っています。平衡感覚が乱れることで、自律神経症状の一つである吐き気が生じる、車酔いをイメージすると、分かりやすいかと思います。さらに、騒音もストレスとなって、自律神経に負荷をかける場合があります。

車酔いのようなはっきりとした症状が出なくとも、自律神経が刺激され続けると、自律神経が司っている呼吸や血流、心臓の動きなどの働きが乱れてしまうため、疲労感や倦怠感を感じやすくなります。


対処法1 身体を動かす


長距離移動の疲労を緩和させる対処法の1つ目は、シンプルです。こまめに身体を動かしましょう。

ですが、旅程の関係で、座席を離れる時間がなかなか取れないこともあるかと思います。そういった場合は、座席に座ったままでも、身体を動かしてみましょう。



足首を上下に動かす運動です。かかとを上げたり、下げたりを繰り返すことで、血液を心臓に送り返すポンプ機能があることから第二の心臓とも呼ばれるふくらはぎの筋肉が動き、血流を良くします。
マナー的には良くありませんが、貧乏ゆすりにも実は、血流を良くして体温を上げる効果があります。貧乏ゆすりに似た行為を「ジグリング」や「健康ゆすり」と呼び、変形性股関節症の運動療法として取り入れている病院もあるようです。

肩のこりが気になる場合には、両肩を縮めるように上げて、ストンと力を抜いて下ろす動作を数回繰り返します。シンプルな動きですが、こりがほぐれます。


対処法2 環境を整える


乗り物の振動への対処は、その環境によって出来ることが異なりますが、1つはクッションの使用が挙げられます。シートと自分の身体の間にクッションを挟むことで、振動を軽減することが出来ます。

また、身体が前や横に滑りやすいシートですと、無意識に身体を支えたり体勢を戻そうとすることで力を使います。滑ることで姿勢が悪くなってしまい、疲れやすい姿勢になってしまうことも考えられます。

滑りにくいクッションを挟んでみたり、シートのサイドサポートがなかったり柔らか過ぎるものであれば、横ズレしづらい形のクッションを使うなど、調整してみてください。

車のシートの画像。


振動や身体のずれが少なくなれば、自律神経への刺激もやや楽になりますが、それでも足りず、エンジン音などの騒音にも対処をしたいと感じた場合は、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどの使用を検討してみましょう。


おわりに


リハビリに取り組んでこられた皆様は、日々の小さな努力の積み重ねが、大きな変化につながることをよくご存知だと思います。移動の工夫も同じです。一つひとつは小さなことでも、それが重なることで、身体は確実に楽になります。

ご自身の移動手段や体調に合わせて、「これならできそう」と思えるものから取り入れてみてください。

この記事が、皆様の年末年始の移動を、少しでも快適なものにするお手伝いができれば幸いです。元気な姿で大切な人たちと過ごし、笑顔で新しい年を迎えられますように。

スタッフも、皆様のお土産話を楽しみにしております。

最後に、以前ご利用者様に見せていただいた、旅行の写真などをご紹介いたします。今年・来年もよろしければぜひ、皆様の楽しそうな笑顔を見せていただけたら幸いです。


参考
「長時間旅行の疲れを軽減 「貧乏ゆすり」が意外に有効」(日本経済新聞 https://www.nikkei.com/nstyle-article/DGXMZO21035870S7A910C1000000/ 閲覧日2025/12/11)
「帰省先でグッタリ! 長距離運転がもたらす想像以上の疲労の原因5つと対策」(WEB CARTOP https://www.webcartop.jp/2021/12/822777/ 閲覧日2025/12/11)