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こんにちは、リハビリベースです。
冬が近づいてくると、麻痺の症状が悪くなっているように感じる方も多いかと思います。当院にも、麻痺が強くなって動作がしづらくなったと、悩みを口にされる方が時々いらっしゃいます。
また、寒さのせいでリハビリのやる気が起きない……という方もいるかも知れませんね。
今回は、麻痺症状を和らげる方法や温かな家の中でできるリハビリをご紹介します。
冬にこそリハビリを継続しなければならない必要性もお伝えしますので、ぜひご覧ください。
人間の体には、そもそも、体温をある程度一定に保つ機能があります。
その機能のうちの一つが、運動による熱生産です。
これは言葉の通り、筋肉がエネルギーを消費する際に、熱が発生することを指します。
寒い時に体が震えるのも、熱を発生させるために、体が筋肉を収縮させているのです。
この機能によって人間は体温を維持しています。
それでも、わざわざ運動までしなくても、と思う方もいらっしゃるかも知れません。
残念ながらこの機能は、運動不足や加齢によって筋肉が減ると、基礎代謝量の減少とともに、低下していってしまうのです。
つまり、運動なしの生活だけでは、だんだんと体が温まりにくくなります。
また、脳卒中で中枢神経系が損傷している場合は、血流の調整を行っている自律神経系の働きが弱まっていることがあります。血流も体を温める重要な要素であるため、血流が悪くなると、体温の低下を引き起こします。
加えて、感覚の低下によって冷えを感じにくくなっているため、適切な保温が行われていない場合もあります。
これらの結果として麻痺側の低体温が続くと、筋肉の柔軟性が低下し、関節の痛みを引き起こすことがあります。血流の悪化によって、褥瘡や感染症のリスクも高まります。
麻痺や感染症によって運動不足になると、基礎代謝量が減少。今までより冷えやすい体になる。冷えるとまた筋肉が動きにくくなる……という悪循環が生まれてしまいます。
冬でもリハビリは継続していきましょう。
「低周波治療器」という単語を耳にしたことはあるでしょうか?
人間の神経や筋肉には、低い周波数の電流に反応する性質があります。その性質を利用して、電気刺激によって筋肉を収縮させ、血流量の増加を図ることで、体を動かしやすくする機械です。
脳卒中で動かしにくくなった筋肉に電気を流すことで、麻痺や動作の改善をうながすことができます。
さらに、電気刺激とリハビリを組み合わせることで、リハビリの効果が向上し、電気刺激なしでも動けるようになったという報告があります。
また、動くことで筋肉の代謝を上げ、筋肉の温度を上げることで、体温を保つ事が出来ます。
麻痺症状を和らげるという目的に対しては、より根本的なところからのアプローチです。
麻痺を和らげるために家でもできる方法としては「体を温めること」が挙げられます。
とても基本的なことではありますが、温かいものを飲んだり、お風呂に浸かり、身体が温まった後にストレッチングを入念に行うことで、動作のしやすさを感じられると思います。
また、「低体温が続くとどうなる?」でも述べたように、運動をすると熱が発生します。
運動して温かくなった後にストレッチングで筋肉の柔軟性を高めることでも、麻痺は和らいでいきます。
そして、麻痺している部分を動かす際には「反対方向へ多く動かすこと」を意識してください。身体には相反抑制と呼ばれるメカニズムがあります。これは簡単に言えば、ある筋肉を動かす際、その反対にある筋肉は弛緩するというメカニズムです。
麻痺している場合には、筋肉が緊張状態にある(筋緊張している)ため、その緊張を和らげるために、反対方向へ動かす動きが有効になるのです。
こちらは、実際にリハビリベースに通院されていた方にご協力いただき作成した、家でもできるリハビリの動画です。