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【圧迫骨折、及び腰部疾患】

Disease Sample

圧迫骨折、及び腰部疾患について

 圧迫骨折とは

圧迫骨折は、若年ではスポーツ外傷や、交通事故により一度に大きな外力が加わり、背骨の「椎体」が圧迫されるように骨折します。高齢者では骨粗しょう症により、日常生活の中で、くしゃみや座るといった軽微な外力により、繰り返し圧迫骨折を生じやすいことが特徴です。特に高齢者では、椎体が圧迫固定されるため、円背姿勢(猫背)や慢性的な腰痛を引き起こし、活動量やバランス機能の低下が起こりやすいです。
 
 腰部疾患とは
 
圧迫骨折以外にも、脊柱管狭窄症、ヘルニア、すべり症など、代表的な腰部疾患が挙げられます。
 
●脊柱管狭窄症は、主に加齢や、過度な腰への負担から、骨や靭帯が変性することで、足の痺れや間欠性跛行がみられるのが特徴です。この疾患も、高齢者では、圧迫骨折などをきっかけとした姿勢の変化や筋力低下により、併発するのが特徴です。

●ヘルニアは、遺伝的要因や環境要因、加齢による姿勢変化などの要因に分けられます。椎体の間にある椎間板が移動することで、脊髄を圧迫し、痛みや痺れの症状を引き起こします。

●すべり症は、加齢や腰への負担による姿勢変化から起こる、変性すべり症、生まれつき脊椎に障害のある形成不全すべり症、子供の頃に起こったスポーツ障害から引き起こされる、腰椎分離症の三つに分けられます。上記の腰部疾患と同様に、姿勢変化からすべり症が起こるため、疾患や症状が重なることが、腰部疾患には起こりえます。

脳卒中後の後遺症で、姿勢の崩れから、腰痛や圧迫骨折などの腰部疾患を引き起こす場合もあります。
 腰部疾患×リハビリ

 圧迫骨折が起こった時期や、コルセット着用義務が外れた時により、リハビリ方法は変わってきます。骨折後の、コルセット着用期間や安静期にも、脊柱を動かさないような体幹強化トレーニングが必要です。コルセット着用義務が外れてからは、疾患部位の可動性を図り、円背にならないような姿勢修正が必要です。高齢者において多いケースは、圧迫骨折の原因となった転倒や、座り動作などを、筋力強化と動作練習を行うことで、再発を予防することが大切です。
 その他の、脊柱管狭窄症やヘルニア、すべり症などの各疾患においても、発症時期や原因によりリハビリ方法は異なります。高齢者においては、特に圧迫骨折と同様に、姿勢の修正から、動作練習を図ることで、痛みの軽減及び、目標である動作獲得を図っていきます。

リハビリの流れ

初期評価

・痛みや生活状況のヒアリング
・姿勢や動作分析、AI動作解析装置Sportipによる歩行解析
・痛みの原因や、身体の要因を特定

目標設定、プログラムの立案

・初期評価結果を、動画やSportipの解析結果を通して共有
・ご本人の目標を聞きながら、リハビリプログラムの立案(ライフゴールシート)
・期間や、通いの頻度を決めてリハビリを実施



リハビリの実施

・腰部へのアプローチ
・姿勢や歩行を含めた動作パターンの修正
・自主トレーニング指導と、継続したモニタリングの実施
・ライフゴールに沿った、目標達成度合いのチェック